イースター島(ラパ・ヌイ)といえば、
モアイ像やポリネシア文化を目的に訪れる観光客がほとんどです。
そのため、ダイビングスポットとしての知名度は日本ではそれほど高くありません。
私自身も訪れる前までは、
「イースター島は観光が中心で、ダイビングはあまり盛んではないのではないか」
と思っていました。
しかし実際に現地へ行ってみると、その印象は大きく変わりました。
日本人ダイバーはほとんど見かけませんでしたが、
欧米から訪れたダイバーは意外と多く、ダイビングショップも複数営業しています。
なぜ世界中のダイバーがイースター島へ集まるのか。
実際に潜ってみて、その理由がよく分かりました。
今回は、イースター島で体験したダイビングの様子を紹介します。
イースター島(Easter Island)のダイビングが人気の理由
イースター島はチリ本土から約3,700km離れた南太平洋の孤島です。
周囲に大きな陸地が存在しないため、海洋環境は非常に特殊です。
理由① 世界屈指の透明度を誇る海
イースター島周辺は、地球上でも特にプランクトンが少ない海域として知られています。
さらに外洋から流れ込む海流の影響もあり、海水の透明度は驚くほど高くなります。
私も世界各地でダイビングをしてきましたが、イースター島の透明度は明らかに別格でした。
海の中にいるというよりも、まるで空中を浮遊しているような感覚です。
条件が良い日には透明度50m以上になることもあり、世界有数のクリアウォーターとして知られています。
理由② 固有種が多い
イースター島周辺の海は長期間孤立した環境で進化してきたため、多くの固有種が生息しています。
確認されている魚類のうち魚類の約28%が固有種とされており、これは世界的に見ても非常に高い割合です。
生物好きのダイバーにとっては、それだけでも訪れる価値があります。
Orca Diving Center
住所:Hanga Roa, Easter Island, Valparaíso, チリ
ショップのURLは、こちら http://orcadivingcenter.cl/
今回利用したのは、ハンガロアにある「Orca Diving Center」です。
イースター島でも老舗として知られるダイビングショップで、世界中のダイバーが利用しています。

店内にはダイビング関連の写真や器材が並び、長年の歴史を感じさせます。

ショップのスタッフによると、オーナーは伝説的フリーダイバーとして知られるジャック・マイヨールの弟子だったそうです。

受付後は港へ移動し、小型ボートでダイビングポイントへ向かいます。

ダイビング前の注意点
今回の旅ではダイビングを予定していなかったため、器材は一切持参していませんでした。
現地で飛び込みで相談したところ、運よく1本だけ潜れることになり、
レンタル器材を利用することになりました。
ただし、ここで注意点があります。
スタッフの多くはスペイン語が中心で、英語があまり通じません。
そのため、
- ウェットスーツのサイズ調整
- BCDの設定
- レギュレーターの確認
- ウエイトの調整
などで少し苦労しました。
特に困ったのがウエイトです。
日本では通常kgで管理しますが、現地ではポンド(lb)で聞かれました。
しかも船上で突然聞かれたため、すぐに換算できず少し焦りました。
参考までに換算表を載せておきます。
| kg(キログラム) | lb(ポンド) |
|---|---|
| 0.91kg | 2lb |
| 1.81kg | 4lb |
| 2.72kg | 6lb |
| 3.63kg | 8lb |
| 4.54kg | 10lb |
イースター島で潜る予定がある方は、自分の適正ウエイトをポンド換算で覚えておくと安心です。
冬のイースター島は意外と寒い
訪問したのは日本の夏休みシーズン。
しかし南半球のイースター島は冬でした。
陸上は比較的快適な気候ですが、水中環境は別です。
しかもレンタルしたウェットスーツはかなり余裕があり、水がどんどん入ってきます。
水温は約18℃。
予想以上の寒さでした。
イースター島周辺の水温は季節によって大きく変わります。
| 時期 | 水温 |
|---|---|
| 8〜9月 | 18〜20℃ |
| 10〜11月 | 20〜23℃ |
| 12〜3月 | 24〜25℃ |
| 4〜6月 | 22〜25℃ |
快適に潜るなら南半球の夏にあたる12月〜3月がおすすめです。

