ラッフルズホテル「ロングバー」完全ガイド|シンガポールスリング発祥の歴史的バーへ

シンガポールのグルメ
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1887年開業の130年以上の歴史を持つラッフルズホテル。

その中でも、世界的に有名なバーとして知られているのが「ロングバー(Long Bar)」です。

そして、この場所を訪れる人の多くがオーダーするのが、シンガポールを代表するカクテル「シンガポールスリング」。

実際に訪れてみると、単なる有名バーではなく、
植民地時代の空気感やシンガポールの歴史そのものを体感できる空間でした。

天井の大きなシーリングファン。
木造のクラシックな内装。
床一面に落ちたピーナッツの殻。

高級ホテルの中にありながら、どこかラフで開放感のある独特な雰囲気があります。

今回は、ラッフルズホテル内にあるロングバーと、
名物カクテル「シンガポールスリング」の魅力を詳しく紹介します。

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ロングバー(Long Bar)

住所:1 Beach Rd, シンガポール 189673


ラッフルズホテル自体については、下記記事でも詳しく紹介しています。

ラッフルズ・シンガポール完全ガイド|歴史あるコロニアルホテルとロングバーを巡る
シンガポールを代表する高級ホテル「ラッフルズ・シンガポール」を実体験ベースで紹介。白亜のコロニアル建築、ロングバーのシンガポールスリング、館内ショップ、アクセス情報まで詳しく解説します。

シンガポールを代表するカクテル「シンガポールスリング」

ロングバー最大の名物が、1915年に誕生した「シンガポールスリング(Singapore Sling)」です。

このカクテルは、当時ロングバーのバーテンダーだったNgiam Tong Boon(嚴崇文)氏によって考案されました。

現在では世界中で知られる有名カクテルですが、
誕生背景には、当時の植民地時代シンガポールの社会文化が深く関係しています。

1900年代初頭、シンガポールはイギリス植民地時代。
当時のロングバーは、マラヤ半島のゴム農園経営者たちが集まる社交場として人気を集めていました。
しかし、その時代は「女性が人前でお酒を飲むのは好ましくない」という空気が強く残っていました。

