地図で見ると、フィリピンは日本から遠い南国の島国に見えます。
しかし実際に訪れてみると――
この国には、アジアの中でも珍しいスペイン植民地都市の街並みが残っています。
石畳の通り。
馬車が行き交う歴史地区。
ヨーロッパとアジアが融合した建築。
それらが残る場所が――
ビガン歴史都市(Historic City of Vigan)です。
マニラやセブにもかつては同じような街並みが存在していましたが、
第二次世界大戦の戦火により多くが破壊されてしまいました。
しかしビガンだけは奇跡的に戦禍を逃れ、
16世紀のスペイン植民地都市の景観が現在まで残されています。
その価値が認められ、1999年にユネスコ世界文化遺産へ登録されました。
ビガン歴史都市(Historic City of Vigan)
所在地:フィリピン・ルソン島北西部(南イロコス州)
1999年 ユネスコ文化遺産に登録
ビガンは南シナ海に面した港町で、
古くから中国商人との交易で栄えた都市でした。
1572年、スペイン人探検家 ファン・デ・サルセド(Juan de Salcedo) によってスペイン植民地となり、
ルソン島北部の政治・経済の中心として発展します。
この時期に整備された都市計画は、スペイン植民地都市の典型である
碁盤目状の街路(グリッド都市)
を基本としたものです。
街には現在も
・ヨーロッパ
・中国
・フィリピン
3つの文化が融合した独特の建築が残っています。
ユネスコに推薦された建物は約120棟。
そのうち101棟が バハイ・ナ・バト(Bahay na Bato) と呼ばれる住宅です。
バハイ・ナ・バトとは
bahay=家
bato=石
という意味で、スペイン植民地時代のフィリピン住宅様式です。
1階は石造り、
2階は木造で風通しをよくする設計になっており、
熱帯の気候に適応した植民地建築として知られています。
現在でも約150棟以上の歴史的建築物が保存されており、
アジアで最も保存状態の良いスペイン植民地都市のひとつとされています。
下記は、世界遺産の証であるモニュメントです。

イルコス州のモニュメントも中心部に設置されています。

クリソロゴ通り(Calle Crisologo)
ビガン観光の中心となる通りが、
クリソロゴ通り(Calle Crisologo)です。
石畳の道の両側に、
スペイン植民地時代の邸宅が並ぶ歴史地区のメインストリートです。
現在は
・土産物店
・レストラン
・カフェ
・民芸品店
などが並び、ビガン観光の中心になっています。
昼は観光客で賑わい、
夜になると街灯に照らされた石畳の通りが幻想的な雰囲気になります。

顔出しパネルがあるのがとても面白い。
日本以外にもあるんですね。

ビガンの名物が
カレッサ(Kalesa)
と呼ばれる馬車。
スペイン植民地時代から続く交通手段で、
現在は観光客向けの街巡りとして利用されています。
料金目安
約150〜300ペソ
(30分〜1時間の街巡り)
石畳の街を馬車で巡る体験は、
まるでスペイン植民地時代にタイムスリップしたような感覚になります。

住居は、スペインの建築技術を用いているものの、材料には木骨煉瓦を使い、住宅のある2階の風通しを良くするなど、
フィリピンの気候風土に合わせた工夫がみられるのが特徴です。


聖ポール大聖堂(Metropolitan Cathedral of the Conversion of St. Paul the Apostle)
住所:Burgos St, Vigan City, Ilocos Sur, フィリピン
| 時間 | 6:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 無料 |
ビガン中心部にある大聖堂です。
1578年に最初の礼拝堂が建てられましたが、
地震などで倒壊したため現在の建物は1799年に再建されたもの。
建築様式は
フィリピン・バロック様式
白い外壁と重厚なファサードが特徴です。
内部は白を基調とした落ち着いた空間で、
現在もビガン市民の祈りの場となっています。
隣に立つ鐘楼は高さ約25m。
日曜日のミサは特に多くの人が集まり、
観光客でも参加することができます。


