イギリスの世界遺産一覧|ロンドン塔とウェストミンスター、古城と産業遺産を巡る完全ガイド【2026年最新版】

ヨーロッパの世界遺産
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ヨーロッパ北西部に位置するイギリス。

正式名称は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国です。

イングランド、スコットランド、ウェールズ、
北アイルランドの4つの地域から構成され、
それぞれに異なる歴史や文化、風景が残されています。

イギリスの世界遺産を見ていくと、王宮や大聖堂、
中世都市だけでなく、先史時代の遺跡、
ローマ帝国の国境施設、産業革命を支えた工場や鉱山、
鉄道橋まで登録されているのが特徴です。

さらに、湖水地方やジュラシック・コースト、
ジャイアンツ・コーズウェーなど、
長い年月をかけて形成された自然景観も含まれています。

現在、イギリスには35件の世界遺産があります。

内訳は、文化遺産29件、自然遺産5件、複合遺産1件です。

今回の旅で訪れたのは、ロンドンにある「ロンドン塔」と
「ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会」の2件。

どちらもイギリス王室や国家の歴史と深く結びついていますが、
実際に歩いてみると、それぞれがまったく異なる役割を担ってきた場所であることがわかりました。

本記事では、イギリスに登録されている世界遺産の一覧、
地域ごとの特徴、実際に訪れた世界遺産、
アクセス、モデルコース、ベストシーズンについて紹介します。

目次

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  1. イギリスの世界遺産一覧
  2. イギリスの世界遺産はどこにある?
    1. ロンドンとイングランド南東部
    2. イングランド南部・南西部
    3. イングランド中部・北部
    4. スコットランド
    5. ウェールズ
    6. 北アイルランド
    7. 海外領土
  3. 実際に訪れたイギリスの世界遺産
    1. ロンドン塔(Tower of London)
    2. ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会 (Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church)
  4. まだ訪れていないイギリスの世界遺産
    1. グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁群 (Castles and Town Walls of King Edward in Gwynedd)
    2. ダラム城と大聖堂(Durham Castle and Cathedral)
    3. アイアンブリッジ峡谷(Ironbridge Gorge)
    4. ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群 (Stonehenge, Avebury and Associated Sites)
    5. ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園 (Studley Royal Park including the Ruins of Fountains Abbey)
    6. ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸 (Giant’s Causeway and Causeway Coast)
    7. セント・キルダ(St Kilda)
    8. ブレナム宮殿(Blenheim Palace)
    9. バース市街(City of Bath)
    10. ローマ帝国の国境線(Frontiers of the Roman Empire)
    11. カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会 (Canterbury Cathedral, St Augustine’s Abbey, and St Martin’s Church)
    12. ヘンダーソン島(Henderson Island)
    13. エディンバラの旧市街と新市街(Old and New Towns of Edinburgh)
    14. ゴフ島及びイナクセシブル島(Gough and Inaccessible Islands)
    15. グリニッジの海事都市(Maritime Greenwich)
    16. オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地(Heart of Neolithic Orkney)
    17. ブレナヴォン産業景観(Blaenavon Industrial Landscape)
    18. バミューダ島の古都セント・ジョージと関連要塞群 (Historic Town of St George and Related Fortifications, Bermuda)
    19. ダーウェント峡谷の工場群(Derwent Valley Mills)
    20. ニュー・ラナーク(New Lanark)
    21. ソルテア(Saltaire)
    22. ドーセット及び東デヴォン海岸(Dorset and East Devon Coast)
    23. キュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)
    24. コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観(Cornwall and West Devon Mining Landscape)
    25. ポントカサステ水路橋と運河(Pontcysyllte Aqueduct and Canal)
    26. フォース橋(The Forth Bridge)
    27. ゴーハム洞窟群(Gorham’s Cave Complex)
    28. イングランドの湖水地方(The English Lake District)
    29. ジョドレルバンク天文台(Jodrell Bank Observatory)
    30. ヨーロッパの大温泉保養都市群(The Great Spa Towns of Europe)
    31. ウェールズ北西部のスレート関連景観(The Slate Landscape of Northwest Wales)
    32. モラヴィア教会の入植地群(Moravian Church Settlements)
    33. フロー・カントリー(The Flow Country)
  5. イギリスの世界遺産へのアクセス
    1. ロンドンと近郊
    2. イングランド南部
    3. イングランド中部・北部
    4. スコットランド
    5. ウェールズ・北アイルランド
  6. イギリス世界遺産モデルコース
    1. 5〜6日|ロンドンと近郊の世界遺産
    2. 7〜8日|ロンドン・ストーンヘンジ・バース
    3. 9〜10日|ロンドンからエディンバラへ
    4. 2週間以上|イングランド・ウェールズ・スコットランド周遊
  7. イギリスの世界遺産を巡るベストシーズン
    1. 春|3〜5月
    2. 夏|6〜8月
    3. 秋|9〜11月
    4. 冬|12〜2月
    5. おすすめの時期
  8. 旅の終わりに
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    3. 関連

