エジプト旅行最大級の見どころとも言えるのが、
カイロ中心部にある「エジプト考古学博物館(The Egyptian Museum in Cairo)」です。
ギザのピラミッドと並び、古代エジプト文明そのものを体感できる場所として、
世界中の旅行者や歴史ファンを魅了し続けてきました。
特に有名なのが、
・ツタンカーメン黄金のマスク
・歴代ファラオの石像群
・巨大石棺
・ミイラ
・副葬品
・古代パピルス
など、人類史レベルの至宝が大量に展示されている点です。
実際に訪れてみると、一般的な近代博物館というより、
「19〜20世紀に集められた古代文明の巨大収蔵庫」
のような独特の空気感があり、館内を歩くだけでも圧倒されます。
現在はギザ地区に建設された
「大エジプト博物館(Grand Egyptian Museum/GEM)」への収蔵品移転が進んでおり、
ツタンカーメン関連を含む多くの展示物が順次移動しています。
そのため、旧エジプト考古学博物館時代を知る記録としても、
非常に印象深い訪問となりました。
エジプト考古学博物館 (The Egyptian Museum In Cairo)
住所:CAIRO, EGYPT
| 時間 | 9:00~17:00 |
| 料金 | エジプト考古学博物館(日中):200EGP (約1360円) |
| エジプト考古学博物館(夜間):240EGP (約1630円) | |
| エジプト考古学博物館(ミイラ室):180EGP (約1220円) | |
| エジプト考古学博物館とミイラ室セット:300EGP | |
| 公式URL | エジプトの観光の権限 – エジプト考古学博物館 (egypt.travel) |
下記が入場チケットになります。

1835年創設のエジプト考古学博物館は、
20万点以上を収蔵する世界屈指の古代文明博物館です。
現在の建物は1902年開館。
ピンク色の巨大建築は、
カイロ中心部・タハリール広場近くに位置しています。
館内は100以上の展示室があり、
・1階=時代別展示
・2階=副葬品・棺・パピルス・ツタンカーメン関連
という構成になっていました。
実際に歩いてみると、展示ケースへ収まりきらない石像や棺が並び、
圧倒的物量で古代エジプト文明を見せる博物館という印象です。
1F 37号室 カフラー王座像(Khafre Enthroned)
古王国時代(紀元前2520年頃)
ギザ第2ピラミッドを築いたカフラー王の有名な座像。
背後では天空神ホルスが王を守護しており、
ファラオ神格化思想を象徴する傑作として知られています。
黒光りする閃緑岩の重厚感も非常に印象的でした。
実際に見ると、教科書で見る以上に存在感があります。

下の写真は、UHA味覚糖の食玩・コレクト倶楽部より「カフラー王座像」です。
かなり精巧にできており、私は、博物館で並んでみてみました。

1F 37号 室書記官像(Seated Scribe)
第5王朝時代(紀元前2494〜2345年頃)
古代エジプトで高い知識階級だった「書記」を表現した有名像。
石灰石彩色像で、目には石英がはめ込まれており、
非常に生々しい表情をしています。
古代エジプト美術というと、理想化された王像を思い浮かべがちですが、
この像は人間らしいリアルさが際立っていました。

1F 32号室 ラー・ホテプとネフェルトの座像(Rahotep and Nofret)
第4王朝スネフェル王の時代(紀元前2575-前2551年)
保存状態の良さで有名な彩色石灰岩像。
発掘時、あまりにもリアルだったため、
発見者が驚いて逃げ出したという逸話でも知られています。
肌の色彩表現や瞳の描写も極めて鮮明で、4500年以上前の作品とは思えない完成度でした。

1F 48号室 ジュセル王像(Statue of Djoser)
第3王朝時代(紀元前2630〜2611年頃)
サッカラの階段ピラミッドで知られるジュセル王の像。
世界最古級の巨大石造建築を築いた王として有名で、
等身大王像としても非常に古い作品です。
エジプト文明が、巨大建築時代へ突入した象徴的存在とも言えます。

1F 47号室 メンカウラー王三柱像(Triad of Menkaure)
第4王朝時代
メンカウラー王の両脇に、
女神ハトホルと地方神格が並ぶ有名彫刻。
左右対称の構図と、静かな威厳が非常に美しい作品でした。
ギザ三大ピラミッドを築いた王たちの時代が、
いかに強大だったかを感じさせます。

