ナミビア西海岸の町スワコップムント(Swakopmund)は、
ドイツ植民地時代の街並みが残る人気観光地です。
しかし、この街の魅力は美しい街並みだけではありません。
郊外へ足を延ばすと、ナミブ砂漠ならではの壮大な景観や、
世界でもナミブ砂漠沿岸部にしか自生しない珍しい植物に出会うことができます。
今回訪れたのは、
・月面のような景観が広がる「ムーンランドスケープ(Moon Landscape)」
・太古から姿を変えずに生き続ける植物が見られる
「ウェルウィッチア・ドライブ(Welwitschia Drive)」
の2か所です。
どちらもスワコップムント発の観光ツアーや4WDドライブで訪れる定番スポットとして知られています。
実際に訪れてみると、デューン45やデッドフレイとはまったく異なる、
荒涼としたナミビアらしい景色が広がっていました。
今回はムーンランドスケープとウェルウィッチア・ドライブの見どころを紹介します。
ムーンランドスケープ(Moon Landscape)
さらに果てしない大地をドライブしていくと、
スワコップムント郊外にある絶景スポットへ到着します。
高台から見下ろした瞬間、そこには異世界のような風景が広がっていました。
スワコップムントから車で約35km。
ナミブ砂漠北部を流れるスワコップ川(Swakop River)が、
長い年月をかけて大地を浸食し形成した景観です。
やわらかい地層が削られ、
複雑な谷や尾根が連続する姿が月面のように見えることから、「ムーンランドスケープ」と呼ばれています。
高台から見下ろす大地は、
まるで月面を歩いているような気分にさせられます。
見渡す限り緑のない世界。
人の姿も建物も見当たりません。
荒涼とした風景がどこまでも続いています。
岩肌に見える黒や赤っぽい模様は地衣類(Lichen)の一種。
極度に乾燥した環境でも生きられる特殊な生物で、
これがさらに月面のような雰囲気を演出しています。
ナミブ砂漠にはさまざまな絶景スポットがありますが、
その中でも特に地球離れした景観を楽しめる場所でした。




ウェルウィッチア・ドライブ(Welwitschia Drive)
ナミブ砂漠をロングドライブしていると、途中にはいくつかの立ち寄りポイントがあります。
次に紹介するのは、ナミビアを代表する太古の植物です。
まずは目的地まで、荒野の一本道をひたすら走ります。
車のスピードメーターを見ると100km以上。
周囲には建物もなく、すれ違う車もほとんどありません。
「もしここで故障したらどうなるのだろう」と思ってしまうほどの大自然です。
そんな景色の中を進んでいくと、ガイドから車を降りるよう指示があります。
少し歩いた先で案内されたのが、ナミビアを代表する不思議な植物でした。


ウェルウィッチア・ミラビリス(Welwitschia mirabilis)
ウェルウィッチア・ミラビリスは、
和名で「奇想天外」と呼ばれる植物です。
世界でもナミブ砂漠沿岸部にしか自生しない非常に珍しい植物で、
1科1属1種という特異な存在として知られています。
地面から大きな葉が広がっているように見えますが、生涯を通して伸び続ける葉はわずか2枚だけ。
長いものでは5m以上に達し、強風によって裂けながら成長していきます。
見た目は枯れているようにも見えますが、しっかり生きています。
さらに驚くのは寿命です。
数百年生きる個体は珍しくなく、
大きなものでは1,000〜2,000年以上生きていると考えられています。
まさに「生きた化石」と呼ぶにふさわしい植物です。
実際に目の前で見ると、
太古の地球からそのまま残された植物を見ているような不思議な感覚になります。
ガイドによると、ウェルウィッチアは地下深くまで根を伸ばし、
地下水や海から流れ込む霧の水分を利用して生きているそうです。
極度に乾燥したナミブ砂漠で生き抜くために進化した結果だといわれています。


ナミブ砂漠に生きる植物たち
ウェルウィッチア以外にも、この周辺では乾燥地帯特有の植物を見ることができます。
ナミビアではユーフォルビア属(Euphorbia)の植物が有名です。
サボテンのように見えますが実際にはサボテンではなく、
多くの種類が強い毒性を持っています。
ガイドさんによると、
周辺に生えている植物の中にもかなり強い毒を持つものがあるそうです。
過酷な環境で生き抜くため、多くの植物が独自の進化を遂げていることが分かります。
ナミビアを旅していて感じるのは、青い空と褐色の大地の美しさです。
その中に点々と現れる緑の植物。
シンプルな景色なのに、なぜか強く心に残ります。
本当に絵になる風景ばかりでした。

アクセス
ムーンランドスケープ(Moon Landscape)
- スワコップムントから約35km
- 車で約40分
- 4WDツアーや現地オプショナルツアーで訪問可能
ウェルウィッチア・ドライブ(Welwitschia Drive)
- スワコップムントから約50〜70km
- 車で約1時間
- ムーンランドスケープとセットで観光するのが一般的
旅の終わりに
ナミビアといえば、デューン45やデッドフレイの赤い砂丘を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、スワコップムント周辺にはそれとはまったく異なる景観が広がっています。
月面のような地形が続くムーンランドスケープ。
そして、数千年を生きる太古の植物ウェルウィッチア・ミラビリス。
どちらもナミブ砂漠の自然が生み出した貴重な見どころです。
スワコップムント観光やナミブ砂漠ドライブを計画しているなら、ぜひ立ち寄ってみてください。
ナミビアならではの壮大な自然と、地球の歴史を感じることができるはずです。



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