イギリスの世界遺産一覧

イギリスには、2026年現在、35件の世界遺産が登録されています。

世界遺産 登録年 種別
グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁群
(Castles and Town Walls of King Edward in Gwynedd)
1986年 文化遺産
ダラム城と大聖堂(Durham Castle and Cathedral) 1986年 文化遺産
アイアンブリッジ峡谷(Ironbridge Gorge) 1986年 文化遺産
ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群(Stonehenge, Avebury and Associated Sites) 1986年 文化遺産
ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園
(Studley Royal Park including the Ruins of Fountains Abbey)
1986年 文化遺産
ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸(Giant’s Causeway and Causeway Coast) 1986年 自然遺産
セント・キルダ(St Kilda) 1986年 複合遺産
ブレナム宮殿(Blenheim Palace) 1987年 文化遺産
バース市街(City of Bath) 1987年 文化遺産
ローマ帝国の国境線(Frontiers of the Roman Empire) 1987年 文化遺産
ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会
(Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church)
1987年 文化遺産
カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会
(Canterbury Cathedral, St Augustine’s Abbey, and St Martin’s Church)
1988年 文化遺産
ロンドン塔(Tower of London) 1988年 文化遺産
ヘンダーソン島(Henderson Island) 1988年 自然遺産
エディンバラの旧市街と新市街(Old and New Towns of Edinburgh) 1995年 文化遺産
ゴフ島及びイナクセシブル島(Gough and Inaccessible Islands) 1995年 自然遺産
グリニッジの海事都市(Maritime Greenwich) 1997年 文化遺産
オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地(Heart of Neolithic Orkney) 1999年 文化遺産
ブレナヴォン産業景観(Blaenavon Industrial Landscape) 2000年 文化遺産
バミューダ島の古都セント・ジョージと関連要塞群
(Historic Town of St George and Related Fortifications, Bermuda)
2000年 文化遺産
ダーウェント峡谷の工場群(Derwent Valley Mills) 2001年 文化遺産
ニュー・ラナーク(New Lanark) 2001年 文化遺産
ソルテア(Saltaire) 2001年 文化遺産
ドーセット及び東デヴォン海岸(Dorset and East Devon Coast) 2001年 自然遺産
キュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew) 2003年 文化遺産
コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観(Cornwall and West Devon Mining Landscape) 2006年 文化遺産
ポントカサステ水路橋と運河(Pontcysyllte Aqueduct and Canal) 2009年 文化遺産
フォース橋(The Forth Bridge) 2015年 文化遺産
ゴーハム洞窟群(Gorham’s Cave Complex) 2016年 文化遺産
イングランドの湖水地方(The English Lake District) 2017年 文化遺産
ジョドレルバンク天文台(Jodrell Bank Observatory) 2019年 文化遺産
ヨーロッパの大温泉保養都市群(The Great Spa Towns of Europe) 2021年 文化遺産
ウェールズ北西部のスレート関連景観(The Slate Landscape of Northwest Wales) 2021年 文化遺産
モラヴィア教会の入植地群(Moravian Church Settlements) 2024年 文化遺産
フロー・カントリー(The Flow Country) 2024年 自然遺産

※「ローマ帝国の国境線」「ヨーロッパの大温泉保養都市群」「モラヴィア教会の入植地群」は、
複数国に構成資産がある国境を越えた世界遺産です。

※「リヴァプール-海商都市」は2004年に登録されましたが、
再開発によって歴史的景観の真正性と完全性が失われたとして、2021年に世界遺産一覧から削除されました。

イギリスの世界遺産はどこにある?

イギリスの世界遺産はロンドンだけでなく、イングランド各地、
スコットランド、ウェールズ、北アイルランドに広がっています。

さらに、ジブラルタル、バミューダ、南大西洋、南太平洋に位置する海外領土にも世界遺産があります。

ロンドンとイングランド南東部

ロンドンには、ロンドン塔、ウェストミンスター、
グリニッジ、キュー王立植物園の4件があります。

王室と国家の歴史、海洋進出、科学や植物研究など、
異なる時代のイギリスを一つの都市でたどれるのが特徴です。

ロンドンの南東に位置するカンタベリーには、
イングランド国教会の中心であるカンタベリー大聖堂があります。
ロンドンから鉄道で日帰りできるため、
初めてのイギリス世界遺産巡りにも組み込みやすい地域です。

イングランド南部・南西部

イングランド南部には、先史時代のストーンヘンジ、
ローマ浴場とジョージアン建築で知られるバース、ブレナム宮殿などがあります。

ドーセット及び東デヴォン海岸では、
約1億8500万年に及ぶ地球の歴史が地層として残り、
「ジュラシック・コースト」の名でも知られています。

コーンウォールと西デヴォンには、鉱山、港、機関庫など、
産業革命を支えた景観が広範囲に残されています。

イングランド中部・北部

イングランド中部から北部には、アイアンブリッジ峡谷、
ダーウェント峡谷の工場群、ソルテアなど、
産業革命に関係する世界遺産が集まっています。

石炭、鉄、繊維産業が発展し、
工場を中心とした都市や労働者の生活環境が形成されていった過程をたどれる地域です。

さらに北へ進むと、ダラム城と大聖堂、スタッドリー王立公園、
湖水地方、ハドリアヌスの長城などがあり、
中世建築からローマ帝国、自然と人間の関係まで幅広く見ることができます。

