クスコの北西にある要塞跡で、1536年にスペイン人へ反旗を翻したマンコ・インカが、
インカ軍とともに陣取った場所として知られるのがサクサイワマン遺跡(Sacsayhuamán)です。
クスコ観光といえばマチュピチュが有名ですが、
インカ帝国の高度な石造建築技術を間近で見たいなら、まず訪れたいのがこのサクサイワマンでしょう。
私も実際に訪れましたが、巨大な石が隙間なく積み上げられた城壁を目の前にすると、
そのスケールに圧倒されました。
クスコ旧市街から徒歩でアクセスできるため、半日観光にもおすすめのスポットです。
サクサイワマン遺跡(Sacsayhuamán)
住所:Cusco 08002
| 基本情報 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間 | 7:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 入場方法 | クスコ観光周遊券が必要 |
| 部分券(4遺跡) | 70ソル |
| 総合券(16施設) | 130ソル |
クスコ観光周遊券(Boleto Turístico del Cusco)
Ⅰ.クスコ近郊遺跡群
- サクサイワマン遺跡
- ケンコー遺跡
- プカ・プカラ遺跡
- タンボ・マチャイ遺跡
Ⅱ.博物館・文化施設
- 州立歴史博物館
- クスコ市庁宮殿・現代美術博物館
- 庶民美術博物館
- コリカンチャ博物館
- セントロ・クスコ・アルテ・ナティーボ劇場
- インカ・パチャクテック博物館
- ティポン遺跡
- ピキヤクタ遺跡
Ⅲ.聖なる谷周辺
- ピサック遺跡
- オリャンタイタンボ遺跡
- チンチェーロ遺跡
- モライ遺跡
下記が入場チケットです。

サクサイワマン遺跡の歴史
サクサイワマンは、インカ帝国最盛期を築いた
第9代皇帝パチャクティの時代に建設が始まったとされています。
15世紀頃から建設が進められ、完成までに約80年を要したと伝えられています。
当時は延べ数万人規模の労働者が動員され、
巨大な石材を山中から運び出して築き上げました。
スペイン人の記録によれば、インカ帝国全土から労働力が集められたとされ、
帝国の威信を示す巨大建築事業だったことが分かります。
サクサイワマンは一般的に「要塞」と呼ばれていますが、
軍事施設だけでなく宗教的・政治的な役割も持っていたと考えられています。
インカ帝国の首都クスコを守る防衛拠点であると同時に、
重要な祭祀が行われる神聖な場所でもありました。
巨石建築が生み出したインカ文明の傑作
サクサイワマンは、マチュピチュや12角の石と並び、
インカ帝国の石造建築技術を代表する遺跡として知られています。
サクサイワマン最大の見どころは、何と言っても巨大な石組みです。
遺跡の中心には、ジグザグ状に連なる三重の城壁が築かれています。
その全長は約360m。
城壁は22回折れ曲がる独特な構造となっており、
遠くから見ると稲妻や蛇のような形にも見えます。
使用された石の多くは数十トン規模ですが、
最大級のものは高さ約5m、重さ300~360トンともいわれています。
驚くべきことに、これらの石はモルタルなどを一切使わず、
石同士をぴったりと組み合わせることで積み上げられています。
実際に近づいて見ると、紙一枚入らないほど精密に加工されており、
インカ文明の高度な石工技術に驚かされます。
マンコ・インカとサクサイワマンの戦い
1532年にスペイン人のフランシスコ・ピサロによってインカ帝国は征服されました。
しかし、完全に支配されたわけではありませんでした。
1536年、マンコ・インカはスペイン支配に対して大規模な反乱を起こします。
その際、反乱軍の拠点となったのがサクサイワマンでした。
高台に位置するサクサイワマンは防御に優れており、
クスコ市街を見渡すことができます。
インカ軍はここからスペイン軍を攻撃しましたが、
激しい戦闘の末に陥落し、反乱は最終的に鎮圧されました。
現在の遺跡は当時の戦いの舞台でもあり、
インカ帝国最後の抵抗を物語る歴史的な場所となっています。

クスコを見守るピューマの頭
インカ人はクスコの都市設計にも宗教的な意味を持たせていました。
伝承によると、クスコ全体は聖なる動物であるピューマを模して造られたといわれています。
その中でサクサイワマンは、ピューマの頭にあたる部分とされています。
実際に高台からクスコ市街を眺めると、谷沿いに広がる街並みを一望することができます。
現在では絶好の展望スポットとしても人気があり、多くの観光客が写真撮影を楽しんでいます。

インティ・ライミの舞台
サクサイワマンは毎年6月24日に開催されるインカ最大の祭典
「インティ・ライミ(Inti Raymi)」の会場としても知られています。
インティ・ライミは太陽神インティに感謝を捧げる祭りで、
インカ帝国時代に行われていた重要な宗教儀式です。
スペイン統治時代に禁止されましたが、1944年に復活しました。
現在では数百人規模の出演者がインカ時代の衣装を身にまとい、
壮大な歴史絵巻を再現しています。
祭り当日は世界中から観光客が集まり、
クスコ最大のイベントとして盛大に開催されています。

サクサイワマンへのアクセス
徒歩
クスコのアルマス広場から約20〜30分。
途中は上り坂が続きますが、旧市街を散策しながら向かうことができます。
タクシー
アルマス広場周辺から約10分。
料金は10〜20ソル程度が目安です。
観光ツアー
サクサイワマン、ケンコー、プカ・プカラ、タンボ・マチャイを巡る半日ツアーが多数催行されています。
時間が限られている方には効率的な観光方法です。
旅の終わりに
サクサイワマンは、
マチュピチュと並んでインカ文明の高度な建築技術を体感できる場所です。
巨大な石を精密に組み合わせた城壁は、
500年以上前に造られたとは思えないほど見事で、インカ帝国の技術力の高さを今に伝えています。
また、マンコ・インカによる反乱の舞台や、
インティ・ライミの会場としても知られ、クスコの歴史と文化を理解するうえで欠かせない存在です。
クスコ旧市街から徒歩で訪れることができるため、
街歩きとあわせて気軽に観光できるのも魅力でしょう。
マチュピチュへ向かう前に立ち寄れば、インカ帝国の壮大な歴史をより深く感じられるはずです。


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