仏陀の足跡を辿る四大仏跡のひとつサールナートを探索してみた。

バナーラスの観光
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仏陀の生涯に関わる仏教4代聖地と呼ばれてい場所が、全部で4カ所あります。

  • ルンビニー・・生まれた場所
  • ブッダガヤ・・悟りを開いた場所
  • サールナート・・初転法輪の場所
  • クシーナガラ・・涅槃した場所

また、上座仏教の経典である、大般涅槃経には、こう記されています。

アーナンダーよ。忠実な人々の感情を喚起させる4つの場所がある。

そこはどこか?
「ここで如来が生まれた。」これがひとつ
「ここで如来は、悟りを得た。」これがふたつ
「ここで如来は、法を説いた。」これがみっつ。
「ここで如来は、涅槃に入った。」これが4つ

今回、ご紹介するのは、仏陀が弟子たちに初めて、仏教の教義(四諦・中道・八正道)
初転法輪を説いた仏教の4大聖地のひとつサールナートです。

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サールナート (Sarnath)

バナーラスから北へ約10㎞の位置にあるサールナートは、鹿が多く住む林の中で、かつて、ともに
修行をした5人の修行者に出会い、自分の悟った真理を初めて語った場所として広く知られており、
ここで初めて言葉になった教えは、後に世界中に広がっていくことになっていきました。
そのため、ここは聖地と考えられています。

ちなみに、仏陀が教えた真理は、下に記載した、3つの中核となる概念があります。

四諦・・四苦八苦を滅する方法を説いたもの

  • 苦諦・・苦に関する教説
  • 集諦・・苦の原因に関する教説
  • 滅諦・・苦の原因の消滅に関する教説
  • 道諦・・苦から解放されるための実践に関する教説)

中道・・快楽主義・苦行主義を否定するもの

八正道・・苦を滅する方法として8つの正しい道を説いたもの。

  • 正見・・中道の味方をすること。
  • 正思・・自己本位に偏らず真理に照らし物事を考えること。
  • 正語・・恒に真理にあった言葉使いをすること。(悪口を言わない)
  • 正行・・本能にまかせるままの生活ではなく、仏の戒めにかなった生活をすること。
  • 正命・・衣食住その他の生活財を正しく求めること
  • 正精進・・自分に与えらえた使命や目的に対して、怠らず正しく励むこと。
  • 正念・・正しい心を持ち、自己本位にならず物事の真実を見極め、心を真理の方向へ向けること。
  • 正定・・心の状態が真理に照らして、正しい状態に定まること。

この教えを語ったと言われる場所がここサルナートです。

下は、サルナートの案内図です。

ダメーク・ストゥーパ (Dhamekh Stupa)

住所:Dharmapala Rd, Singhpur, Sarnath, Varanasi, Uttar Pradesh 221007 インド

基本情報

時間 日の出から日没まで
定休日 無休
料金 300ルピー

*100ルピー=145円程度


直径26m、高さ13mの台座の上に、約31mの塔が乗っており、全体の高さとしては43.6mもあります。
この場所は、ブッダが5人の修行者に最初の説法「初転法輪」が行われた場所とされており、6世紀に
アショーカ王によって建てられました。

ストゥーパとは、もともとブッダが荼毘に付された際に残された仏舎利を収めた塚のことです。

アショーカ王の石柱

現在は、柱の一部のみですが、以前は、ライオンの飾りはついており、その部分は、
隣接するサールナート考古学博物館に保管されています。

ムールガンダ・クティ寺院 (Mulgandha Kui Vihar)

住所:Saranth Station Rd, Pandeypur, Sarnath, Varanasi, Uttar Pradesh 221007 インド

基本情報

時間 日の出から日没まで
定休日 なし
料金 無料

スリランカ人僧侶ダルマパーラ師により、1931年に建立されたムールガンダ・クティ寺院。

この寺院は、大変日本とつながりが深く、この内部の壁面を描いたのは、日本人画家野生司香雪が
ブッダの誕生から入滅までを描いています。
ちなみに、描かれたのは、1932年から1937年と戦前なのです。

降誕

修行

成道

この下の菩提樹は、寺院が落慶の時に、スリランカの世界遺産でもある、アヌダープラにある
スリマハの菩提樹から株分けされたものです。
ここでも、スリランカとは強いつながりを感じますね。

5人の修行者に、説法(初転法輪)を説いている像。

バナーラスは、インドの聖地ガンジス川にも近く観光として訪れる人も多いと思います。
ただ、インドの暑気に訪問される方は、40℃以上にもなるので、水分補給をまめにとるようにしてみてください。

ブッダのことをよく知りたい方は、下記がお勧めです。
是非、読んでから訪れると旅行の思い出も違うものになると思います。

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

上記の手塚治虫のブッダを読んでみて、いつかは仏陀の足跡辿ってみたい気になりました。



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