ホーチミン中心部・1区。
ベンタイン市場や統一会堂周辺を歩いていると、
近代的な高層ビルや巨大バイク交通の印象がかなり強く感じられます。
一方で、そんな巨大都市ホーチミンでも、
ベトナム北部発祥の伝統芸能を体験できる場所があります。
それが、今回紹介する「ロンヴァン水上人形劇(Golden Dragon Water Puppet Theater)」です。
水面を舞台に、人形たちが農村文化・民話・伝説を次々と演じる独特の伝統芸能で、
ベトナム旅行ではかなり印象に残りやすい文化体験のひとつ。
実際に観劇してみると、単なる観光ショーというより、
ベトナムの農村文化や民族音楽が凝縮された伝統舞台という空気感が強く感じられました。
ロンヴァン水上人形劇(Golden Dragon Water Puppet Theater)
住所:55B Nguyễn Thị Minh Khai, Phường Bến Thành, Quận 1, Thành phố Hồ Chí Minh, ベトナム
| 時間 | 18:30(*現在は、開演時間は、18:30からのみになっています。) |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 300,000ドン(約1800円) |
| 公式URL | Múa Rối Nụ Cười – Rối Nước Rồng Vàng (goldendragonwaterpuppet.vn) |
ロンヴァン水上人形劇は、ホーチミン1区中心部に位置しています。
統一会堂( Independence Palace )や戦争証跡博物館からも比較的近く、
観光後にそのまま立ち寄りやすい立地です。
会場入口では、スタッフによるチケット確認があります。
下記が入場チケットです。

開演時間と座席番号が記載されています。
座席は、全席指定です。

劇場自体はそこまで巨大ではありませんが、
観光客人気がかなり高く、満席近い日も多く見かけます。
特に前方席は、水しぶきが飛んでくるほど舞台との距離が近く、
かなり独特の没入感があります。
一方で、全体を見渡したい場合は中段〜後方席の方が見やすく感じました。
会場内は約200席前後。
そこまで大規模な劇場ではありませんが、逆に観客席と舞台の距離が近く、
民族楽器の音や演者の掛け声がかなり直接的に伝わってきます。

水上人形劇(Múa rối nước)は、
ベトナム北部・ハノイ周辺の農村地帯で生まれた伝統芸能です。
11世紀頃の李朝時代まで歴史が遡るとも言われており、
水田文化と深く結びついた芸能として発展してきました。
舞台中央の水面下には長い竹竿や操作装置が隠されており、
人形師たちは幕の裏から人形を操っています。
実際に見てみると、「どうやって動かしているのか分からない」と感じる場面も多く、
かなり完成度の高い伝統芸能でした。
ステージ両サイドでは、民族楽器による生演奏が常に続いています。
太鼓、笛、弦楽器などが使われており、
演奏者たちの掛け声や歌に合わせて物語が進行。
言葉が完全に理解できなくても、
音楽・動き・演出だけでかなり楽しめる構成になっています。
特に竜が火を噴く演出は迫力があり、会場内でも歓声が上がっていました。

今回の公演では、全16種類前後の演目を見ることができます。
公演時間は、45分になります。
- 祭りの旗揚げ
- テウさんのナレーション
- 竜の踊り:4匹の火を噴く竜の共演
- 水牛とフルート吹く子供
- 田植え作業
- カエル採り
- アヒル農法と狐狩り
- 釣り
- 獅子舞
- 不死鳥(鳳凰)の舞
- レロイ王、ホアエンキム湖の伝説
- 水遊び
- ボートレース
- 獅子のボール遊び
- 仙女の舞
- (竜・獅子・鳳凰・亀)4匹の共演
ベトナム農村文化や神話世界が、
テンポ良く切り替わりながら進んでいくため、途中で飽きにくい構成でした。
特に印象的だったのは、「農作業」が演目として普通に登場すること。
田植えや水牛の場面など、現代都市ホーチミンとはまったく違う、
ベトナム農村社会の原風景を感じられる内容になっています。
また、水上人形劇は、子供向けショーのように見えて、
実際は大人の旅行者の方が文化背景を理解しながら楽しめる部分もかなり多いと感じました。
ホーチミン観光では、戦争博物館やフレンチコロニアル建築に注目が集まりやすいですが、
こうした伝統芸能を見ると、また違った角度からベトナム文化を知ることができます。

実際の舞台の雰囲気は、
写真より動画の方がかなり伝わりやすいと思います。
人形劇の模様を動画で一部まとめてみました。
観劇の参考までにどうぞ。
アクセス
ロンヴァン水上人形劇(Golden Dragon Water Puppet Theater)は、
ホーチミン中心部・1区のNguyễn Thị Minh Khai通り沿いに位置しています。
最寄り空港は、タンソンニャット国際空港(Tan Son Nhat International Airport)。
空港から劇場周辺までは、車で約25〜40分前後が目安になります。
ただし、ホーチミンは時間帯による渋滞差がかなり激しく、
夕方は1時間近くかかる場合もあります。
市内移動は、Grab利用がもっとも分かりやすく、
「Golden Dragon Water Puppet Theater」と入力すればそのまま到着可能です。
また、劇場は統一会堂、戦争証跡博物館、ベンタイン市場などの主要観光地から比較的近く、
1区観光の流れで組み込みやすい立地。
特に戦争証跡博物館からは徒歩圏に近く、
夕方まで観光したあと、そのまま観劇へ向かう流れはかなり効率的でした。
また、事前にチケットを確保しておきたい場合は、
KKdayなどのオンライン予約も利用可能です。
▶ロンヴァン水上人形劇 鑑賞チケット(ベトナム ホーチミン)
▶ゴールデンウォーターパペット 公演チケット(ホーチミン)
一方で、開演時間直前は周辺道路の交通量が非常に増えるため、
少なくとも20〜30分前には到着しておくと安心です。
ホーチミンは、
近代都市としての巨大なエネルギーを感じる街です。
高層ビル、バイク渋滞、カフェ文化、ナイトライフなど、
都市観光だけでも十分に楽しめます。
ただ、ロンヴァン水上人形劇を実際に観てみると、
その都市の奥にある“ベトナムの原風景”のような文化も強く感じられました。
農村文化。
民話。
水田文化。
民族音楽。
そうした要素が、わずか45分ほどの舞台の中に凝縮されています。
派手なエンターテイメントではありません。
ですが、ベトナムという国の文化や歴史を、
感覚的に体験できる非常に貴重な伝統芸能でした。

コメント