2F ツタンカーメンの秘宝(Tutankhamun Collection)
エジプト考古学博物館最大の見どころが、
ツタンカーメン王墓の副葬品展示でした。
かつては、
・黄金のマスク
・黄金棺
・玉座
・厨子
・装飾品
・戦車
・アヌビス像
など、歴史の教科書で見た至宝が一堂に並んでいました。
ツタンカーメン黄金のマスク(Funerary Mask of Tutankhamun)
古代エジプトを象徴する世界的至宝。
青と金の縞模様、ラピスラズリ装飾、神秘的な表情など、実物の存在感は圧倒的でした。
マスクはエジプト神話の来世の神であるオシリスに似た顔を持ち、高さ54cm、
重量10kgを超える黄金マスクには、半貴石装飾や神聖文字が施されています。

ツタンカーメンの黄金の棺( Tutankhamun)
ツタンカーメンは三重棺に納められていました。
黄金に覆われた巨大棺は、古代王権の圧倒的富を象徴しています。
最内棺だけでも100kgを超える黄金製で世界最大の黄金芸術とも言われています。


カノープスの厨子
カノープスの厨子と呼ばれ、2枚扉の黄金の箱の中に、王の内臓を入れたカノープスの壺が納められていました。
厨子には、4つの側面に、それぞれ女神が立っており、それぞれ、肺、肝臓、腸、胃を守っているそうです。

カノープスの壺
雪花石膏の容器の中に、4つにツタンカーメンが顔を並べて置かれています。
この壺は、ツタンカーメンの遺体をミイラにする前に取り除いた内臓を納めています。
古代エジプトでは、王が死後の世界で生き返るのに内臓が必要だと考えらていたそうです。

アヌビス神の像
アヌビスは、ジャッカルの頭を持つ神で、死者の魂をあの世に導くと言われています。
また、ミイラづくりの神であり、墓守でもあると言われています。

ツタンカーメンの葬儀用のベッド
動物神を模した巨大ベッドも展示されていました。
副葬品ひとつひとつから、古代エジプト人の死生観が伝わってきます。

2階には、教科書やドキュメンタリーで見た至宝が次々と並び、
古代エジプト王朝の圧倒的な権力と死生観を体感できます。

グランドエジプト博物館(GEM)
住所:X4VF+V38, Cairo – Alexandria Desert Rd, Kafr Nassar, Al Haram, Giza Governorate 3513203 エジプト
ギザのピラミッド近郊では、
現在「グランドエジプト博物館(Grand Egyptian Museum/GEM)」の整備され、
エジプト考古学の新たな中心として注目を集めています。
総展示面積は世界最大級とも言われ、古代エジプト文明を専門に扱う博物館としては、
史上最大級の規模を誇ると言われています。
特に注目されているのが、
ツタンカーメン王墓副葬品の大規模展示。
旧エジプト考古学博物館では分散展示されていた収蔵品が、
GEMでは体系的に公開される計画となっています。
また館内には、
・巨大ラムセス2世像
・最新型展示設備
・巨大吹き抜け空間
・ピラミッドを望む立地
など、世界最大級の考古学博物館として大きな注目を集めています。
特に、ツタンカーメン王墓副葬品の大規模展示は、
今後エジプト観光最大級の見どころになると言われています。
▶ギザのピラミッドとグランドエジプト博物館ツアー(ランチ付き)
現在は収蔵品移転が進んでいるため、
私が訪問した2000年頃とは展示構成も大きく変化していると思われます。
当時は、ツタンカーメン黄金のマスクをはじめ、
旧館ならではの圧倒的密度で古代エジプト文明を体感できました。
古代エジプト文明は、ピラミッドだけでは終わりません。
実際に副葬品や石像を目の前にすると、
5000年前の文明が神話ではなく、
本当に存在していた歴史なのだと強く実感できます。
旧エジプト考古学博物館は、
まさにその入口となる場所でした。
そして次は、新たな時代を迎えた「グランドエジプト博物館」にも、ぜひ訪れてみたいと思います。


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