南米西部に位置するペルーは、インカ帝国の壮大な遺跡からスペイン植民地時代の歴史都市、
アンデス山脈やアマゾン流域の雄大な自然まで、多彩な世界遺産に出会える国です。
世界中の旅行者が憧れるマチュピチュをはじめ、インカ帝国の首都として栄えたクスコ、
コロニアル建築が美しく残るリマ歴史地区、
そして上空からしか全景を見ることのできないナスカとパルパの地上絵など、
一つの国とは思えないほど変化に富んだ景色が広がっています。
私も実際にペルーを旅しましたが、都市ごとに異なる歴史や文化に触れられることに驚かされました。
クスコではインカ帝国の高度な石造技術を間近で感じ、
マチュピチュではアンデスの山々に囲まれた神秘的な景観に息をのみました。
さらにリマではスペイン植民地時代の街並みを歩き、
ナスカでは遊覧飛行から巨大な地上絵を眺めるという、
世界でもここでしか味わえない体験ができました。
一方で、ペルーにはインカ帝国以前に栄えた古代文明の遺跡や、
アンデス山脈・アマゾン流域の豊かな自然を守る世界遺産も数多く登録されています。
2026年現在、ペルーにはユネスコ世界遺産が13件登録されており、
その内訳は文化遺産9件、自然遺産2件、複合遺産2件です。
この記事では、私が実際に訪れた世界遺産を中心に、ペルーにあるユネスコ世界遺産全13件の見どころや魅力を紹介します。
- ペルーの世界遺産一覧
- ペルーの世界遺産はどこにある?
- 実際に訪れたペルーの世界遺産
- まだ訪れていないペルーの世界遺産
- チャビン遺跡(Chavín Archaeological Site)
- ワスカラン国立公園(Huascarán National Park)
- チャン・チャン遺跡地帯(Chan Chan Archaeological Zone)
- マヌー国立公園(Manú National Park)
- リオ・アビセオ国立公園(Rio Abiseo National Park)
- アレキパ歴史地区(Historical Centre of the City of Arequipa)
- カラル遺跡(Sacred City of Caral-Supe)
- ケーパック・ニャン(アンデスの道)(Qhapaq Ñan, Andean Road System)
- チャンキーヨの天文・祭祀施設(Chankillo Archaeoastronomical Complex)
- ペルーの世界遺産へのアクセス
- ペルー世界遺産を巡るおすすめモデルコース
- ペルー観光のベストシーズン
- 旅の終わりに
ペルーの世界遺産一覧
| 世界遺産 | 登録年 | 種類 |
|---|---|---|
| クスコ市街(City of Cuzco) | 1983 | 文化 |
| マチュピチュ歴史保護区(Historic Sanctuary of Machu Picchu) | 1983 | 複合 |
| チャビン遺跡(Chavín Archaeological Site) | 1985 | 文化 |
| ワスカラン国立公園(Huascarán National Park) | 1985 | 自然 |
| チャン・チャン遺跡地帯(Chan Chan Archaeological Zone) | 1986 | 文化 |
| マヌー国立公園(Manú National Park) | 1987 | 自然 |
| リマ歴史地区(Historic Centre of Lima) | 1988(1991年拡張) | 文化 |
| リオ・アビセオ国立公園(Rio Abiseo National Park) | 1990・1992 | 複合 |
| ナスカとパルパの地上絵(Lines and Geoglyphs of Nasca and Palpa) | 1994 | 文化 |
| アレキパ歴史地区(Historical Centre of the City of Arequipa) | 2000 | 文化 |
| カラル遺跡(Sacred City of Caral-Supe) | 2009 | 文化 |
| ケーパック・ニャン(アンデスの道)(Qhapaq Ñan, Andean Road System) | 2014 | 文化 |
| チャンキーヨの天文・祭祀施設(Chankillo Archaeoastronomical Complex) | 2021 | 文化 |
実際に訪れたペルーの世界遺産
今回のペルー旅行では、リマ歴史地区、クスコ市街、マチュピチュ歴史保護区、
ナスカとパルパの地上絵の4件を訪れました。
スペイン植民地時代の街並みからインカ帝国の都、
さらに古代文明の謎が残る地上絵まで、
訪れる場所ごとに異なる歴史や文化を体感できたのが印象的でした。
同じペルー国内でも景色や雰囲気は大きく異なり、
世界遺産を巡ることでこの国の奥深さを改めて感じました。
ここでは、実際に訪れて特に印象に残った世界遺産を紹介します。
リマ歴史地区(Historic Centre of Lima)
登録年:1988年(1991年拡張)
ペルーの首都リマに広がる歴史地区は、スペイン副王領時代の中心として発展した街です。
アルマス広場を中心に大聖堂や大統領府、サン・フランシスコ修道院など歴史的建造物が並び、
南米屈指の美しいコロニアル建築を楽しめます。

