クスコ周辺にはサクサイワマンやタンボ・マチャイなど数多くのインカ遺跡がありますが、
その中でも独特の雰囲気を持つのがケンコー遺跡(Qenqo)です。
巨大な石を積み上げて造られたインカ建築が有名ですが、
ケンコーは岩山そのものを削って造られた祭礼場として知られています。
私が訪れた際は時間の都合で車窓から見学するだけになってしまいましたが、
岩をくり抜いて造られた祭壇や地下空間が残ることから、クスコ周辺でも特に神秘的な遺跡として人気があります。
今回は、クスコ近郊に残るインカ帝国の祭礼場ケンコー遺跡を紹介します。
ケンコー (Qenqo)
住所:Cusco 08003 ペルー
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間 | 7:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 入場料金 | クスコ観光周遊券(Boleto Turístico)利用 |
| 周遊券Ⅰ | 70ソル 1日有効 |
| 周遊券総合券 | 130ソル 10日間有効 |
| アクセス | クスコ中心部から約4km |
※料金は変更される場合があります。
クスコ観光周遊券について
ケンコー遺跡は単独チケットでは入場できず、クスコ観光周遊券(Boleto Turístico del Cusco)が必要です。
周遊券Ⅰ(1日券)
- サクサイワマン遺跡
- ケンコー遺跡
- プカ・プカラ遺跡
- タンボ・マチャイ遺跡
総合券(10日間有効)
Ⅰエリア
- サクサイワマン遺跡
- ケンコー遺跡
- プカ・プカラ遺跡
- タンボ・マチャイ遺跡
Ⅱエリア
- 州立歴史博物館
- 現代美術館
- 庶民美術博物館
- コリカンチャ博物館
- セントロ・クスコ・アルテ・ナティーボ劇場
- インカ・パチャクテック記念塔・博物館
- ティポン遺跡
- ピキヤクタ遺跡
Ⅲエリア
- ピサック遺跡
- オリャンタイタンボ遺跡
- チンチェーロ遺跡
- モライ遺跡
ケンコー遺跡(Qenqo)とは
ケンコー(Qenqo)はケチュア語で「ジグザグ」や「迷路」を意味するとされています。
遺跡内に残るジグザグ状の溝に由来すると考えられており、
スペイン人到来以前からインカ帝国の宗教儀式が行われていた重要な聖地でした。
標高約3,580mに位置し、クスコ北東部の丘陵地帯に築かれています。
サクサイワマン遺跡からも近く、
インカ帝国の首都クスコを取り囲む祭祀施設群のひとつとして機能していたと考えられています。
現在は「大ケンコー(Qenqo Grande)」と「小ケンコー(Qenqo Chico)」に分かれていますが、
一般的に観光客が訪れるのは大ケンコーです。
この場所は、インカ帝国の祭礼場で、
ピューマを表しているとされる約6mの巨石を中心に座席の役割を果たす壁が半円状に広がっています。
上に登ると、生贄の血を流して占いをしたというジグザグの窪みが削られているそうです。
裏側には、半洞窟になっていて、
皇帝の座った玉座や生贄の台と呼ばれるものがあるか詳細は不明なようです。
インカ帝国の祭礼場としての役割
ケンコー最大の特徴は、自然の巨大な岩盤を削って造られていることです。
サクサイワマンのような巨石建築とは異なり、
もともと存在していた岩山を加工して宗教施設として利用していました。
インカ帝国では山や岩そのものを神聖視する信仰があり、
こうした自然地形を利用した祭祀施設が各地に造られました。
遺跡中央には巨大な一枚岩があり、
その周囲には半円状の石壁や座席のような構造が残っています。
ここでは宗教儀式や祭礼、天体観測などが行われていたと考えられています。
ジグザグの溝と祭祀の痕跡
ケンコー遺跡で最も有名なのが、岩の表面に刻まれたジグザグ状の溝です。
この溝については様々な説があります。
一説では儀式の際にチチャ(トウモロコシ酒)
や供物を流したともいわれています。
また、生贄の血や液体を流し、
その流れ方によって神託を占ったという伝承も残されています。
しかし文字を持たなかったインカ帝国の記録は限られており、
実際の用途については現在でも明確には解明されていません。
こうした謎の多さもケンコー遺跡の魅力のひとつです。
岩の内部に残る地下祭壇
ケンコー遺跡の裏側には岩をくり抜いて造られた半地下の空間があります。
内部には祭壇のような石造構造物が残されており、
「生贄の台」や「ミイラ安置所」と呼ばれることもあります。
また、皇帝や神官が座った玉座だったという説もあります。
狭い空間ながら神秘的な雰囲気が漂い、
インカ帝国の宗教観を感じられる場所として人気です。
現在でも用途についてははっきり分かっておらず、
多くの考古学者による研究が続けられています。

ケンコー遺跡へのアクセス
ケンコー遺跡はクスコ旧市街から約4kmの場所にあります。
徒歩
サクサイワマン方面へ向かう坂道を登りながら約40〜50分。
高地のため無理のないペースで歩くのがおすすめです。
タクシー
クスコ中心部から約10〜15分。
料金は10〜20ソル程度が目安です。
周遊観光
多くの旅行者は以下の遺跡とセットで訪れています。
- サクサイワマン遺跡
- ケンコー遺跡
- プカ・プカラ遺跡
- タンボ・マチャイ遺跡
半日ツアーとして効率よく巡ることができます。
旅の終わりに
ケンコー遺跡はマチュピチュやサクサイワマンほど知名度は高くありません。
しかし、岩山を削って造られた独特の構造や、
用途が完全には解明されていない祭祀施設は非常に興味深いものがあります。
私自身は時間の都合で車窓から眺めただけでしたが、
巨大な岩山を削って造られた独特の景観は車内からでも印象的でした。
クスコ周辺には壮大な石造建築が数多く残されていますが、
ケンコーはインカ帝国の精神文化や宗教観を感じられる貴重な遺跡です。
サクサイワマンやタンボ・マチャイと合わせて訪れれば、インカ文明への理解もさらに深まるでしょう。
クスコ観光の際は、ぜひケンコー遺跡にも足を運んでみてください。


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