クラント(ウム)CURANTO(UMU)

実際の調理工程は非常にシンプルです。

1. 地面に穴を掘る

まず地面に大きな穴を掘ります。
この穴が天然のオーブンになります。

2. 石を高温に熱する

穴の近くで火を起こし、大きな石を長時間加熱します。
石が真っ赤になるほど熱せられるまで火を焚き続けます。

3. 食材を並べる

穴の底に葉を敷き、その上に食材を並べます。

主な材料は、

  • サツマイモ
  • タロイモ
  • 鶏肉
  • 豚肉

などです。

現在では観光向けイベントで牛肉が使われることもあります。

4. 葉で覆う

食材の上から再びバナナの葉を被せます。
葉が天然の蒸し器の役割を果たします。

5. 熱した石と土をかぶせる

十分に加熱した石を上に並べ、その上から土を被せます。
内部に熱が閉じ込められ、数時間かけてゆっくり蒸し焼きになります。

6. 蒸し上がった食材を取り出す

数時間後に土と葉を取り除くと、中から蒸し上がった食材が現れます。
サツマイモやタロイモは驚くほど甘くなり、魚や肉は柔らかく仕上がります。

7. みんなで食べる

完成した料理は参加者全員で分け合います。
ウムは単なる料理ではなく、人々が集まるための文化的な行事でもあります。

実際に食べてみた感想

実際に食べてみると、味付けは非常にシンプルです。
しかし、食材そのものの旨味がしっかり引き出されており、特にサツマイモは驚くほど甘く感じました。

ダッチオーブンでじっくり蒸したような仕上がりで、余計な調味料を使わなくても十分美味しくいただけます。
魚はふっくらとしており、鶏肉も柔らかく仕上がっていました。

豪華なレストラン料理とは異なりますが、ラパ・ヌイの人々が受け継いできた食文化を体験できる貴重な機会だったと思います。

個人では、食べることができませんが、ツアーなどではこういうイベントもあるのでいいですね。

動画で見るクラント(ウム)の調理風景

今回、伝統料理クラント(ウム)の制作過程を動画で撮影しました。

実際に穴を掘る様子や石を運ぶ様子、蒸し上がった料理を取り出す場面など、
写真だけでは伝わりにくい雰囲気を感じられると思います。

動画をご覧いただくと、ラパ・ヌイの人々がどのように伝統を守り続けているのかがよく分かります。

クラント(ウム)を体験できる場所

日常的にレストランで提供される料理ではありませんが、
文化体験ツアーやポリネシアンダンスショーなどで味わえる機会があります。

体験したい場合は、

  • ポリネシアンダンスショー付きディナー
  • 伝統文化体験ツアー
  • タパティ・ラパヌイ(Tapati Rapa Nui)
  • 地元コミュニティのイベント

などに参加するのがおすすめです。

特に毎年2月頃に開催されるタパティ・ラパヌイでは、島の伝統文化をより深く体験できます。

アクセス

クラント(ウム)は特定の観光施設ではなく、
島内各地で開催される伝統行事や文化体験の一部として実施されます。

多くの旅行者はハンガ・ロア(Hanga Roa)のホテルやツアーデスクを通じて申し込みます。

ハンガ・ロアへのアクセス

  • マタベリ国際空港から車で約5分
  • 島内の主要ホテルから送迎付きツアーあり
  • ポリネシアンダンスショーとセットになっている場合が多い

事前予約が必要な場合もあるため、到着後に現地ツアー会社へ確認するのがおすすめです。

旅の終わりに

イースター島というとモアイ像ばかりに目が向きがちですが、
この島の魅力はそれだけではありません。

クラント(ウム)は、ラパ・ヌイの人々が自然と共に暮らしてきた歴史や、
ポリネシア文化のつながりを感じられる貴重な伝統料理です。

地面の中でじっくり蒸し上げられた食材を囲みながら、
人々が笑顔で食事を楽しむ姿を見ていると、食事そのものが文化であり、
人と人を結び付ける大切な時間なのだと感じました。

モアイ観光だけでは見えてこないイースター島のもう一つの魅力。

もし現地でクラント(ウム)を体験できる機会があれば、ぜひ参加してみてください。