小さい頃、世界の7不思議という言葉に惹かれれていろいろ調べた記憶があり
どちらかというとオーパーツ、古代都市など、最先端の技術をもってしても解明できないミステリー的な
要素が世界の7不思議と思っていました。
具体的には、ナスカの地上絵やイースター島のモアイ像のようなもの。
ただ、旅行するようになり、古代世界の7不思議や新世界の7不思議というものがあり
以前思い描いたものと違うことを知り、また、これらは、世界遺産ともつながっていることから
見れる遺産は、是非コンプリートしたいと思うようになりました。
下が、新旧の7不思議及び新の7不思議の候補地を地図上にまとめてみました。
黄色が新世界の7不思議、緑色が、旧世界の7不思議で、青色が、新の世界7不思議の候補地です。
今回は、私が見てきた世界の新・旧7不思議をご紹介します。
それぞれ、選ばれた定義が違うのが面白いですね。
古代世界の7不思議
(Seven-wonders-of-the-world)
ビザンチウムのフィロンがギリシャ語で「眺めるべきもの」という古典古代において驚異的なものとされた建築物のリストであり、
「当時の土木技術のレベルを超越している」、「物理的に可能とは思えない」といった意味で解釈されることがあり、
それがゆえに、七不思議の実像が誤解されてしまったようです。
その建物のリストは、様々な書き手たちが、古代ギリシアの旅行者たちの間で広く知られた案内書や詩文の中で言及しており
現在知られるような形が定着したのはルネッサンス時代を迎えてからであったが、七不思議のリストへの言及は、
紀元前2世紀から紀元前1世紀にかけての時期に遡ります。
古代世界の七不思議の中でも最も古い時代のものであるギザの大ピラミッドだけが比較的に安定してリストに挙げられてきました。
また、ロドス島の巨像、アレクサンドリアの大灯台、マウソロス霊廟、アルテミス神殿、オリンピアのゼウス像は、
いずれも破壊されてしまっており、バビロンの空中庭園に至っては、その正確な場所も、その後の顛末も分かっておらず、
もともと存在していなかったのではないかとも考えられています。
ギザの大ピラミッド
(Giza pyramid complex)
場所:エジプト・ギザ
建設時期:紀元前2584年 – 紀元前2561年
世界7不思議で唯一現存するギザの3大ピラミッド(カフラー・メンカフラー・クフ)を散策してみた。
ギザのピラミッドは、約4500年前、古代エジプト王国の第4王朝の頃に造られました。 そして、このピラミッドは、紀元前2世紀頃にフィロンが書いた「世界の7つの景観」に選ばれたもので, 現存する唯一のものとなります。 ちなみに、7つとは、 ギザ...
バビロンの空中庭園
(Hanging Gardens of Babylon)
場所:イラ・ヒッラかニネヴェ
建設時期:紀元前600年ころ(推定)
破壊時期:1世紀以降
世界の7不思議の中で、唯一位置が確定していない建造物。
新バビロニア帝国の王ネブカドネザル2世(治世紀元前605 – 562年)が、彼の妻でメディア王国出身の
アミュティス王妃のために、彼の巨大な宮殿の脇に空中庭園を建設したという。
望郷の念に囚われた王妃アミュティスは、自分の故国メディアの緑の丘や谷を懐かしみ、彼女の感傷を癒やすために
この庭園が建設され、人間の業を超えた偉業として知られるようになったらしい。
もっとも、場所する確定しないため、空中庭園に言及しているバビロニアの文書史料は無く、バビロンにおいてその存在を
証明する考古学上の証拠も見つかっていないため、このことを説明するため、3つの仮説が提起されており、
- 神話の話で、東方の園の理想像として表現したという説
- 完全に破壊されたという説
- アッシリア王センナケリブが建てた庭園と混同されたという説
(Wikipediaより画像を借用)
エフェソスのアルテミス神殿
(Temple of artemis)
場所:トルコ・セルチェク近郊
建設時期:紀元前550年ころ、再建は紀元前323年
破壊時期:紀元前356年(ヘロストラトス)・・放火 262年(ゴート族)・・略奪
世界7不思議のひとつ「アルテミス神殿」を探索してみた。
エフェソス遺跡から2~3㎞の場所にあるアルテミス神殿。 この神殿は、紀元前2世紀頃にフィロンが書いた「世界の7つの景観」に選ばれたもので, 古代地中海地方に存在した巨大建築物を指しています。 ちなみに、7つとは、 ギザの大ピラミッド バビロ...