スコットランド

スコットランドには、中世の面影を残す旧市街と計画的に
整備された新市街が共存するエディンバラがあります。

その周辺には、19世紀末の鉄道技術を象徴するフォース橋や、
理想的な工業共同体として知られるニュー・ラナークも残されています。

さらに北には、オークニー諸島の新石器時代遺跡群、
広大な泥炭地であるフロー・カントリーがあります。

大西洋上のセント・キルダは、文化と自然の両方が評価されたイギリス唯一の複合遺産です。

ウェールズ

ウェールズの世界遺産には、中世の城郭、運河と水路橋、
炭鉱や製鉄業、スレート採石によって形成された産業景観があります。

北西部には、エドワード1世がウェールズ支配のために築いた城郭群と、
スレート産業の景観が残されています。

南東部のブレナヴォンでは、鉄と石炭によって地域全体が
変化していった産業革命期の様子を、鉱山や製鉄所跡、労働者住宅から読み取ることができます。

北アイルランド

北アイルランドを代表する世界遺産が、
ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸です。

数万本の玄武岩の石柱が海岸を埋める景観は、
火山活動と浸食によって形成されました。

2024年には、アントリム県のグレースヒルが「モラヴィア教会の入植地群」の構成資産として登録され、
北アイルランドに新たな文化遺産が加わりました。

海外領土

イギリスの世界遺産には、
本国から遠く離れた海外領土の遺産も含まれています。

ジブラルタルのゴーハム洞窟群は、ネアンデルタール人の生活を伝える考古遺跡です。
バミューダには、植民都市セント・ジョージと大西洋航路を守った要塞群が残されています。

ゴフ島及びイナクセシブル島、ヘンダーソン島は、
一般旅行者が簡単に訪れられる場所ではありません。

しかし、人間活動の影響が比較的少ない海洋生態系を残す、重要な自然遺産です。

地域ごとに特色が異なるため、
旅の日数や目的に合わせて周遊ルートを組むのがおすすめです。

実際に訪れたイギリスの世界遺産

今回の旅では、ロンドンにある2件の世界遺産を訪れました。

訪れたのは、テムズ川沿いに建つロンドン塔と、
イギリス政治・王室・宗教の中心となってきたウェストミンスターです。

どちらもイギリスを代表する建築ですが、
ロンドン塔には王権の力と恐怖が、
ウェストミンスターには国家の儀式と議会政治の歴史が刻まれています。

同じロンドンにありながら、
場所によって異なる時代や役割を感じられるのが印象的でした。

ここでは、実際に訪れた2件の世界遺産を紹介します。

ロンドン塔(Tower of London)

1988年登録・世界文化遺産

ロンドン塔は、テムズ川北岸に建つ城塞です。

その中心となるホワイト・タワーは、
イングランドを征服したノルマンディー公ウィリアム1世によって、
11世紀後半に建設が始められました。

ロンドンを守る要塞であると同時に、
ノルマン王朝の力を人々に示すための建築でもありました。

その後、歴代の国王によって城壁や塔が増築され、
王宮、武器庫、造幣所、宝物庫、牢獄、処刑の場など、さまざまな役割を担うようになります。

ロンドン塔と聞くと、政治犯や王族が幽閉された暗い歴史を思い浮かべます。

ヘンリー8世の王妃であったアン・ブーリンをはじめ、
多くの人物がここに収監され、命を落としました。

石造りの城壁や塔を歩いていると、
華やかな王室史の裏側にあった権力争いも見えてきます。

一方、現在のロンドン塔で大きな見どころとなっているのが、
歴代君主の戴冠式などで使われてきた王冠や宝器を展示するクラウン・ジュエルです。

城塞、王宮、牢獄、そして王室の宝物庫という
複数の顔を持つことが、ロンドン塔の大きな特徴でした。

近代的な建物が並ぶロンドンの中心部にありながら、
城門をくぐると、中世の王権と緊張感が残る空間へ入っていきます。

ロンドン塔の歴史や見どころ、
アクセスについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

▶︎ロンドン|ロンドン塔を歩く。王宮・牢獄・クラウン・ジュエルが残る世界遺産観光ガイド

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ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会 (Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church)

1987年登録・世界文化遺産

ウェストミンスターは、イギリスの政治、王室、宗教の歴史が重なる場所です。

世界遺産は、英国議会議事堂として使用されるウェストミンスター宮殿、
歴代国王の戴冠式が行われてきたウェストミンスター大寺院、
そして隣接する聖マーガレット教会によって構成されています。

