【アンヴァリッド観光ガイド】ナポレオンの墓と軍事博物館を見学|世界遺産パリのセーヌ河岸

パリの観光
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パリ観光というとエッフェル塔やルーヴル美術館、ノートルダム大聖堂を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、フランスの歴史に興味がある方にぜひ訪れてほしいのが、
世界遺産「パリのセーヌ河岸」を構成する歴史的建造物のひとつである
アンヴァリッド(Hôtel des Invalides)です。

ルイ14世が傷病兵や退役軍人のために建設した施設であり、
現在はフランス軍事博物館として利用されています。

また、黄金色に輝くドーム教会にはナポレオン・ボナパルトの墓が安置されており、
多くの観光客が訪れるパリ屈指の歴史スポットとなっています。

私もパリ滞在中に訪れましたが、想像以上に見応えがありました。

ナポレオンの墓だけでなく、中世から現代までの軍事資料が展示されており、
歴史好きなら半日ほど楽しめる施設です。

今回は、実際に訪れたアンヴァリッドを紹介します。

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パリのセーヌ河岸(Paris, Banks of the Seine)

1991年 ユネスコ文化遺産に登録。

パリは市街を流れるセーヌ河岸を中心に広がり、
両岸には古代ローマ時代以後の建築物が連なっています。
川中のシテ島はパリ発祥の地です。

サン・ルイ島の東端にかかるシュリ橋から、
左岸にエッフェル塔をのぞむイエナ橋までが、世界遺産に登録されています。
ノートルダム大聖堂をはじめ、ルーブル宮殿、シャイヨー宮、
アンヴァリッド廃兵院、フランス学士院、市役所、公園などが長い年月をかけて建設されました。

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世界遺産に選ばれた背景

歴史と文化の街、花の都パリでは、紀元前3世紀頃に、
ケルト人パリシイ族が今のシテ島に住み始めたのが町の起源であり、
名前の由来になっています。

パリのセーヌ河岸が世界遺産に選ばれた背景には、
古代ローマ時代以後の建築物がセーヌ川沿いに連続し、
都市の歴史そのものが景観として残っている点があります。

ノートルダム大聖堂をはじめ、ルーブル宮殿、アンヴァリッド、エッフェル塔、シャイヨー宮など、
時代の異なる建築物がひとつの河岸景観の中でつながって見えることが、
この世界遺産の大きな価値です。

実際に歩いてみると、単体の名所を巡るだけでは分からないパリの積層した歴史が、
橋や広場、河岸の風景の中から自然に伝わってきます。

都市そのものが巨大な歴史博物館のように感じられるところに、この世界遺産のおもしろさがあります。

歴史背景

パリの歴史を紐解くと前52年、ローマ軍に征服され、
この地は、ルテティアと呼ばれ、河川交通の要衝として栄え、
セーヌ川左岸を中心に発展していきました。

ルテティアが、パリに改名したのは、4世紀中頃で、6世紀初頭、
フランク王クロヴィスがパリを首都に定め、町は商業を中心に、
左岸だけでなく、右岸も繁栄していきました。

その後、10~14世紀のカペー朝時代に、さらなる発展をし、国王は、
パリに定住するようになり、12世紀頃、シテ島には、
ゴシック建築の傑作ノートルダム寺院が建設がはじまります。

17世紀になると、フランス最後の王朝ブルボン王朝の絶頂期を迎えていましたが、
1789年のフランス革命が勃発し、1792年、第一共和政が成立しました。

その後、ナポレオンが1804年、第一帝政を成立させ、
ナポレオン時代には凱旋門やサント・マドレーヌ聖堂などの建設が進められました。

その後、19世紀~20世紀には、エッフェル塔やシャイヨー宮などが建造され、現在の姿になりました。
そんな歴史のつまったパリのセーヌ河岸には歴史的建造物が多く、その多くが世界遺産に登録されています。

対象の建築物

パリのセーヌ河岸の世界遺産は、ひとつの建物だけを指すのではなく、
シテ島、セーヌ右岸、セーヌ左岸、サンルイ島に広がる歴史的景観全体で構成されています。
実際に歩くと、それぞれのエリアで街の表情がかなり異なり、
宗教、政治、学問、芸術が分かれて発展してきたことが見えてきます。

シテ島エリア

セーヌ河の中州で現存するパリ最古の橋ポン・ヌフがセーヌ両岸と1607年に結ばれました。
パリ発祥の地として知られ、宗教と司法の中心が集まるエリアです。
ノートルダム大聖堂を中心に、中世パリの核となった空気が今も濃く残っています。

