【トゥルム遺跡観光ガイド】カリブ海を望むマヤ文明最後の城塞都市

ユカタン半島の観光
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カンクンから約130km。

エメラルドブルーのカリブ海を見下ろす断崖の上に築かれたマヤ文明の城塞都市が、
トゥルム遺跡(Tulum)です。

チチェン・イッツァやウシュマルのような巨大遺跡と比べると規模はそれほど大きくありませんが、
海と遺跡が織りなす景観はメキシコを代表する絶景のひとつとして知られています。

私もカンクン滞在中に訪れましたが、
白い石造建築とカリブ海の鮮やかな青色のコントラストは想像以上に美しく、
マヤ遺跡の中でも特に印象に残る場所となりました。

今回は、マヤ文明終焉期を支えた港湾都市トゥルム遺跡を紹介します。

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トゥルム遺跡 (tulum)

住所:Carretera Federal Chetumal-Cancún Km 230, Zona Arqueológica de Tulum, Quintana Roo

基本情報 内容
営業時間 8:00~17:00(最終入場16:30頃)
定休日 無休
入場料金 約400~500ペソ前後(訪問時期により変動)

 

トゥルム遺跡とは

トゥルムはユカタン半島東海岸に位置するマヤ文明の都市遺跡です。
「トゥルム(Tulum)」とはユカテコ・マヤ語で「壁」や「囲まれた場所」を意味します。

その名の通り、都市は高さ数メートルの城壁に囲まれており、
陸側からの侵入を防ぐ堅固な防御都市として築かれました。

一方で海側は断崖となっているため、天然の要塞としての役割も果たしていました。

トゥルムが最も繁栄したのは13世紀から15世紀頃の後古典期後期です。

当時のマヤ世界ではチチェン・イッツァやマヤパンなどの大都市が衰退しており、
トゥルムはカリブ海交易を担う重要な港湾都市として発展しました。

黒曜石、翡翠、塩、織物などの交易品が運ばれ、
ユカタン半島東海岸における経済の中心地のひとつだったと考えられています。

16世紀にスペイン人が到来した後もしばらく存続していましたが、
疫病や社会変化の影響によって徐々に衰退し、やがて放棄されました。

そのためトゥルムは「マヤ文明最後の都市のひとつ」とも呼ばれています。

トゥルム遺跡観光

遺跡全体は比較的コンパクトで、ゆっくり見学しても1〜2時間程度あれば十分です。

入口周辺にはレストランや土産物店が並んでおり、多くの観光客で賑わっています。

セノーテの家(Casa del Cenote)

地下にセノーテを備えた建物跡です。

ユカタン半島には河川が少なく、古代マヤ人にとってセノーテは重要な水源でした。
生活用水の確保だけでなく、宗教的にも神聖な場所として崇拝されていました。

風の神殿(Templo del Viento)

海を見下ろす断崖の上に建つ神殿です。

カヌーによる海上交易が盛んだったトゥルムでは、
海上交通を監視する施設として利用されていたとも考えられています。

カリブ海を背景に建つ姿は絵葉書のような美しさで、遺跡内でも特に人気の撮影スポットです。

北西の家(Casa del Noroeste)

居住施設と考えられている建物跡です。
貴族や神官が生活していた可能性があるとされています。

大宮殿(Gran Palacio)

行政施設または支配者層の居住空間だったと考えられている建物です。
複数の部屋を持つ大型建築で、当時の都市運営の中心的役割を担っていたと推定されています。

フレスコ画の神殿(Templo de los Frescos)

トゥルム遺跡を代表する建築のひとつです。

15世紀前半に複数回の増築が行われ、現在見られる二階建て構造になりました。

内部にはマヤ世界観を描いた壁画が残されており、

  • 地下世界(死者の世界)
  • 人間が暮らす現世
  • 神々が住む天界

という三層構造の宇宙観が表現されていると考えられています。
神殿上部には「降臨する神(Descending God)」のレリーフも見られます。

また、二階部分には赤い手形が残されており、宗教儀礼に関係するものだったと考えられています。

チュルトゥンの家(Casa del Chultún)

地下貯水槽(チュルトゥン)を備えた建物跡です。
雨水を貯蔵するための設備で、水資源が限られるユカタン半島では非常に重要な施設でした。

降臨する神の神殿(Templo del Dios Descendente)

トゥルムを象徴する神殿です。
入口上部には逆さまの姿勢で描かれた神の彫像があり、「降臨する神」と呼ばれています。

この神については、

  • 雨の神チャック
  • 金星に関連する神
  • ハチの神

など諸説あります。

トゥルム遺跡の多くの建物で同じモチーフが見られ、この都市独自の信仰を示す重要な存在と考えられています。
なお、同様の彫像はメキシコ国立人類学博物館でも展示されています。

円柱の家(Casa de las Columnas)

多数の石柱が残る大型建築です。
行政施設や集会所として利用されていた可能性があります。

カスティージョ(El Castillo)

トゥルム遺跡最大かつ最も重要な建築です。

「カスティージョ」とはスペイン語で「城」を意味します。
断崖の上にそびえるその姿は、まさにトゥルムのシンボルです。

現在見られる神殿は複数回の増築によって形成されており、
内部にはさらに古い神殿が残されていることが分かっています。

入口付近の柱には羽毛を持つ蛇神ククルカンを思わせる装飾も確認できます。
海上から接近する交易船にとっては灯台のような役割も果たしていたと考えられています。

遺跡の中にあるカリブ海ビーチ

トゥルム遺跡最大の特徴は、遺跡のすぐ下に美しいビーチが広がっていることです。

カスティージョ付近から階段を下りると、小さな海水浴場へアクセスできます。
私が訪れた時も水着姿の観光客が数多く見られました。

最初は不思議に思いましたが、遺跡見学と海水浴を同時に楽しめることがトゥルムの大きな魅力なのです。
透明度の高いカリブ海はまさに絶景で、白砂との組み合わせはカンクンにも負けない美しさでした。

アクセス

カンクンから

カンクン中心部から約130km。

ADO長距離バスを利用すると約2時間〜2時間30分です。
レンタカーなら国道307号線を南下し、約2時間で到着します。

プラヤ・デル・カルメンから

プラヤ・デル・カルメンからは約65km。
ADOバスで約1時間です。

トゥルム市街から

トゥルムの町から遺跡入口までは約3km。
タクシーやレンタサイクルでもアクセスできます。

旅の終わりに

トゥルム遺跡は、壮大なピラミッドが並ぶチチェン・イッツァとは異なる魅力を持つマヤ遺跡です。

堅固な城壁に守られた最後の港湾都市としての歴史、
カリブ海交易で栄えた文化、そして目の前に広がるエメラルドブルーの海。

マヤ文明の歴史とカリブ海の絶景を同時に楽しめる場所はそう多くありません。

私自身、遺跡見学だけのつもりで訪れましたが、
海を見下ろすカスティージョの風景は想像以上に印象的でした。

カンクンやプラヤ・デル・カルメンを訪れる予定があるなら、
ぜひ足を延ばしてみてください。

マヤ文明終焉の歴史とカリブ海の美しさを一度に体感できる、ユカタン半島屈指のおすすめスポットです。

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