ウェストミンスター宮殿は、11世紀に王宮として整備されました。

しかし、1834年の大火によって建物の大部分が焼失し、
現在見られる宮殿は19世紀にゴシック・リヴァイヴァル様式で再建されたものです。

テムズ川沿いに延びる壮大な建物には、庶民院と貴族院が置かれています。

北端に立つ時計塔は正式にはエリザベス・タワーと呼ばれ、
内部の大時鐘が「ビッグ・ベン」です。

ロンドンを象徴する風景ですが、現在も議会政治が行われる現役の施設でもあります。

ウェストミンスター大寺院では、
1066年のウィリアム1世以来、歴代君主の戴冠式が行われてきました。

内部には国王や王妃だけでなく、政治家、科学者、文学者など、
イギリスの歴史に大きな足跡を残した人物が埋葬・記念されています。

ニュートンやダーウィンの墓、詩人や作家を記念する「詩人のコーナー」などを見ていくと、
この建物が王室のためだけの場所ではないことがわかります。

隣接する聖マーガレット教会は、
ウェストミンスター宮殿に関わる人々の教会として利用されてきました。

3つの建物をあわせて見ることで、王権、宗教、
議会政治が結びつきながら形成されてきたイギリスの歴史を感じられました。

ウェストミンスターの見どころやアクセスについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

▶︎ロンドン・ウェストミンスター宮殿|ビッグベンと英国議会の象徴を歩く

ロンドン・ウェストミンスター宮殿|ビッグベンと英国議会の象徴を歩く
ロンドン中心部の世界遺産、ウェストミンスター宮殿とウェストミンスター修道院を実体験ベースで紹介します。 ビッグベンの見どころ、歴史、建築、現地の空気感、アクセス方法まで、旅行記とガイドの両方が伝わるようにまとめました。

まだ訪れていないイギリスの世界遺産

イギリスに登録されている35件の世界遺産のうち、
今回訪れたのは2件です。

残る33件には、ロンドンにあるグリニッジの海事都市や
キュー王立植物園をはじめ、イングランド各地、
スコットランド、ウェールズ、北アイルランド、
海外領土に残る世界遺産が含まれています。

中世の城や大聖堂だけでなく、
ストーンヘンジのような先史遺跡、
産業革命の工場群、鉄道橋、鉱山景観まで含まれているのが
イギリスの世界遺産の特徴です。

また、スコットランドや北アイルランドの自然遺産、
遠く離れた海外領土の世界遺産など、
訪問に時間や準備が必要な場所も少なくありません。

ここでは、まだ訪れていない33件の世界遺産を
登録年順に紹介します。

まだ訪れていないイギリスの世界遺産を見る

グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁群 (Castles and Town Walls of King Edward in Gwynedd)

1986年登録・世界文化遺産

ウェールズ北西部に残る、
コンウィ、カーナーヴォン、ハーレフ、ビューマリスの城郭群です。

13世紀末から14世紀初頭にかけて、
イングランド王エドワード1世が
ウェールズ支配の拠点として建設しました。

軍事建築と都市計画が一体となった、
中世ヨーロッパを代表する城郭群です。

ダラム城と大聖堂(Durham Castle and Cathedral)

1986年登録・世界文化遺産

イングランド北東部のダラムにあり、
ウェア川に囲まれた高台に城と大聖堂が向かい合っています。

ダラム大聖堂は11世紀末から建設され、
ノルマン様式建築の傑作とされています。

城は現在、ダラム大学の施設として使用されています。

アイアンブリッジ峡谷(Ironbridge Gorge)

1986年登録・世界文化遺産

セヴァーン川沿いに広がる、
産業革命の発展を伝える文化的景観です。

1779年に完成した世界初の鉄製アーチ橋
「アイアンブリッジ」が、世界遺産の象徴となっています。

製鉄所跡、工場、運河、労働者住宅などが残され、
産業革命期の技術と暮らしを伝えています。

ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群 (Stonehenge, Avebury and Associated Sites)

1986年登録・世界文化遺産

イングランド南部のウィルトシャーに残る、
新石器時代から青銅器時代の巨大遺跡群です。

ストーンヘンジでは、巨大な石が円形に配置され、
太陽の動きとの関係も指摘されています。

エーヴベリーには、世界最大級の環状列石や
周辺の墳墓群が残されています。

ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園 (Studley Royal Park including the Ruins of Fountains Abbey)

1986年登録・世界文化遺産

イングランド北部ノース・ヨークシャーに位置する、
庭園と修道院遺跡です。

12世紀に創設されたファウンテンズ修道院は、
イギリスに残るシトー会修道院遺跡の代表例です。

18世紀の庭園や水路、神殿風建築と
中世の廃墟が一体となった景観を形成しています。

ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸 (Giant’s Causeway and Causeway Coast)

1986年登録・世界自然遺産

北アイルランド北岸に位置し、
約4万本の玄武岩の石柱が海岸を覆っています。

約6000万年前の火山活動によって流れ出した溶岩が冷却され、
規則的な形に割れて形成されました。

巨人フィン・マックールにまつわる伝説でも知られています。

セント・キルダ(St Kilda)

1986年登録・世界複合遺産

スコットランド西方の大西洋に浮かぶ、
孤立した群島です。

断崖にはカツオドリやツノメドリなど、
多数の海鳥が繁殖しています。

厳しい自然環境に適応して暮らした人々の文化も評価され、
イギリス唯一の複合遺産となっています。

ブレナム宮殿(Blenheim Palace)