ノートルダム大聖堂

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パレ・ド・ジュスティス(裁判所)
サント・シャペル
コンシェルジュリー

セーヌ右岸エリア

政治経済の中心地。
王宮や行政機関、大広場、美術館が集まり、王権から近代都市パリへと変わっていく流れを感じやすいエリアです。
華やかな景観が続き、歩くだけでもパリらしい壮麗さが伝わってきます。

マレ地区
オテル・ド・ロアン
オテル・ラモワニョン
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ルーヴル宮殿(ルーヴル美術館)

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カルーゼルの凱旋門
チュイルリー庭園
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マドレーヌ寺院 – コンコルド広場の北にある新古典様式の教会
シャンゼリゼ通り – コンコルド広場を東端とするパリの中心的な大通り。
グラン・パレ
プティ・パレ
シャイヨー宮

セーヌ川左岸エリア

ソルボンヌ大学を中心にした学問・文化が盛んなエリア。
右岸より少し落ち着いた雰囲気があり、散策していると知の都パリらしい空気が感じられます。
美術館、議会、軍事施設、公園が並び、パリの多面性がよく見えるエリアです。

オルセー美術館
ブルボン宮殿
アンヴァリッド
シャン・ド・マルス公園
陸軍士官学校
エッフェル塔

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サンルイ島エリア

華やかな観光名所が集まるというより、邸宅建築と落ち着いた街並みに旧いパリの面影が残るエリアです。
セーヌ河岸の世界遺産が、記念碑だけでなく、人が暮らしてきた居住空間まで含んでいることが感じられます。
シテ島のにぎわいとは少し違う静けさも魅力です。

ランベール邸
ローザン邸
サン=ルイ=アン=リル教会

オテル・デ・ザンヴァリッド(L’hôtel des Invalides)

住所:129 Rue de Grenelle, 75007 Paris, フランス

項目 内容
営業時間 10:00~18:00(4月1日~10月31日)
10:00~17:00(11月1日~3月31日)
定休日 1月1日・5月1日・12月25日
入場料金 一般12ユーロ
割引10ユーロ
18歳未満無料

※料金や営業時間は変更される場合があります。

見学できる主な施設

  • ドーム教会(ナポレオンの墓)
  • 軍事博物館
  • 立体地図博物館
  • レジオン・ドヌール勲章博物館
  • シャルル・ド・ゴール展示エリア

 

アンヴァリッドとは?

アンヴァリッドは1670年、ルイ14世の命令によって建設が始まりました。

当時のフランスはヨーロッパ有数の軍事大国でしたが、
戦争によって負傷した兵士や退役軍人への福祉制度は十分ではありませんでした。

そこで国王は傷病兵や退役軍人を保護する施設の建設を命じます。
1674年には主要施設が完成し、最盛期には4000人以上を収容したといわれています。

国家が軍人を保護するために建設した施設としては世界でも先進的な存在でした。

現在も一部は退役軍人向け施設として利用されていますが、
その大部分は軍事博物館として一般公開されています。

黄金のドーム教会

アンヴァリッドで最も目を引くのが黄金色のドームです。

高さは約107mあり、パリの街並みの中でもひときわ存在感を放っています。
このドーム教会はヴェルサイユ宮殿にも携わった建築家ジュール・アルドゥアン=マンサールによって設計されました。

金箔で覆われたドームは晴れた日には眩しいほど輝き、遠くからでもよく目立ちます。
内部には豪華なフレスコ画が描かれており、バロック建築の傑作として高く評価されています。

