ロンドンの観光名所のひとつロンドン塔。
ロンドン塔の歴史もさることながらここには、世界最大の「ダイヤモンドの星」が展示などみ
見どころになっています。
今回は、世界遺産にも登録されているロンドン塔をご紹介します。
ロンドン塔 (Tower of London)
住所:London EC3N 4AB イギリス
1993年 ユネスコ文化遺産に登録
時間 |
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定休日 | ・1/1、12/24~12/26 |
料金 |
*事前オンライン予約の場合は、()の割引あり |
*1£(ポンド)=154円相当
ロンドン塔の歴史
ロンドン塔は、1066年にイングランドを征服したノルマン人のウィリアム征服王が1078年にロンドンを外敵から守るために
堅固な要塞の建設を命じ、1097年、ウィリアム2世の時に石造のホワイト・タワーが完成。
その後、リチャード1世が城壁の周囲の濠の建設を始め、ヘンリー3世の時に完成しました。
以降、王朝が変遷してからも国王が居住する宮殿として1625年まで使われ、その間、14〜19世紀にかけては
造幣所や天文台も兼ね、1640年までは銀行、13世紀から1834年までは王立動物園でもあった。
ロンドン塔に最後に居住した王はジェームズ1世とされます。
15世紀後半からは、おもに牢獄として使われるようになり、政争に巻き込まれた王族や側近たちが幽閉され命を落としていきました。
ちなみに、下記がロンドン塔で処刑された人々です。
- ヘンリー6世(1471年)ランカスター朝最後の王・・薔薇戦争でヨーク朝のエドワード4世に捕らえられ、暗殺される。
- エドワード5世とヨーク公リチャード(1483年)・・共にエドワード4世の王子。父の死後ロンドン塔に連れ込まれたまま
行方不明となった。王位を簒奪したリチャード3世が殺害したとされる。 - ジョン・フィッシャーとトマス・モア(1535年)・・1番目の王妃と離婚するためにローマ・カトリック教会との縁を切って新しい
教会を作ろうとしたヘンリー8世の政策に反対したため、反逆罪に問われてタワー・ヒルで処刑。 - アン・ブーリン(1536年)・・ヘンリー8世の2番目の王妃。姦通罪などにより城内のタワー・グリーンで処刑された。
アンに着せられた姦通などの罪は濡れ衣であったとされ、ロンドン塔には今でも
アン・ブーリンの亡霊が出ると噂される。 - トマス・クロムウェル(1540年)・・ヘンリー8世を支えた宰相。クロムウェルの推挙により4番目の王妃として
イングランドへ輿入れしてきたアン・オブ・クレーヴズをヘンリー8世が気に入らず
わずか半年ほどで離縁。クロムウェルもこの責任を取らされてタワー・ヒルで処刑。 - キャサリン・ハワード(1542年)・・ヘンリー8世の5番目の王妃。アン・ブーリンと同様に姦通罪に問われ、不貞の手引きをした
とされる女官のロッチフォード子爵未亡人ジェーン・ブーリンと共にタワー・グリーンで処刑。 - ジェーン・グレイ(1554年)・・ヘンリー7世の曾孫。エドワード6世の死後、有力貴族の思惑でイングランド女王に
擁立されたが、メアリー1世に敗れ9日間で廃位。タワー・グリーンで処刑。 - エセックス伯ロバート・デヴルー(1601年)・・エリザベス1世の寵臣。反乱を企てたためタワー・グリーンで処刑。
ロンドン塔の伝説
ロンドン塔には、世界最大級のワタリガラスがいます。
チャールズ2世が駆除する際に、占い師から「ロンドン塔に住む6羽のワタリガラスがもしこの要塞を飛び立てば、
イギリス王家は終わりを告げる」とお告げを受け、ロンドン塔ではワタリガラスを飼うことになったのです。
それ以降は、ロンドン塔では、一定のカラスを飼育するようになったそうです。
現在念のために7羽のカラスを飼っているロンドン塔。そのカラスたちは12世紀の宮殿の跡である
「The Wall of Inmost Ward」側で見ることができます。
Gustav SommerによるPixabayからの画像
ロンドン塔の怪奇現象
ロンドン塔には、怪奇現象の報告が多数なされています。
これは、ここが幽閉され殺害された人間の怨念が渦巻いているのでしょうか?
主な目撃情報
- アン・ブリーン。(タワーグリーン)
頭部のないアン・ブーリンの霊が回廊を歩いたり、礼拝堂の通路で行列を導いている姿が目撃されています。 - ジェーン・グレイ(ロンドン塔全体)
命日の2月12日になると、白い服を着てロンドン塔に現れると言われています。 - エドワード5世とヨーク公リチャード。(ブラッディタワー)
走り回ったり、身を寄せ合って泣いている姿が目撃されます
下の写真は、ロンドン塔の中核をなすホワイトタワー。
Adam DereweckiによるPixabayからの画像
Pierre BlachéによるPixabayからの画像
ロンドン塔の護衛官
ロンドン塔の見学者入り口であるバイワード・タワー前にいる護衛官は、ビーフ・イーターと呼ばれ、
退役した軍人が宮廷の衛兵として仕事を行っています。
ロンドン塔のビーフ・イーターなるには、軍隊に22年以上勤務したこと、准尉以上であること、善行のメダルを授与されたこと、
任命時に44~55歳であることなどが条件でかなり選び抜かれた人なんです。
彼らは、15世紀のチューダー王朝の宮廷で使用されていた赤いコートの制服を着ておりとても目立ちます。
彼らは、ロンドン塔内の鍵の開け閉めやツアーガイドなんかも行っています。
VIVIANE MONCONDUITによるPixabayからの画像
ロンドン塔の博物館
ロンドン塔には、数々の歴史的展示物がありますが、ここで一番有名なのが、クラウン・ジュエルです。
ここにあるのは、王冠を始め、世界有数の宝石を見ることができます。
そして、世界最大のダイヤモンド「偉大なアフリカの星」(カリナン)など見学できるようになっています。
建物の中は、中世の恰好したキャストがたくさんいました。
イギリスの歴史の陰を感じられるある意味、一番中世を感じられた建物でした。
ここは、時間があれば是非見学してもらいたい場所です。
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