インドで最も有名な偉人、マハトマ・ガンジー。
そのガンジーが1948年、国葬として荼毘に付された場所が、
デリー旧市街に位置する ラージ・ガット(Raj Ghat) です。
ラージ・ガット (Raj Ghat)
住所:Behind Red Fort, New Delhi, Delhi 110006 インド
基本情報
| 時間 | 日の出から日没まで |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
マハトマ・ガンジーとは何者か
この場所を語る前に、少しガンジーについて触れておきましょう。
ガンジーは、当時イギリス領であったグジャラート州に生まれました。
その後、南アフリカで弁護士として活動する傍ら、人種差別に対抗する公民権運動に参加。
帰国後は、イギリス支配下にあったインドの独立運動を指導する立場となります。
彼が世界的に評価された最大の理由は、
武力に頼らず、「非暴力・不服従」という手法を貫いた点にあります。
この思想は後に
「サティヤーグラハ(真理の把握・真理への固執)」
と呼ばれ、政治思想として世界中に大きな影響を与えました。
暗殺と国葬
しかし、そんな偉大な人物も、
1948年1月30日 午後5時17分、悲劇に見舞われます。
夕方の祈りのため、中庭に造られた寺院へ向かう途中、
ヒンドゥー教原理主義団体に属していた
ナトゥーラーム・ゴートーゼによって銃撃され、78歳で生涯を閉じました。
そして翌日、1948年1月31日。
インド政府による国葬として、ここラージ・ガットで荼毘に付されたのです。
なお、「マハトマ(Mahatma)」とは
「偉大なる魂」を意味し、詩聖ラビンドラナート・タゴールが贈った尊称とされています。
「下の写真は、ラージ・ガットの入口です。

ラージ・ガットの見どころ
ラージ・ガットは、一般的な墓地ではありません。
ガンジーが荼毘に付された場所そのものです。
遺灰は、インドの聖なる川 ガンジス川と彼が活動した 南アフリカの海へと散骨されたと伝えられています。
裸足で進む聖なる空間
この場所は非常に神聖とされており、祭壇へ向かう際は靴を脱ぎ、裸足で進みます。

中央の黒い大理石の祭壇には花が供えられ、
その脇にはガンジーの魂を象徴する永遠の炎が、今も静かに燃え続けています。


敷地内は驚くほど静かで、
観光地でありながら、多くの人が言葉少なに祈りを捧げていました。

売店・周辺施設
敷地内には小さな売店があり、
- ガンジーに関する書籍
- 写真集
- 思想を紹介する資料
などが販売されています。
観光地というよりも、
「思想と記憶をたどる場所」という印象が強いスポットです。

世界遺産との関係
ラージ・ガット自体は、ユネスコ世界遺産には登録されていません。
しかし、徒歩圏内には世界遺産であるレッド・フォート(赤い城)があり、あわせて訪れるのがおすすめです。
レッド・フォートは、ムガル帝国時代の皇帝の居城で、インド近代史とも深く関わる象徴的な世界遺産です。
訪問のポイント・注意点
- 所要時間:30分〜45分程度
- 服装:厳格なドレスコードはないが、露出は控えめに
- 写真撮影:可能だが、祭壇周辺では節度を持って
- 早朝または夕方:人が少なく、静かな雰囲気を味わえる
映画・書籍で予習するのもおすすめ
ガンジーの生涯は、数多くの書籍や映画にもなっています。
特に有名なのが映画 『ガンジー』。
訪問前に観ておくと、
この場所の重みや静けさが、より深く胸に響くはずです。
ガンジー記念日について
現在、10月2日(ガンジーの誕生日)はガンジー記念日として、インドの祝日となっています。
この日、ラージ・ガットでは追悼行事が行われ、
国内外から多くの人々が訪れます。
ラージ・ガットは、派手な観光スポットではありません。
しかし、インドという国の精神的支柱を知る上で、
これ以上ないほど重要な場所です。
喧騒のデリー観光の合間に、
ぜひ一度、ここで立ち止まり、
「非暴力」という思想が生まれた背景に思いを馳せてみてください。
まさに、
インドが世界に誇る偉人の魂が息づく場所です。


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