ブラジルの世界的景勝地であり、世界的な美港として知られるリオデジャネイロ。
実際に訪れてみると、海と山がすぐ隣り合い、
街のどこにいても視界に景色が入り込んでくるような感覚があります。
その象徴にあるのが、コルコバードの丘に立つキリスト像です。
今回は、コルコバードのキリスト像とポン・ジ・アスーカルを中心に、
世界遺産としてのリオデジャネイロの景観を紹介します。
山と海との間のカリオカの景観群 (Rio de Janeiro: Carioca Landscapes between the Mountain and the Sea)
2012年世界文化遺産に登録
一般的な歴史地区や建造物ではなく、コルコバードの丘、ポン・ジ・アスーカル、チジュカ国立公園、
コパカバーナ海岸など、山と海に囲まれた都市景観そのものが対象となっています。
グアナバラ湾を中心に、奇岩、森林、海岸、都市が重なり合う風景は、写真で見る以上に立体的で
展望台から見下ろすと、自然と都市が境界なくつながっているように見えます。
その景観の中心にあるのが、コルコバードの丘のキリスト像です。
新世界の7不思議にも選ばれている存在で、リオを象徴する景観の一部となっています。
新世界の7不思議については、こちらの記事でまとめています。

世界遺産に選ばれた背景
山と海との間のカリオカの景観群が世界遺産に選ばれたのは、
自然地形と都市の発展が一体となった文化的景観としての価値が高いためです。
リオデジャネイロでは、山が海に迫る地形の中で都市が発展してきました。
コルコバードの丘やポン・ジ・アスーカルといった地形がそのまま展望地となり、
そこに信仰や観光の要素が重なっています。
さらに、コパカバーナ海岸のような海岸文化や、
チジュカの森林のような自然環境も都市の一部として取り込まれてきました。
こうした自然と人の営みが重なって形成された景観が、
リオデジャネイロの世界遺産としての評価につながっています。
単なる絶景ではなく、「都市と自然がどのように共存してきたか」を示す点が大きな特徴です。
歴史背景
リオデジャネイロは、16世紀にポルトガルによって築かれた港町です。
グアナバラ湾という天然の良港を背景に、貿易の拠点として発展していきました。
18世紀にはブラジル内陸部の資源輸出の中心地となり、
1763年には植民地の首都に定められます。
その後も長く政治・経済・文化の中心としての役割を担ってきました。
この都市の特徴は、発展の過程でも常に自然地形と向き合ってきた点にあります。
山が迫る地形の中で都市は海岸沿いに広がり、
展望地としての丘や奇岩はそのまま都市の象徴になりました。
19世紀以降には都市整備が進み、海岸線や森林も含めた景観づくりが行われます。
1931年に完成したコルコバードのキリスト像や、
1910年代に整備されたポン・ジ・アスーカルのロープウェイは、その流れの中で生まれたものです。
リオは単なる港町ではなく、自然と都市の関係の中で形づくられてきた都市だと感じます。
コルコバードのキリスト像 (Christ the Redeemer)
住所:Parque Nacional da Tijuca – Alto da Boa Vista, Rio de Janeiro – RJ, ブラジル
| 営業時間 | 8:00~19:00 |
| 営業日 | 無休 |
| 入場料金 | ハイシーズン 75レアル(土日祭日含む) ローシーズン 62レアル *子供(5~11歳)は、シーズン通して49レアルです。 チケットは、往復の登山電車運賃と頂上のキリスト像の見学込みの金額です。 |
| HP | http://www.tremdocorcovado.rio/index.html |
コルコバード登山列車の乗り方
コルコバードのキリスト像へ行くなら、定番はCosme Velho駅から出発する登山列車です。
乗り場はリオ市内のコスメ・ヴェーリョ地区にあり、タクシーや配車アプリで向かうと分かりやすいです。
チケットは公式サイトまたは現地チケットセンターで購入できますが、
リオでも特に人気の観光地なので、事前予約がおすすめです。
当時のチケットがこちら。
この料金には、登山列車の往復運賃とキリスト像の見学料が含まれます。

列車はおおむね30分間隔で運行し、片道約20分で山頂駅に到着します。
車窓からはチジュカ国立公園の緑が続き、少しずつ標高が上がっていく感じも楽しめます。
山頂駅からは、エレベーター、エスカレーター、階段を使って展望エリアへ向かいます。
天候が悪いと景色が雲に隠れるため、できれば晴れた時間帯を選ぶのがおすすめです。
この登山列車は、単なる移動手段というより、コルコバード観光そのものの一部です。
森の中をゆっくり登っていく時間があるからこそ、頂上でキリスト像を見上げたときの印象も強く残ります。