オリンピアのゼウス像
(Statue of Zeus at Olympia)
場所:ギリシャ・オリンピア
建設時期:紀元前466年 – 紀元前456年(神殿)紀元前435年(像)
破壊時期:5~6世紀・・解体されコンスタンティノープルへ移設後、火災により破壊
古代オリンピックの発祥地!! 世界遺産「オリンピアの古代遺跡」を散策してみた。
ペロポネソス半島の西部にありオリンピック発祥の地であるオリンピア。 神話によると、この地は、古くから「聖なる森アルティスの礼拝地」として知られています。 古代オリンピックの第1回大会は、紀元前776年に開催されました。 伝染病の蔓延に困った...
マウソロス霊廟
(Tomb of Mausolus)
場所:トルコ・ボトルム
建設時期:紀元前351年
破壊時期:12~15世紀・・地震
カリアを支配したヘカトムノス朝のマウソロスとその妻アルテミシアの遺体を安置するために造られた霊廟で、
ギリシア人建築家のプリエネのピュティオスとサテュロスによって設計され、スコパス、レオカレス、ブリュアクシス、
ティモテオスという4人の高名な彫刻家によって彫刻帯が施されました。
しかし、度重なる地震によって柱は崩れ、1404年には、ただ土台のみになってしまいました。
現在、大英博物館には、ニュートンたちが見つけた遺物に加え屋根の上にのっていた馬車の車輪と
一匹の馬の像、77の断片から復元されたマウソロス像、8頭の獅子像の断片など、十字軍が入手し後に
イギリス大使の手に渡ったマウソロス霊廟の彫刻が収蔵されています。
(Wikipediaから画像を参照)
複製されたマウソロス霊廟で、屋根の上には、4頭建ての像が再現されています。
(Wikipediaから画像を参照)
ロドス島の巨像
(Colossus of Rhodes)
場所:ギリシャ・ロドス島
建設時期:紀元前292年 – 紀元前280年
破壊時期:紀元前226年・・地震
紀元前3世紀頃にリンドスのカレスによってエーゲ海南東部のロドス島に建造された、太陽神ヘーリオスを
かたどった彫像で、全長は34m。台座まで含めると約50mになり、現代のニューヨークの
自由の女神像に匹敵する大きさであったそうです。
ヘーリオスは同じ太陽神のソルやアポロンと混同されたため、アポロの巨像とも呼ばれています。
58年後の紀元前226年にロドスで地震が発生、巨像は膝から折れて倒壊しました。
その後、巨像は800年間にわたってそのまま放置され、その間に残骸を見物するために多くの人が訪れたが
654年、ムアーウィヤの軍がロドスを征服した。テオファネスの記述に拠れば、この時巨像の残骸はエデッサの
商人に売却され、商人は彫像を破壊して青銅のスクラップにし、900頭のラクダの背に積んで持ち去られて、
現在は、跡形もなくなってしまいました。
(Wikipediaから画像の参照)
アレクサンドリアの大灯台
(Lighthouse of Alexandria)
場所:エジプト・アレクサンドリア
建設時期:紀元前280年頃
破壊時期:1303年 – 1480年・・クレタ島地震
紀元前3世紀頃にエジプトのアレクサンドリア湾岸のファロス島に建造された灯台で、
灯台の全高は約134mもあり、建材には大理石が用いられ、ブロック状に切り出したものを積み上げていった。
形状の異なる3つのセクションで構成されており、方形の基層部の中央に塔があり、下層部は四角柱、
中層部はひとまわり細い八角柱、上層部はさらに細い円柱形だったそうです。
頂点には鏡が置かれ、日中はこれに陽光を反射させ、夜間は炎を燃やして反射させていたそうで
その光は、50㎞の沖合からも見えたそうです。
アレクサンドリア港の一方の端に人工の埋め立てにより出来上がった半島の突端にあった
小さな島である14世紀の二度の地震によって全壊してしまいました。
1994年、エジプトのダイバーによってカーイト・ベイの要塞付近の海底にアレクサンドリアの大灯台の
残骸だと思われる巨大な石の塊が発見されています。
現在は、ここでダイビングをすれば、大灯台の土台といわれる石灰石の遺構を見学できるそうです。
(Wikipediaより画像借用)
新世界の7不思議
(New Seven Wonders of the World)