水中モアイとの対面
イースター島ダイビング最大の見どころといえば、やはり水中モアイです。
海底に立つモアイ像は、多くのダイバーが憧れるスポットとして知られています。
実はこのモアイは古代遺跡ではなく、島民が記念として沈めたコンクリート製のモアイ像です。
それでも透明度抜群の海の中に立つ姿は圧巻でした。
陸上で見るモアイとはまったく異なる神秘的な雰囲気があります。
イースター島でしか体験できない特別なダイビングシーンといえるでしょう。
このモアイはダイビングポイントの目印にもなっています。
イースター島には他にも複数のポイントがあり、次回は暖かいシーズンに別のポイントにも潜ってみたいと思いました。

さすがに、テンションは上がりますね。

イースター島の固有種たち
透明度が高い海ではありますが、その反面プランクトンが少ないため魚影はそれほど濃くありません。
魚の群れで圧倒されるタイプの海ではなく、珍しい魚を探しながら楽しむスタイルになります。
今回確認できた代表的な固有種はこちらです。
イースターアイランド・バタフライフィッシュ(Easter Island Butterflyfish)
イースター島周辺にのみ生息する固有種のチョウチョウウオです。
黒褐色の体色が特徴で、ダイバーに人気の魚として知られています。



イースターダムゼルフィッシュ(Easter Damselfish)
岩場周辺で見られる代表的な固有種です。
寒さで手が震えていたため写真は少しブレていますが、しっかり確認できました。
また、伝説の王ホトゥ・マトゥアの名を持つ
ホトゥマトゥア・ピグミーエンジェルフィッシュも生息していますが、
今回は残念ながら見つけることができませんでした。





ハプニング発生
久しぶりのダイビングということもあり、エントリー直後にカメラをロストしてしまいました。
透明度が非常に高いため見つかるだろうと思ったものの、なかなか発見できません。
5分ほど探し回ったところ、実はアシスタントガイドがすでに拾って保管していたことが判明。
最初に教えてほしかった気もしますが、とりあえず無事で何よりでした。
旅先のダイビングでは予想外のトラブルも旅の思い出になります。

水中モアイの様子は動画でも撮影しています。
写真では伝わりにくい透明度の高さやモアイ像の雰囲気が分かるので、ぜひご覧ください。
イースター島へのアクセス
イースター島へは現在、チリ本土のサンティアゴからLATAM航空の直行便が運航されています。
サンティアゴ → イースター島
- 所要時間:約5時間30分
- 到着空港:マタベリ国際空港(IPC)
- 1日1〜2便程度運航
ダイビングショップが集中するハンガロア村までは空港から車で約10分です。
宿泊施設やレストランもハンガロア周辺に集まっているため、滞在拠点として便利です。
イースター島観光については、こちらの記事も参考にしてください。
- イースター島観光ガイド
- ラノ・ララク遺跡
- アフ・トンガリキ
- オロンゴ儀式村
旅の終わりに
イースター島といえばモアイ像ばかりに注目が集まりますが、
実際に潜ってみるとダイビングスポットとしても非常に魅力的な場所でした。
世界屈指の透明度を誇る海。
ここでしか見られない固有種。
そして海底に立つ神秘的なモアイ像。
魚影の濃さを楽しむ海ではありませんが、他では体験できない独特のダイビングを味わうことができます。
今回は冬の訪問だったため水温18℃の寒さに苦しめられましたが、
次回訪れる機会があれば水温が28℃近くまで上がる夏のシーズンに再挑戦してみたいと思います。
モアイ観光だけではもったいない。
もしダイビングのライセンスを持っているなら、ぜひイースター島の海の世界も体験してみてください。

目印のモアイ像。



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