1987年登録・世界文化遺産

オックスフォード近郊のウッドストックにある大宮殿です。

18世紀初頭、スペイン継承戦争で勝利した
初代マールバラ公爵に与えられました。

ウィンストン・チャーチルの出生地としても知られ、
宮殿の周囲には広大な庭園が広がっています。

バース市街(City of Bath)

1987年登録・世界文化遺産

天然温泉に恵まれ、
古代ローマ時代から保養地として発展した都市です。

ローマ浴場跡と、18世紀のジョージアン様式による
統一感のある街並みが残されています。

2021年には「ヨーロッパの大温泉保養都市群」の
構成都市として、別の世界遺産にも登録されました。

ローマ帝国の国境線(Frontiers of the Roman Empire)

1987年登録・世界文化遺産

ローマ帝国の広大な国境防衛施設を登録した、
複数国にまたがる世界遺産です。

イギリスでは、イングランド北部を横断するハドリアヌスの長城と、
スコットランドのアントニヌスの長城が構成資産に含まれています。

城壁、砦、監視所、軍道などから、
ローマ帝国の支配体制を知ることができます。

カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会 (Canterbury Cathedral, St Augustine’s Abbey, and St Martin’s Church)

1988年登録・世界文化遺産

イングランド南東部カンタベリーに残る、
キリスト教関連の建築群です。

カンタベリー大聖堂はイングランド国教会の中心で、
カンタベリー大主教の座が置かれています。

聖オーガスティンによるキリスト教布教の歴史を
現在に伝える場所です。

ヘンダーソン島(Henderson Island)

1988年登録・世界文化遺産

南太平洋のピトケアン諸島に属する無人島です。

人間活動の影響を受けにくかったことから、
多くの固有動植物が残されています。

周囲に空港や定期航路がなく、
訪問することが非常に難しい世界遺産です。

エディンバラの旧市街と新市街(Old and New Towns of Edinburgh)

1995年登録・世界文化遺産

スコットランドの首都エディンバラを代表する世界遺産です。

旧市街にはエディンバラ城や中世以来の細い路地が残り、
新市街には18世紀以降に整備された計画都市が広がっています。

異なる時代の都市景観が隣り合っていることが、
エディンバラの大きな特徴です。

ゴフ島及びイナクセシブル島(Gough and Inaccessible Islands)

1995年登録・世界自然遺産

南大西洋に位置するトリスタンダクーニャ諸島の自然遺産です。

人間活動の影響が比較的少なく、
海鳥や固有種の重要な生息地となっています。

地理的に孤立しており、
一般旅行者が訪れるのは極めて困難です。

グリニッジの海事都市(Maritime Greenwich)

1997年登録・世界文化遺産

ロンドン東部のテムズ川沿いに位置する海事都市です。

旧王立海軍大学、クイーンズ・ハウス、国立海洋博物館、
グリニッジ公園、王立天文台などで構成されています。

王立天文台には、
世界の経度の基準となったグリニッジ子午線が通っています。

オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地(Heart of Neolithic Orkney)

1999年登録・世界文化遺産

スコットランド北方のオークニー諸島に残る、
約5000年前の遺跡群です。

スカラ・ブレイの集落跡、メイズハウの墳墓、
ストーンズ・オブ・ステネス、
リング・オブ・ブロッガーで構成されています。

北ヨーロッパにおける先史時代の暮らしや
信仰を伝える世界遺産です。

ブレナヴォン産業景観(Blaenavon Industrial Landscape)

2000年登録・世界文化遺産

ウェールズ南東部に残る、
石炭と製鉄業によって形成された産業景観です。

製鉄所跡、炭鉱、採石場、鉄道、運河、
労働者住宅などが広範囲に残されています。

産業革命が地域の自然や人々の暮らしを
変えていった過程を伝えています。

バミューダ島の古都セント・ジョージと関連要塞群 (Historic Town of St George and Related Fortifications, Bermuda)

2000年登録・世界文化遺産

北大西洋に浮かぶバミューダ諸島にある植民都市です。

17世紀初頭から形成された街には、
イギリス植民地時代の道路や建物が残されています。

周囲の要塞群は、
大西洋航路と港を守るために築かれました。

ダーウェント峡谷の工場群(Derwent Valley Mills)

2001年登録・世界文化遺産

イングランド中部ダービーシャーの
ダーウェント川沿いに広がる産業遺産です。

水力を利用した紡績工場が建設され、
近代的な工場制生産の発展に大きな影響を与えました。

工場だけでなく、
労働者住宅や町並みも登録されています。

ニュー・ラナーク(New Lanark)

2001年登録・世界文化遺産

スコットランドのクライド川沿いに建設された、
綿紡績工場と労働者共同体です。

社会改革家ロバート・オーウェンは、
教育や福祉を重視した労働環境を整備しました。

産業の発展と労働者の生活改善を
両立しようとした試みを伝えています。

ソルテア(Saltaire)