▶ リマ歴史地区観光ガイド|スペイン植民地時代の街並みとサン・フランシスコ修道院を歩く

クスコ市街(City of Cuzco)
登録年:1983年
かつてインカ帝国の首都として栄えた歴史都市です。
インカ時代の精巧な石組みの上にスペイン植民地時代の教会や修道院が建ち並び、
二つの文化が融合した独特の景観を見ることができます。ペルーを訪れるなら外せない世界遺産の一つです。

▶【クスコ観光】クスコ歴史地区完全ガイド|世界遺産を歩くおすすめモデルコース
https://weekend-abroad-travelers.com/northamerica-southamerica/peru/cuzco-sightseeing/cuzco-historic-centre-guide/
マチュピチュ歴史保護区(Historic Sanctuary of Machu Picchu)
登録年:1983年
アンデス山脈の標高約2,430mに築かれた、インカ帝国を代表する都市遺跡です。
切り立った山々に囲まれた神秘的な景観と、高度な石造建築が評価され、
文化・自然の両方の価値を持つ世界複合遺産に登録されています。
ペルーを代表する絶景として、世界中から多くの旅行者が訪れます。

▶ 【世界遺産】マチュピチュ遺跡観光ガイド|見どころ・歴史・料金・アクセスを徹底解説

ナスカとパルパの地上絵(Lines and Geoglyphs of Nasca and Palpa)
登録年:1994年
ペルー南部の乾燥した大地に描かれた巨大な地上絵群です。
ハチドリやサル、クモなど数百もの図形が残され、
その多くは上空からしか全体を見ることができません。誰が、何のために描いたのかは現在も多くの謎に包まれており、
世界有数のミステリースポットとして知られています。

