ハノイ旧市街の北側。
巨大な湖「西湖(タイ湖)」周辺には、観光地化された旧市街とは少し違う、落ち着いた空気が流れています。
湖沿いには高級レストランやカフェも増えていますが、
その一方で、1000年以上の歴史を持つ古寺や道教寺院も点在しており、
ハノイの宗教文化や歴史を静かに感じられるエリアでもあります。
今回は、西湖周辺を代表する歴史寺院、
「チャンクオック寺(鎮国寺)」と「クアンタン寺(鎮武観)」を中心に紹介します。
西湖(タイ湖)とは?
西湖(Hồ Tây)は、ハノイ最大級の湖で、旧市街北側に広がる巨大な淡水湖です。
周囲は約15kmほどあり、現在では高級住宅地や外国人居住エリアとしても知られています。
一方で、このエリアは古くから宗教施設が集まる場所でもあり、
李朝・陳朝時代から続く寺院や祠堂が数多く残っています。
特に今回紹介するチャンクオック寺は、「ハノイ最古級の仏教寺院」とも言われる存在で、
西湖観光では定番スポットとなっています。
チャンクオック寺(鎮国寺)(Chùa Trấn Quốc)
住所:46 Đ. Thanh Niên, Trúc Bạch, Tây Hồ, Hà Nội, ベトナム
| 時間 | 7:30~11:30 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
チャンクオック寺は、西湖東南側の小島に建つ仏教寺院です。
もともとは、6世紀の前李朝時代、リー・ナム・デ帝(李南帝)の時代に紅河沿いへ建立された寺院で、
17世紀頃に現在の西湖畔へ移設されました。
「鎮国寺」という名前には、国を鎮め守る寺という意味が込められているとも言われています。
現在では、ハノイを代表する古寺として国内外の参拝客が訪れる場所になっています。
正門
寺院入口には、赤い壁と黄色い門が印象的な正門があります。
西湖沿いの道路からそのまま橋を渡って境内へ入る構造になっており、
都市の中に突然静かな宗教空間が現れる感覚があります。
観光客も多いですが、地元参拝客が線香を供える姿も目立ち、
現在でも信仰の場として機能していることがよく分かります。

仏塔
チャンクオック寺の象徴が、境内中央付近に建つ赤色の仏塔です。
高さ約15m、11層構造となっており、各層には白い仏像が安置されています。
湖畔越しに見えるこの塔は、ハノイを代表する景観のひとつとしても有名で、夕方になるとかなり雰囲気があります。

墓塔
境内には、歴代住職たちの墓塔も並んでいます。
観光地として見るだけでは気付きにくいですが、こうした墓塔が残っていることで、
この寺院が長い年月を通して信仰を集め続けてきたことを感じられます。

鎮護古寺
本堂エリアは、16世紀頃から広まった「内工外国(内工外国式)」様式を採用しています。
これは、上空から見ると、「工」字型の本堂を、
回廊や僧房などが「口」字型に囲む構造となっている伝統建築様式です。
ベトナム北部寺院らしい重厚感があり、中国文化の影響も強く感じられます。

仏像群
本堂内部には、多数の仏像や神像が安置されています。
中心には、過去・現在・未来を象徴する
「阿弥陀如来」「釈迦如来」「弥勒菩薩」の三世仏。
さらに、「阿難陀」「迦葉」など釈迦十大弟子、
「観世音菩薩」「大勢至菩薩」を従えた阿弥陀三尊像なども祀られています。
ベトナム仏教は、中国文化の影響を強く受けているため、
日本の寺院とはまた少し異なる独特の配置や空気感がありました。


達磨と歴代住職の像
祖師堂には、達磨大師や歴代住職たちの像が並んでいます。
観光客よりも、地元参拝者が熱心に祈っている姿の方が印象的で、生きた寺院という空気を強く感じました。

徳翁と武官・文官の像
境内には、土地神「徳翁」を中心に、左右へ武官・文官像が配置されています。
仏教寺院でありながら、道教・民間信仰的要素も混在しているのが、ベトナム宗教文化の特徴でもあります。

関羽と周倉・関平の像
商業の神として知られる関羽像も祀られています。
左右には、周倉・関平も配置されており、中国『三国志』文化の影響が色濃く残っています。
日本人から見ると少し不思議な組み合わせにも感じますが、
東アジア文化圏の混合宗教的世界観を実感できるポイントでもあります。


クアンタン寺(鎮武観)(Đền Quán Thánh)
住所:Đ. Thanh Niên, Quán Thánh, Ba Đình, Hà Nội 118810 ベトナム
| 時間 | 7:30~17:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 10,000ドン(約60円) |
西湖南側、チャンクオック寺から徒歩圏内にあるのが、
道教寺院「クアンタン寺(鎮武観)」です。
11世紀の李朝時代に建立された寺院で、
かつてはハノイ北方を守護する重要な聖地とされていました。
現在でも、地元参拝者が多く訪れる由緒ある寺院です。




玄天鎮武神
この寺院最大の見どころが、巨大な玄天鎮武神像です。
高さ約4m、重量約4トンとも言われる巨大な銅像で、
17世紀に鋳造されたものとされています。
実際に目の前で見ると、かなりの迫力があります。
薄暗い堂内に巨大な黒銅像が鎮座しており、
ハノイ市街の喧騒とは別世界のような空気が漂っていました。




道教寺院らしい空気感
チャンクオック寺が仏教寺院なのに対し、こちらは道教色がかなり強い寺院です。
線香の香り、赤い装飾、神将像の迫力など、
中国南部寺院に近い雰囲気も感じられます。
観光客は比較的少なく、静かに見学しやすいのも魅力でした。
西湖エリア散策について
西湖周辺は、旧市街ほど人混みが激しくなく、
ハノイ散策の中でも比較的ゆったり歩けるエリアです。
チャンクオック寺とクアンタン寺は徒歩移動可能な距離にあり、
湖沿いを歩くだけでも気持ち良いルートになっています。
カフェも多く、夕方〜夜にかけて訪れると、西湖の夕景もかなり綺麗です。
歴史建築だけではなく、今のハノイの日常風景も感じやすいエリアだと思います。
アクセス
西湖エリアは、ハノイ旧市街から車で約10〜15分ほどです。
徒歩移動も不可能ではありませんが、暑さや交通量を考えると、
Grab利用が最も現実的です。
ホーチミン廟、タンロン遺跡、軍事歴史博物館などの北側観光エリアとも近いため、
半日観光として組み合わせやすい立地です。
特に夕方は西湖沿いの景色が綺麗なので、
昼過ぎから北側観光を始めて、最後に西湖周辺を散策する流れもおすすめです。
ハノイというと、旧市街の雑踏やバイクのイメージが強いかもしれません。
しかし、西湖周辺を歩いてみると、そこにはまた違うハノイの表情があります。
静かな湖畔。
長い歴史を持つ寺院。
線香の香り。
夕方の柔らかい風。
旧市街観光だけでは見えにくい、落ち着いたハノイを感じたい人には、
かなり相性の良いエリアだと思います。
=====================
旅のサブスクHafH(ハフ)でお得な旅行体験!
旅好きが厳選した国内、海外1,000以上の
宿泊施設に泊まれる。
今までに出会ったことのない、
あなたにあったスタイルで、新しい旅を体験。
⇒https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3TH351+FAPZCI+58RK+5YZ77
=====================


コメント