2001年登録・世界文化遺産

イングランド北部ウェスト・ヨークシャーにある工業都市です。

実業家タイタス・ソルトが、巨大な繊維工場と
労働者住宅、学校、病院などを計画的に建設しました。

ヴィクトリア時代の理想的な工業都市の姿が
現在まで残されています。

ドーセット及び東デヴォン海岸(Dorset and East Devon Coast)

2001年登録・世界自然遺産

イングランド南部に約155km続く自然遺産で、
ジュラシック・コーストとも呼ばれます。

約1億8500万年にわたる地球の歴史を示す地層が、
海岸の断崖に連続して現れています。

アンモナイトや海生爬虫類などの化石が
発見されたことでも知られています。

キュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)

2003年登録・世界文化遺産

ロンドン南西部に位置する、
世界有数の植物園です。

18世紀から王室の庭園として整備され、
植物学研究や世界各地の植物収集の拠点となりました。

パーム・ハウスをはじめとする温室や
歴史的建築も見どころです。

コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観(Cornwall and West Devon Mining Landscape)

2006年登録・世界文化遺産

イングランド南西部に広がる、
銅や錫の採掘によって形成された産業景観です。

18世紀から19世紀にかけて発達した鉱山、
機関庫、港、集落などが残されています。

ここで培われた採掘技術は、
技術者や労働者とともに世界各地へ伝わりました。

ポントカサステ水路橋と運河(Pontcysyllte Aqueduct and Canal)

2009年登録・世界文化遺産

ウェールズ北東部にある、
産業革命期の運河と水路橋です。

ポントカサステ水路橋はディー川の谷を横断し、
高所に設けられた細い水路の上を船が進みます。

土木技師トーマス・テルフォードらによる設計で、
鉄と石を使った革新的な構造が評価されています。

フォース橋(The Forth Bridge)

2015年登録・世界文化遺産

エディンバラ近郊のフォース湾に架かる鉄道橋です。

1890年に完成した巨大なカンチレバー橋で、
現在も鉄道交通を支えています。

赤く塗られた幾何学的な構造は、
スコットランドを代表する産業景観のひとつです。

ゴーハム洞窟群(Gorham’s Cave Complex)

2016年登録・世界文化遺産

イベリア半島南端の
イギリス海外領土ジブラルタルにある洞窟遺跡です。

洞窟からは、ネアンデルタール人の生活を示す
道具や動物の骨などが発見されています。

ネアンデルタール人が比較的遅い時期まで
暮らしていた場所として重要です。

イングランドの湖水地方(The English Lake District)

2017年登録・世界文化遺産

イングランド北西部に広がる、
山、湖、谷、農村が織りなす文化的景観です。

氷河地形の中で牧畜が営まれ、
石垣や農家、集落が形成されてきました。

風景画や文学にも影響を与え、
自然保護思想の発展にもつながりました。

ジョドレルバンク天文台(Jodrell Bank Observatory)

2019年登録・世界文化遺産

イングランド北西部チェシャーにある電波天文台です。

第二次世界大戦後、電波天文学の発展を支え、
流星、月、惑星、宇宙探査機などの観測に利用されました。

巨大なラヴェル望遠鏡が、
天文台を象徴する存在となっています。

ヨーロッパの大温泉保養都市群(The Great Spa Towns of Europe)

2021年登録・世界文化遺産

ヨーロッパ7か国の11都市で構成される、
国境を越えた世界遺産です。

イギリスからは、
温泉都市として発展したバースが構成資産に含まれています。

温泉施設だけでなく、庭園、劇場、社交施設、
都市計画を含む保養都市文化が評価されました。

ウェールズ北西部のスレート関連景観(The Slate Landscape of Northwest Wales)

2021年登録・世界文化遺産

ウェールズ北西部に広がる、
スレート採石と加工によって形成された産業景観です。

採石場、地下鉱山、鉄道、港、
労働者集落などで構成されています。

ウェールズ産のスレートは、
19世紀を中心に世界各地の建築に使用されました。

モラヴィア教会の入植地群(Moravian Church Settlements)

2024年登録・世界文化遺産

モラヴィア教会によって形成された入植地を登録した、
複数国にまたがる世界遺産です。

イギリスでは、北アイルランドにある
グレースヒルが構成資産に含まれています。

教会を中心に住宅や学校などを配置した、
共同体の理念を反映する都市計画が残されています。

フロー・カントリー(The Flow Country)

2024年登録・世界自然遺産

スコットランド北部に広がる、
世界最大規模のブランケット・ボッグと呼ばれる泥炭地です。

植物が完全に分解されず泥炭として蓄積し、
長い年月をかけて独特の湿地景観が形成されました。

希少な鳥類の生息地であり、
大量の炭素を蓄える場所としても重要です。

イギリスの世界遺産へのアクセス

イギリスの世界遺産は国内各地に分散していますが、
主要都市間には鉄道網が発達しています。

ロンドンを起点にする場合、カンタベリー、
バース、ブレナム宮殿などは日帰りでも訪問できます。

スコットランド、ウェールズ、北アイルランドを含めて巡る場合は、
ロンドンだけでなく、エディンバラ、マンチェスター、
カーディフ、ベルファストなどを拠点にすると効率的です。