リオを象徴する巨大キリスト像
リオデジャネイロを紹介する写真や映像では、必ずと言っていいほど登場する場所です。
コルコバードの丘は海抜約710mの位置にあり、そこに両手を広げた巨大なキリスト像が立っています。
このキリスト像は、ブラジル独立100周年を記念する構想から生まれ、1931年に完成しました。
像の高さは30m、台座を含めると約38mになり、全身はミナス・ジェライス州産のろう石で覆われ、
重さは約1145トンもあるとされています。
近くで見上げると、写真で見るよりもかなり大きく、空に向かって立っているような迫力があります。
ブラジルはキリスト教徒が多い国なので、リオデジャネイロ全体をこのイエス像が見守っているようにも感じられます。

展望台から見えるリオの絶景
山頂の展望エリアからは、コパカバーナ海岸、グアナバラ湾、ポン・ジ・アスーカルまで一望できます。
海と山と都市が同時に視界へ入ってくる景色は、まさにリオらしい風景でした。
展望エリアはかなり賑わっていますが、キリスト像の足元へ立つと、不思議と特別な空気を感じます。
ほとんどの人が両手を広げて写真を撮っていますが、それも含めてこの場所らしい光景です。

キリスト像の下には、小さい教会もあります。
外のにぎやかな展望エリアとは少し違い、静かに祈りの空気が残る場所でした。

コルコバードの丘は、美しいリオの風景を見渡すことができます。

下の写真は、ポン・ジ・アスーカルです。

登山電車に乗り、コルコバードの丘までの風景を動画でまとめてみました。
下からキリスト像を撮影するとこんな感じでした。

ポン・ジ・アスーカル(Pao de Acucar)
住所:Urca, Rio de Janeiro
| 営業時間 | 8:00~19:50 |
| 営業日 | 無休 |
| 入場料金 | 大人 80レアル(往復) |
下の写真が入場チケットです。

ポン・ジ・アス―カルは、リオデジャネイロのグアナバラ湾の入口付近にあり、ウルカ海岸とベルメーリャ海岸に
挟まれた位置にある奇岩は、ポルトガル語のマデイラ島の砂糖を盛り付けた様子に似ていることから、
通称は、「シュガーローフ・マウンテン」と呼ばれています。
ポン・ジ・アスーカルに行くには、ロープウェイを使うかロッククライミングで登る方法しかありません。
ロープウェイで頂上へ向かう
ポン・ジ・アスーカルへ行くには、ロープウェイを利用します。
まずウルカの丘へ向かい、そこからさらに頂上へ向かう2段構成になっています。

下の写真は、ウルカの乗り場です。

ウルカの丘は標高約220m、ポン・ジ・アスーカル山頂は約396mです。
ロープウェイの所要時間はそれぞれ約3分ほど。
約20分ごと、または定員に達した段階で出発します。
短時間ですが、眼下に海と街が一気に広がっていく感覚がかなり印象的でした。
このロープウェイは1912年に開通した歴史ある施設でもあります。
さらに、1979年公開の映画「007 ムーンレイカー」の舞台として使われたことでも知られています。

ロッククライミングで行く場合
ポン・ジ・アスーカルの頂上で撮影していた時下を向くとロック・クライミングで登頂を目指している人がいました。
後で、調べてみたら、下記でガイドツアーがありました。
頂上から見えるコパカバーナ海岸
山頂へ到着すると、眼下にはコパカバーナ海岸やグアナバラ湾が広がります。
リオの海岸線が弧を描くように続き、その向こうには高層ビル群、さらに山々が見えてきます。
夕方は特に人気が高く、サンセットの時間帯にはかなり多くの観光客で賑わいます。

そして、印象的な住宅街があります。


サントス・ドゥモン空港も近く、離発着する飛行機がかなり近くに見えました。

頂上には、飲食店やお土産が並んでいます。
ここで、お茶でも飲んでのんびりしたら気持ち良さそう。


下の写真は、ロープウェイの技師クリストファー・レイティ・ド・カストロ

このロープウェイは、1912年10月に、ヴェルメーリョ海岸とウルカの丘
の路線が開通し、1913年1月に、ポン・ジ・アスーカルの頂上までつながったそうです。

ポン・ジ・アスーカルのロープウェイや頂上からの眺めを動画にまとめてみました。
よろしければ覗いてみてください。



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