▶ リマ発ナスカの地上絵完全ガイド|セスナ遊覧飛行のリアル体験と見どころ

まだ訪れていないペルーの世界遺産
私が実際に訪れたのは、リマ歴史地区、クスコ市街、
マチュピチュ歴史保護区、ナスカとパルパの地上絵の4件です。
一方で、ペルーには古代アンデス文明を伝える遺跡や、
アンデス山脈・アマゾン流域の雄大な自然を楽しめる世界遺産など、
まだ訪れることができていない魅力的な場所も数多くあります。
ここでは、今後ぜひ訪れてみたい世界遺産を紹介します。
未訪問の世界遺産を見る(9件)
チャビン遺跡(Chavín Archaeological Site)
登録年:1985年
ペルー中部のアンデス山脈に位置する、紀元前1200〜前400年頃に栄えたチャビン文明の宗教都市遺跡です。
地下回廊や石造神殿、「ランソン」と呼ばれる巨大な石像などが現在も残されており、高度な宗教建築や芸術を今に伝えています。
後のアンデス文明にも大きな影響を与えたことから、1985年にユネスコ世界文化遺産へ登録されました。
ワスカラン国立公園(Huascarán National Park)
登録年:1985年
ペルー最高峰ワスカラン山を中心に、標高6,000m級の山々や氷河、
エメラルドグリーンの湖が広がるアンデス屈指の国立公園です。
コンドルやメガネグマなど希少な野生動物も生息し、雄大な山岳景観と豊かな生態系が高く評価され、
世界自然遺産に登録されています。
チャン・チャン遺跡地帯(Chan Chan Archaeological Zone)
登録年:1986年
インカ帝国以前に北部ペルーで栄えたチムー王国の首都跡で、日干しレンガで築かれた世界最大級の古代都市です。
宮殿や広場、美しい壁面装飾などが良好な状態で残されており、
乾燥地帯に発達した高度な都市文化を知ることができる貴重な世界文化遺産です。
マヌー国立公園(Manú National Park)
登録年:1987年
アンデス山脈東斜面からアマゾン低地まで広がる、世界でも有数の生物多様性を誇る国立公園です。
標高差によって多様な自然環境が形成され、ジャガーやオオカワウソ、コンゴウインコなど数多くの希少な動植物が生息しています。
豊かな生態系と優れた自然環境が評価され、1987年に世界自然遺産へ登録されました。
リオ・アビセオ国立公園(Rio Abiseo National Park)
登録年:1990年(自然遺産)・1992年(複合遺産)
ペルー北部のアンデス東斜面に広がる国立公園で、雲霧林と古代遺跡が共存する世界でも珍しい複合遺産です。
園内には絶滅危惧種を含む多くの野生動物が生息するほか、チャチャポヤ文化の遺跡も残されており、
自然と文化の両面で高い価値が認められています。
アレキパ歴史地区(Historical Centre of the City of Arequipa)
登録年:2000年
ペルー南部に位置する歴史都市で、白い火山岩「シジャール」を使った建物が並ぶことから「白い街」として親しまれています。
スペイン植民地時代の建築様式とアンデス地域の伝統技術が融合した美しい街並みが特徴で、
歴史的・建築学的価値が評価され世界文化遺産に登録されました。
カラル遺跡(Sacred City of Caral-Supe)
登録年:2009年
リマ北部のスーペ渓谷に位置するカラル遺跡は、約5,000年前に築かれたアメリカ大陸最古級の都市遺跡です。
巨大なピラミッドや円形広場、住居跡などが発見されており、古代アンデス文明の起源を知るうえで極めて重要な遺跡として、
世界文化遺産に登録されています。
ケーパック・ニャン(アンデスの道)(Qhapaq Ñan, Andean Road System)
登録年:2014年
インカ帝国が築いた総延長約3万kmに及ぶ道路網で、ペルーをはじめ6か国にまたがる広域世界遺産です。
山岳地帯を結ぶ石畳の道や吊り橋、宿駅などが現在も各地に残されており、
広大な帝国を支えた優れた土木技術と統治システムを今に伝えています。
チャンキーヨの天文・祭祀施設(Chankillo Archaeoastronomical Complex)
登録年:2021年
ペルー北部の海岸砂漠に位置する古代遺跡で、紀元前3世紀頃に築かれた世界最古級の太陽観測施設として知られています。
丘の上に一直線に並ぶ13基の塔を利用して太陽の動きを観測していたと考えられ、
古代アンデス文明の高度な天文学を伝える貴重な世界文化遺産です。
ペルーの世界遺産へのアクセス
ペルーの世界遺産は、首都リマを中心にアンデス山脈やアマゾン流域まで全国各地に点在しています。
そのため、国内線・長距離バス・鉄道を組み合わせて移動するのが一般的です。
日本からはリマのホルヘ・チャベス国際空港(Jorge Chávez International Airport)へ乗り継ぎ便で到着し、
そこから各世界遺産へ向かいます。
主要な世界遺産へのアクセス
| 世界遺産 | 拠点 | アクセス | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| リマ歴史地区 | リマ | ホルヘ・チャベス国際空港からタクシー・Uber | 約30〜40分 |
| クスコ市街 | クスコ | リマから国内線 | 約1時間20分 |
| マチュピチュ歴史保護区 | クスコ・アグアスカリエンテス | クスコ→オリャンタイタンボ→列車→シャトルバス | 約4〜5時間 |
| ナスカとパルパの地上絵 | ナスカ | リマから長距離バス | 約7〜8時間 |
| アレキパ歴史地区 | アレキパ | リマから国内線 | 約1時間30分 |
| カラル遺跡 | バランカ | リマから長距離バス+タクシー | 約4〜5時間 |
リマ周辺
リマは日本からの玄関口であり、リマ歴史地区だけでなくカラル遺跡への拠点にもなります。初日や最終日に観光を組み込むと効率よく巡れます。
南部アンデス
クスコ、マチュピチュ、ナスカ、アレキパなど人気の世界遺産が集まるエリアです。クスコ・アレキパへは国内線、ナスカへは長距離バス、マチュピチュへは鉄道を利用するのが一般的です。
北部・アマゾン地域
チャビン遺跡やチャン・チャン遺跡、ワスカラン国立公園、マヌー国立公園などは現地ツアーを利用すると効率よく観光できます。日数に余裕があれば、北部やアマゾン地域まで足を延ばすことで、ペルーの多彩な魅力をより深く楽しめます。
ペルー世界遺産を巡るおすすめモデルコース
ペルーには13件の世界遺産が点在しており、限られた日数でも代表的な世界遺産を巡ることができます。
初めてのペルー旅行なら、リマ・クスコ・マチュピチュを中心に計画するのがおすすめです。
日程に余裕があれば、ナスカやアレキパ、北部の古代遺跡まで足を延ばしてみましょう。
5〜6日コース
モデルルート
リマ → クスコ → マチュピチュ → リマ
初めてペルーを訪れる方におすすめの王道コースです。
リマ歴史地区を散策した後、国内線でクスコへ移動し、インカ帝国の首都とマチュピチュ歴史保護区を巡ります。
短期間でもペルーを代表する世界遺産を満喫できます。
7〜8日コース
モデルルート
リマ → ナスカ → クスコ → マチュピチュ → リマ
ペルーを代表する4つの世界遺産を巡る人気コースです。ナスカでは遊覧飛行で地上絵を見学し、
その後クスコとマチュピチュへ向かいます。歴史・絶景・古代文明をバランスよく楽しめる定番ルートです。
9〜10日コース
モデルルート
リマ → ナスカ → クスコ → マチュピチュ → アレキパ → リマ
時間に余裕がある方は、白い街並みで知られるアレキパ歴史地区まで足を延ばすのがおすすめです。
インカ帝国の歴史だけでなく、スペイン植民地時代の美しい建築や文化にも触れることができます。
2週間以上
モデルルート
リマ → カラル遺跡 → ナスカ → クスコ → マチュピチュ → アレキパ →
ワスカラン国立公園またはチャビン遺跡 → 北部(チャン・チャン遺跡・チャンキーヨ)
2週間以上あれば、ペルー各地の世界遺産をゆとりを持って巡ることができます。
さらに時間があれば、マヌー国立公園やリオ・アビセオ国立公園などの自然遺産・複合遺産を加えることで、
ペルーの歴史と大自然をより深く体感できるでしょう。



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