バンコク中華街・ヤワラートと聞くと、
赤い提灯、線香の香り、中国寺院や道教廟が立ち並ぶ光景を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし実は、
そのすぐ裏側には タイ仏教(上座部仏教)の寺院 が静かに佇み、
地元のタイ人たちの生活信仰を今も支えています。
観光客で溢れるヤワラート通りから、ほんの数分歩くだけで、
祈りの質も、空気の温度も、まったく異なる世界に入る――
それこそが、このエリアの奥深さです。
今回は、
ヤワラート周辺で代表的な2つのタイ仏教寺院 を、
見どころと実用情報あわせて紹介します。
ワット・プラッププラーチャイ(Wat Phlap Phla Chai)
住所:5 Maitri Chit Rd, Khwaeng Pom Prap, Khet Pom Prap Sattru Phai, Bangkok 10100 タイ
| 時間 | 7:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
中華街の裏側にある、地域密着型の古寺
ワット・プラッププラーチャイは、
ヤワラート北東エリア、華僑寺院が密集する一帯のすぐ近くにある
タイ仏教寺院(上座部仏教) です。
中華寺院のような派手な装飾はなく、
境内は驚くほど静か。
朝夕には托鉢帰りの僧侶や、地元住民が自然に集まります。
観光名所というより、「この地域で生きる人々のための寺」
という性格が色濃く残っています。
見どころ①赤と白が映える、本堂外観
街に溶け込む“生活寺院”の姿
本堂は赤と白を基調とした端正なタイ仏教建築。
金色の屋根装飾やチョーファーは見られるものの、
王宮寺院のような豪華さはありません。
- 住宅や商店と地続きの立地
- 境内に停まるバイク
- 植木鉢が並ぶ素朴な雰囲気
観光寺院ではなく、生活の一部として存在する寺
であることが一目で分かります。


見どころ②本堂内部に広がる仏教壁画
仏教宇宙観を体感できる静寂の空間
本堂内部では、
青・赤・金を基調とした仏教壁画が壁一面に描かれています。
- 天界の世界
- 仏教説話(ジャータカ)
- 神々や天人の姿
観光向けの演出はなく、
自然光の中で静かに向き合えるのが大きな魅力です。



見どころ③中央に鎮座する黄金の本尊
願いを語るより、心を整える仏像
本堂中央には、
上座部仏教様式の黄金の仏像が静かに鎮座しています。
派手さはなく、
穏やかな表情と落ち着いた空気感が印象的。
ここでは
「お願いをする」というよりも、
心を落ち着かせ、徳を積むために手を合わせる
そんな参拝が自然に行われています。

ご利益・信仰の特徴
- 心の安定
- 日常生活の平穏
- 家族の健康
- タンブン(喜捨)による徳積み
願望成就型ではなく、内面を整える寺
それがワット・プラッププラーチャイの本質です。
ワット・チャイチャナソンクラーム(Wat Chai Chana Songkhram)
住所:83 Maha Chak Rd, Samphanthawong, Bangkok 10100 タイ
| 時間 | 5:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
商業と信仰が交差する、街中の仏教寺院
ヤワラートとサムパンタウォン地区の境界付近に位置する、
都市型のタイ仏教寺院。
周囲は商店や住宅が密集していますが、
境内に入ると不思議な静けさが広がります。
見どころ①王室ゆかりを感じさせる本堂正面
都市寺院でありながら高い格式
白壁に赤・青・金の精緻な装飾。
正面には王族の肖像が安置され、国家仏教と結びついた格式ある寺院であることが分かります。

②回廊に並ぶ立仏像群
仏の教えを「身体」で示す配置
黒色の立仏像が一直線に並び、
それぞれ異なる印相・立ち姿を取っています。
観光寺院ではあまり見られない、
教義と修行を重視する寺ならではの光景です。

見どころ③ ガラスケースに守られた立仏
都市の中で守られる信仰の核
金色の立仏がガラスケース内に安置され、
両脇を守護神が固めます。
都市中心部ならではの配慮であり、
寺院の信仰の中心を示す存在です。

見どころ④ 白いチェーディー(仏塔)と都市景観
街と共存する仏教建築
白い仏塔の背後に見える住宅やビル。
仏教が日常として街に溶け込んでいるバンコクらしい風景です。

⑤ 境内に設けられた人工滝と池
岩山を伝う滝と池。
鯉が泳ぐ穏やかな庭園は、
参拝後に心を落ち着かせるための空間です。
- 水=心を清める
- 流れ=煩悩が去る
- 緑=安定と修行
を象徴しています。

ご利益・役割
- 生活安定
- 家族の無事
- 商売の安全
- 日々のタンブン
地元の人々の日常信仰の拠点として機能しています。
実用情報
所要時間の目安
- 2寺院合計:30~45分
- 徒歩移動のみで完結
アクセス
-
MRT Wat Mangkon駅(BL29)Exit 1 または 3→ 徒歩5~10分圏内
※BTSは不向き
参拝マナー
- 肩・膝を隠す服装が無難
- 本堂内は静かに
- 仏像前での過度なポーズ撮影は控える
ヤワラートは、
単なる中華街でも、単なる観光地でもありません。
華僑信仰とタイ仏教の日常信仰が、
同じ街区で自然に共存しています。
中華街の喧騒のすぐ隣にある、
静かな祈りの空間。
この2つの寺院を歩くことで、
ヤワラートはより立体的な街として見えてくるはずです。
観光地としてではなく、
「今も祈りが続いている街」としてのヤワラートを、ぜひ体感してみてください。

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