Damián Aldeta FuentesによるPixabayからの画像

ナポレオンの墓

アンヴァリッド最大の見どころがナポレオンの墓です。

ナポレオンは1815年のワーテルローの戦いで敗れた後、
大西洋の孤島セントヘレナ島へ流刑となりました。

1821年に島で亡くなりますが、
1840年にルイ・フィリップ国王の働きかけによって遺骨がフランスへ返還されます。

これは「遺骸返還(Retour des Cendres)」として知られています。

その後、ドーム教会内部で大規模な改修工事が行われ、
1861年に現在の墓所が完成しました。

巨大な赤色珪岩の棺は地下墓所中央に設置され、
周囲にはローリエの装飾やナポレオンの功績を示す彫刻が並びます。

上階から見下ろす構造になっており、その迫力は圧巻です。

アンヴァリッドに眠る著名人

ナポレオン以外にもフランス史を代表する人物が埋葬されています。

  • ナポレオン関係者
    ナポレオン・ボナパルト (1769 – 1821)
    ナポレオン2世 (1811 – 1832) - ナポレオンの長男
    ジョゼフ・ボナパルト (1768 – 1844) - ナポレオンの兄
    ジェローム・ボナパルト (1784 – 1860) - ナポレオンの末弟
    アンリ・ガティアン・ベルトラン (1773 - 1844) – ナポレオンの最側近の軍人
    ジャン=バティスト・ジュールダン(1762 – 1833) – 革命戦争期に活躍した帝国元帥
  • ルイ14世関係者
    テュレンヌ (1611- 1675) – 将軍
    ヴォーバン (1633 – 1707) – 将軍・要塞建築家
  • フランス革命関係者
    ルージェ・ド・リール (1760 – 1836) – フランスの国歌ラ・マルセイエーズの作者
  • 近現代以降
    フォッシュ (1851 – 1929) – 第一次大戦時の将軍
    フィリップ・ルクレール (1902 – 1947) - 第二次大戦時の将軍

下の棺は、ナポレオン・ボナパルトのもので、彼をここへ納めるために教会では
大規模な改修が行われ、1861年になって彼の遺体がここへ安置されました

そして、棺を囲む床の大理石にはローリエのモチーフとナポレオンが勝利した戦いの名前が刻まれています。

139904によるPixabayからの画像

ANTONY WARMBOLDによるPixabayからの画像

ドーム教会内部の天井画も見どころのひとつです。
金色の装飾と壮大なフレスコ画は、ルイ14世時代の権威を感じさせます。

139904によるPixabayからの画像

サン・ルイ教会

アンヴァリッドの建物は大きく分けると、

  • ドーム教会(ナポレオンの墓)
  • サン・ルイ教会

の2つの教会から構成されています。

もともとは傷病兵や退役軍人のための礼拝堂として建設されましたが、
後に王室用のドーム教会と兵士用のサン・ルイ教会に分けられました。

両者は祭壇部分でつながっており、
ひとつの建物でありながら異なる役割を持っていたことが特徴です。

内部にはフランス軍の連隊旗や軍旗が数多く掲げられており、戦争の歴史を物語っています。

豪華なドーム教会と比較すると装飾は控えめですが、
軍人たちの信仰の場として長く利用されてきた歴史を感じることができます。

私が訪れた際も、ナポレオンの墓ばかりに目が向きがちでしたが、
サン・ルイ教会の落ち着いた雰囲気は印象的でした。

ドーム教会とあわせて見学することで、アンヴァリッド本来の役割をより深く理解できると思います。

軍事博物館

館内には中世から現代までの軍事資料が展示されています。
甲冑や剣、火器、軍服、戦争資料などが数多く展示されており、フランス軍の歴史を体系的に学ぶことができます。

特にナポレオン時代の展示は充実しており、ナポレオンのデスマスクや私物なども見学できます。
私自身、ナポレオンの墓が目当てで訪れましたが、気が付けば軍事博物館だけでもかなりの時間を過ごしていました。

歴史好きであれば想像以上に楽しめる施設だと思います。

Gerhard BögnerによるPixabayからの画像

Denis DoukhanによるPixabayからの画像

アンヴァリッドへのアクセス

地下鉄

  • 8号線・13号線「Invalides駅」徒歩約5分
  • 13号線「Varenne駅」徒歩約3分

RER

  • RER C線「Invalides駅」徒歩約5分

徒歩

  • エッフェル塔から約20分
  • オルセー美術館から約15分
  • コンコルド広場から約20分

私はエッフェル塔観光と組み合わせて訪れましたが、セーヌ川沿いを散策しながら向かうルートもおすすめです。

旅の終わりに

アンヴァリッドは世界遺産「パリのセーヌ河岸」を構成する重要な歴史的建造物です。

ルイ14世が傷病兵のために建設した施設でありながら、
現在ではナポレオンの墓とフランス軍事博物館を有する歴史スポットとして知られています。

私自身、ナポレオンの墓を見るために訪れましたが、
実際には軍事博物館やサン・ルイ教会も見応えがあり、
予想以上に長時間滞在してしまいました。

パリにはルーヴル美術館やエッフェル塔など有名観光地が数多くありますが、
フランスの歴史を深く知りたい方にはアンヴァリッドもぜひ訪れてほしい場所です。

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