そこでNgiam Tong Boon氏は、
見た目はフルーツジュースのように見えながら、
実際にはアルコールが入ったカクテルを考案します。

ピンク色の華やかな見た目。
フルーティーで飲みやすい味。
そして、ジンベースの本格的なカクテル。

こうして誕生したシンガポールスリングは、
瞬く間に人気となり、現在ではシンガポールを象徴する一杯として世界中に知られる存在になりました。

ロングバーへの行き方

ロングバーは、ラッフルズホテルの2階にあります。

ただし、ホテルのロビー真正面ではなく、
少し奥まった位置にあるため、最初は少し分かりづらいかもしれません。

ホテル正面から左側へ外周沿いに進んでいくと、
ロングバーの案内板が見えてきます。

階段を上がる途中には、
ロングバーの歴史を紹介する展示もあり、
バーへ向かう段階から特別感があります。

店内の雰囲気

入口を入ると、まず目に入るのが巨大なバーカウンター。

ここでは、バーテンダーたちが次々とシンガポールスリングを作っている様子を見ることができます。

ラッフルズホテル本館の白亜のクラシック空間とは少し違い、
こちらはより“南国の社交場”という空気感が強く感じられました。

特に印象的なのが、緑色のシェイカーマシーン。

シェイカーを機械にセットすると、
高速でグルグル回転し、一度に大量のカクテルをシェイクできます。

世界中から観光客が訪れ、
ほとんどの人がシンガポールスリングを注文するため、
この機械は常にフル稼働していました。

店内デザインは、1920年代のマレー文化や植民地時代の東南アジアをイメージしているそうで、
高級感がありながらも、どこか素朴で温かみがあります。

メニュー

ロングバーのメニューは、単なるドリンクリストというより、
シンガポールスリングの歴史やラッフルズホテルの文化そのものを感じられる内容になっていました。

表紙を開くと、まず目に入るのが鮮やかな赤色の「The Original Singapore Sling」。

パイナップルやライムのイラストとともに、
1915年に誕生したシンガポールスリングの歴史が紹介されています。

特に印象的だったのは、通常のシンガポールスリングだけではなく、
複数の派生メニューが用意されていたことです。

定番の「The Original Singapore Sling」は39SGD。

これ以外にも、

・Raffles 1915 Gin Sling
・Sakura Sling
・The Vintage Sling

などが用意されています。

中でも驚いたのが、
188SGDという超高級価格の「The Vintage Sling」。

1950年代のヴィンテージスピリッツを使用した特別仕様で、
通常版とは完全に別格の存在感がありました。

また、「Sakura Sling」は日本との国交や桜をイメージしたカクテルになっており、
シンガポールらしい多文化感も感じられます。

メニュー全体を見ると、単なる観光客向けバーではなく、
クラシックカクテル文化をかなり大切にしていることが伝わってきました。

Signature Cocktailsには、
マレー文化や植民地時代をテーマにしたオリジナルカクテルが並び、
名前や説明文を読むだけでも面白いです。

さらに、ロングバーにはノンアルコール系メニュー
「Raffles Refreshers」も用意されています。

・Teetotaler’s Sling
・East Coast
・Little India
・Ceylon Fruit Cup

など、
シンガポール各地域の文化をテーマにしたモクテルもあり、
お酒が苦手な人でも雰囲気を楽しめます。

実際に価格を見ると、
ビールでも18〜24SGD前後。

ワインはグラス25SGD前後。

ラッフルズホテルというブランドや、
歴史的バーとしての体験価値込みの価格設定になっている印象でした。

全体的にかなり高価格帯ですが、
単にお酒を飲むというより、
「シンガポールスリング発祥の場所で過ごす時間」に価値があるバーだと思います。

実際に飲んだシンガポールスリング

オーダーはもちろん、シンガポールスリング。

レシピは下記のような構成になっています。

<材料>
・ドライジン 30ml
・チェリーブランデー 15ml
・パイナップルジュース 120ml
・ライムジュース 15ml
・ベネディクティン 7.5ml
・コアントロー 7.5ml
・グレナデンシロップ 10ml
・アンゴスチュラビターズ 1dash
・(飾り用)パイナップル
・(飾り用)レッドチェリー

実際に飲んでみると、
かなりフルーティーで飲みやすく、
アルコール感は強くありません。

パイナップルジュースの南国感が前面に出ており、
観光地向けの甘いカクテルという印象もあります。

ただ、単に味だけではなく、
「本場で飲んでいる」という体験そのものに価値があるカクテルでした。

価格は1杯39SGD。

さらにサービス料10%+GST9%が加算されるため、
日本円では約5300円前後とかなり高額です。

それでも、
「シンガポールに来た」という実感をもっとも強く味わえる一杯だと思います。

付け合わせのパイナップルも非常に甘く、美味しかったです。

ロングバー名物「ピーナッツの殻」

ロングバーでもっとも有名な文化のひとつが、
ピーナッツの殻を床へ落とすスタイルです。

各テーブルには大量のピーナッツが置かれており、
食べ終わった殻は、そのまま床へ捨てます。

高級ホテルの中とは思えない光景ですが、これがロングバーの伝統。

実際に床を見ると、店内中がピーナッツの殻だらけになっています。

最初はかなり抵抗がありますが、周囲の人たちも普通に床へ落としているため、
途中から不思議と気にならなくなってきます。

この独特のラフさも、ロングバーの魅力のひとつでした。

シンガポールには近未来的な高層ビルや巨大商業施設が数多くあります。

しかし、ロングバーへ入ると、
そこだけ時間の流れが変わったような感覚になります。

植民地時代の空気。
南国の社交文化。
そして、100年以上前に生まれたカクテル。

ただ有名なバーに行くというより、
シンガポールという国の歴史を“体験する場所”でした。

常に行列ができている人気スポットのため、
時間帯によってはかなり待つこともあります。

特に夜は混雑しやすいため、
比較的空いている昼過ぎの時間帯を狙うのもおすすめです。

ラッフルズホテル観光と合わせて訪れると、
シンガポールの歴史的な魅力をより深く感じられると思います。

世界的に有名なカクテル「シンガポールスリング」。

その発祥の場所で実際に一杯飲んでみると、
単なる観光名所ではなく、
100年以上続くシンガポールの歴史や文化を体験できる場所だと感じました。


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