世界遺産「イエス生誕の地:ベツレヘムの聖誕教会と巡礼路」の中心となるのが聖誕教会です。
世界遺産の登録範囲には、
・聖誕教会(降誕教会)
・聖カタリナ教会
・各宗派の修道院や鐘楼
・庭園遺構
・エルサレムから続く巡礼路の一部
などが含まれています。
今回紹介する「ミルク・グロット(Milk Grotto)」は世界遺産の構成資産ではありませんが、
聖誕教会から徒歩数分の場所にあり、多くの巡礼者が訪れる重要なキリスト教聖地です。
5世紀頃にはすでに礼拝堂が存在していたと考えられており、
現在の教会は19世紀後半の1870年代にフランシスコ会によって建設されました。
聖誕教会とあわせて訪れる人も多く、ベツレヘム観光では定番の巡礼スポットとなっています。
ミルク・グロット(Milk Grotto)
住所:Milk Grotto Street, Bethlehem, Palestine
| 時間 | 夏期:8:00~17:45 冬期:8:00~16:45 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
ミルク・グロットの伝説
ミルク・グロットには古くから伝わる逸話があります。
イエス誕生後、ヘロデ王による幼児虐殺を逃れるため、聖家族はエジプトへ避難することになりました。
その出発前、この洞窟の中でマリアが幼子イエスに母乳を与えていたと伝えられています。
その際、母乳が数滴地面に落ちると、洞窟の岩が白く変化したとされます。
この出来事から、この場所は「ミルク・グロット(乳の洞窟)」と呼ばれるようになりました。
現在でも内部の岩肌は白く、巡礼者たちはその神聖な伝承に思いを馳せながら祈りを捧げています。


教会内部
教会は白い石灰岩で覆われた静かな空間となっています。
聖誕教会のような壮麗さはありませんが、落ち着いた雰囲気があり、多くの巡礼者が静かに祈りを捧げています。
内部には幼子イエスに授乳する聖母マリアの絵が飾られています。
キリスト教美術では比較的珍しい題材であり、この教会を象徴する存在となっています。


子宝祈願の巡礼地
ミルク・グロットは世界中のカトリック信者やキリスト教徒から、
子宝や安産を願う聖地として知られています。
教会では白い石灰岩を粉末状にしたものが配布・販売されており、
飲み物に混ぜて摂取した後に子どもを授かったという体験談や感謝の手紙が世界各地から寄せられているそうです。
もちろん医学的な効果が証明されているわけではありませんが、信仰の対象として長年大切にされてきました。
現在でも子どもを望む夫婦や安産を祈願する人々が世界中から訪れています。
アクセス
ミルク・グロットは聖誕教会から東へ徒歩約5分の場所にあります。
ベツレヘム旧市街は徒歩で観光できる範囲に主要スポットが集まっているため、
・聖誕教会(降誕教会)
・聖カタリナ教会
・ミルク・グロット
をまとめて見学するのがおすすめです。
エルサレムから訪れる場合は、ダマスカス門近くのアラブバス乗り場から21番バスでベツレヘム方面へ向かい、
ベツレヘム中心部から徒歩でアクセスできます。
また、多くのエルサレム発日帰りツアーにも組み込まれています。
旅の終わりに
ミルク・グロットは、聖誕教会ほどの知名度はありませんが、
ベツレヘムを代表する巡礼地のひとつです。
母乳の奇跡という伝承が残る洞窟は独特の信仰文化を今に伝えており、
静かな祈りの空間が広がっています。
聖誕教会から徒歩数分という立地のため、
ベツレヘム観光ではぜひあわせて訪れてみてください。
聖誕教会とあわせて訪れることで、
ベツレヘムが今も世界中の巡礼者を惹きつける理由を実感できるでしょう。
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