世界遺産 拠点 アクセス 所要時間
ロンドン塔 ロンドン 地下鉄Tower Hill駅から徒歩 約5分
ウェストミンスター ロンドン 地下鉄Westminster駅から徒歩 約1~5分
グリニッジの海事都市 ロンドン DLRまたは鉄道 約20~30分
キュー王立植物園 ロンドン 地下鉄またはOverground 約30~40分
カンタベリー ロンドン 高速鉄道でCanterbury West駅へ 約1時間
ブレナム宮殿 オックスフォード 路線バス 約30~40分
ストーンヘンジ ソールズベリー 駅から観光バス 約30~40分
バース市街 ロンドン 鉄道でBath Spa駅へ 約1時間20分
ジュラシック・コースト ウェイマスなど 鉄道と路線バス 場所により異なる
コーンウォール鉱山景観 ペンザンスなど 鉄道とバス 場所により異なる
アイアンブリッジ峡谷 バーミンガム 鉄道とバス 約1時間30分
ダーウェント峡谷 ダービー 鉄道またはバス 約30~50分
ダラム城と大聖堂 ダラム Durham駅から徒歩 約15~20分
湖水地方 ウィンダミア 鉄道とバス 湖によって異なる
ハドリアヌスの長城 ニューカッスル 鉄道と季節運行バス 約1~2時間
エディンバラ旧市街・新市街 エディンバラ 中央駅から徒歩 約5分
フォース橋 エディンバラ 鉄道でNorth Queensferry駅へ 約20分
ニュー・ラナーク グラスゴー 鉄道とバスまたは徒歩 約1時間30分
ジャイアンツ・コーズウェー ベルファスト 鉄道・バスまたはツアー 約2~3時間
グレースヒル ベルファスト 鉄道とバス 約1時間
ウェールズ北部の城郭群 バンガーなど 鉄道とバス 城により異なる
ポントカサステ水路橋 チェスターなど 鉄道とバス 約1~2時間
ブレナヴォン産業景観 カーディフ バスまたは車 約1時間30分
オークニー諸島 カークウォール バス、ツアーまたは車 遺跡により異なる
セント・キルダ スカイ島など 許可を得たツアー船 約3~4時間以上
フロー・カントリー インヴァネス 鉄道または車 約3時間以上
ゴーハム洞窟群 ジブラルタル 現地ツアー ツアーによる
セント・ジョージ バミューダ バスまたはフェリー 出発地による
ゴフ島・イナクセシブル島 トリスタンダクーニャ 特別な船便 訪問困難
ヘンダーソン島 ピトケアン諸島 特別な船便 訪問困難

ロンドンと近郊

ロンドン市内の4件は、地下鉄、DLR、鉄道を利用して訪問できます。

ロンドン塔とウェストミンスターは同じ日に回れますが、
内部を見学する場合は、それぞれに十分な時間を確保するのがおすすめです。

イングランド南部

カンタベリー、バース、オックスフォード近郊のブレナム宮殿は、
ロンドンから鉄道を利用して日帰りできます。

ストーンヘンジはソールズベリー駅から観光バスを利用する方法がわかりやすく、
バースと組み合わせた現地ツアーもあります。

イングランド中部・北部

産業遺産は、世界遺産の範囲が広く、駅から離れた構成資産もあります。

公共交通だけで巡る場合は、訪問場所を絞り、ダービー、リーズ、
マンチェスター、ニューカッスルなどに宿泊すると移動しやすくなります。

スコットランド

エディンバラはロンドンから高速鉄道で移動でき、
フォース橋も市内から日帰りできます。

オークニー諸島、セント・キルダ、フロー・カントリーは距離があり、
天候によって交通機関が影響を受けるため、余裕を持った日程が必要です。

ウェールズ・北アイルランド

ウェールズ北部の世界遺産は構成資産が広範囲に分かれているため、
鉄道と路線バスを組み合わせて巡ります。

北アイルランドではベルファストを拠点にすると、
ジャイアンツ・コーズウェーやグレースヒルへ移動しやすくなります。

イギリス世界遺産モデルコース

イギリスの世界遺産は広い範囲に点在しているため、
短期間ですべてを巡るのは難しいです。

初めて訪れる場合はロンドンと近郊を中心にし、
日数に余裕があればバース、湖水地方、
エディンバラなどを加えると、イギリスの歴史と風景の違いを感じられます。

5〜6日|ロンドンと近郊の世界遺産

ルート

ロンドン塔

ウェストミンスター

グリニッジ

キュー王立植物園

カンタベリー

ロンドンに宿泊し、市内4件とカンタベリーを巡るコースです。

ロンドン塔とウェストミンスターはそれぞれ半日程度を確保し、
グリニッジとキュー王立植物園は別の日に訪れると、無理のない日程になります。

最終日は高速鉄道を利用して、カンタベリーへ日帰りします。

7〜8日|ロンドン・ストーンヘンジ・バース

ルート

ロンドン

ストーンヘンジ

バース

ブレナム宮殿

ロンドンの世界遺産に、イングランド南部を代表する遺産を加えたコースです。

ロンドンからソールズベリーへ移動してストーンヘンジを訪れ、
その後バースに宿泊します。

バースではローマ浴場跡とジョージアン建築を歩き、
帰路にオックスフォードまたはブレナム宮殿へ立ち寄ることもできます。

9〜10日|ロンドンからエディンバラへ

ルート

ロンドン

カンタベリー

ヨーク

ダラム

ハドリアヌスの長城

エディンバラ

フォース橋

ロンドンから鉄道でイングランド北部を経由し、
スコットランドへ向かうコースです。

ダラム城と大聖堂、ハドリアヌスの長城を訪れた後、
エディンバラ旧市街と新市街を歩きます。

最後にフォース橋を加えることで、古代ローマ、中世、
近代都市、産業技術という異なる時代を一度の旅でたどれます。

2週間以上|イングランド・ウェールズ・スコットランド周遊

ルート

ロンドン

ストーンヘンジ

バース

ブレナヴォン

ポントカサステ水路橋

ウェールズ北部の城郭群

湖水地方

ハドリアヌスの長城

エディンバラ

2週間以上あれば、イングランドだけでなく、
ウェールズやスコットランドまで含めた周遊ができます。

ウェールズでは、中世の城郭と産業革命の景観を
組み合わせて巡るのがおすすめです。

その後、湖水地方とハドリアヌスの長城を経由してエディンバラへ向かうと、
都市、自然、産業、王権の歴史を幅広く見ることができます。

イギリスの世界遺産を巡るベストシーズン

イギリスは年間を通して旅行できますが、
天候が変わりやすく、同じ季節でも地域によって気温や降水量が異なります。

屋外の遺跡や自然遺産を訪れる場合は、日照時間も考慮して時期を選ぶことが大切です。

春|3〜5月

春は気温が上がり始め、庭園や公園の花が咲く季節です。

キュー王立植物園、ブレナム宮殿、スタッドリー王立公園など、
庭園を含む世界遺産を訪れるのに向いています。

3月はまだ寒い日がありますが、5月になると日照時間が長くなり、
屋外観光もしやすくなります。

夏|6〜8月

夏は日照時間が長く、遠方の世界遺産を巡りやすい季節です。

スコットランド北部、オークニー諸島、湖水地方、
ウェールズの城郭群など、屋外で過ごす時間が長い場所に向いています。

ただし、観光の最盛期にあたり、
ロンドン、バース、エディンバラなどではホテル料金が上がります。

秋|9〜11月

9月から10月前半は、
夏の混雑が少し落ち着き、比較的旅行しやすい時期です。

湖水地方では木々が色づき、
都市観光と自然景観の両方を楽しめます。

10月後半以降は日照時間が短くなり、
スコットランドや島しょ部では天候が不安定になる日も増えます。

冬|12〜2月

冬は日照時間が短く、屋外の遺跡や自然遺産を巡るには制約があります。

一方、ロンドン塔、ウェストミンスター大寺院、
バースのローマ浴場跡など、都市部の世界遺産は年間を通して訪問できます。

航空券やホテルが比較的安くなる時期もありますが、
クリスマス前後は休館や交通機関の運休に注意が必要です。

おすすめの時期

イギリスの世界遺産を幅広く巡るなら、
5月から6月、または9月がおすすめです。

日照時間が比較的長く、夏の最盛期ほど混雑しないため、
都市と郊外の両方を組み合わせやすくなります。

スコットランド北部や島しょ部まで訪れる場合は、
交通機関が動きやすい6月から8月が適しています。

旅の終わりに

イギリスの世界遺産には、王宮や大聖堂、
古城といったヨーロッパらしい歴史建築だけでなく、
先史時代の遺跡、ローマ帝国の国境線、
産業革命の工場や鉱山も含まれています。

世界に大きな影響を与えた王国の歴史だけでなく、
科学、産業、都市計画が発展していった過程まで、
世界遺産を通してたどれる国でした。

今回訪れたロンドン塔では、王権の強さと、
その背後にあった争いや処刑の歴史を感じました。

ウェストミンスターでは、王室、宗教、議会政治が同じ場所に重なり、
現在のイギリスへ続く国家の姿が形づくられてきたことがわかります。

同じロンドンにある2つの世界遺産ですが、
そこに刻まれている歴史や建物の役割は大きく異なっていました。

一方で、ストーンヘンジ、バース、エディンバラ、
湖水地方、ウェールズの城郭群など、
まだ訪れていない世界遺産が数多く残っています。

特に、産業革命発祥の地に残る工場や鉱山、
北アイルランドやスコットランドの自然遺産は、
ロンドンとは異なるイギリスの姿を見せてくれるはずです。

イギリスの世界遺産を巡る旅では、
一つの都市だけで国全体を理解することはできません。

イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド。

それぞれの地域を訪れることで、
異なる歴史や文化が重なりながら現在のイギリスが形成されていることに気づきます。

まずはロンドンの世界遺産から始め、
次の旅では少しずつ地方へ足を延ばしてみてください。

世界遺産をたどることで、イギリスという国の奥行きが、よりはっきりと見えてくると思います。

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