サルセド広場(Plaza Salcedo)
住所:H9GQ+528, Vigan City, Ilocos Sur, フィリピン
ビガン中心部にある広場で、
スペイン人探検家 ファン・デ・サルセド の名前に由来しています。
昼間は市民の憩いの広場ですが、
夜になると名物イベントが行われます。
ビガン・ダンシングファウンテン
毎日
19:30〜(約30分)
音楽と光に合わせて噴水が踊るショーで、
ビガンの夜の人気観光スポットです。

ブルゴス国立博物館(Burgos National Museum)
住所:H9GP+67P, Burgos St, Vigan City, Ilocos Sur, フィリピン
| 時間 | 8:30~16:30 |
| 定休日 | 月曜日 |
| 料金 | 無料 |
ビガン中心部にある歴史博物館で、
フィリピン独立運動の殉教者として知られる ホセ・ブルゴス神父(José Burgos) の生家を利用した施設です。
ブルゴス神父は19世紀、スペイン統治下でフィリピン人聖職者の権利を訴えた人物で、
1872年の ゴンブルサ事件(Gomburza) で処刑された3人の神父のひとりとして知られています。
この事件は後のフィリピン独立運動にも大きな影響を与えました。
博物館となっている建物は、スペイン統治時代の邸宅をそのまま利用したもの。
内部では
・イロカノ文化の歴史
・民族芸術や民俗資料
・スペイン植民地時代の生活様式
などを紹介する展示が行われています。
特に、ルソン島北部に暮らす イトネグ族(Itneg族) の民俗芸術や伝統工芸の展示もあり、
イロコス地方の文化を知ることができる博物館として人気があります。
中庭を囲むコロニアル様式の建物も美しく、
ビガンの歴史地区を散策する際に立ち寄りやすいスポットです。



シンプルな寝室ですが、部屋はとても広く風の通りがいいです。


ダイニングルーム

中庭もとても綺麗です。

クリソロゴ博物館(Crisologo Museum)
住所:H9CP+5QJ, A. Reyes St, Vigan City, Ilocos Sur, フィリピン
| 時間 | 8:30~11:30 13:30~16:30 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 寄付制 |
イロコス州の政治家であった フラビオ・クリソロゴ(Floro Crisologo) の邸宅を公開した博物館です。
建物はビガンの代表的な住宅様式である
バハイ・ナ・バト(Bahay na Bato) で建てられています。
この建築様式は
・1階:石造り
・2階:木造
という構造が特徴で、
耐震性と通風を両立させたフィリピンの伝統的な住宅建築です。
館内には
・当時の家具や調度品
・政治家としての資料
・イロコス地方の生活用品
などが展示されており、
20世紀のフィリピン政治史と地域文化を知ることができます。
建物内部には広い中庭やベランダがあり、
スペイン植民地時代の邸宅構造を実際に見ることができるのも見どころです。
ビガンの歴史地区に残る住宅建築の雰囲気を体験できる博物館として、
歴史好きにはおすすめのスポットです。

私が、訪問した時は、教会のイベントみたいなことをやっていました。
旅行時にこういうイベントに遭遇するとその町の営みをしることが出来て得した気分になります。

ラオアグからビガンへのアクセス
ビガンは、ルソン島北部の都市 ラオアグ(Laoag) から南へ約80kmの場所にあります。
移動は 長距離バスを利用するのが一般的です。
ラオアグ
↓
Partas Bus Terminal
↓
長距離バス(マニラ方面行き)
↓ 約1時間30分
↓
ビガン
料金目安
約100〜150ペソ
バスはマニラ行きなどの長距離路線ですが、
途中でビガンを経由するためビガンで下車できます。
▶ ラオアグのPartas Bus Terminalの詳細はこちら

バスは本数も多く、
ラオアグからビガンへの移動手段として最も利用されています。
世界遺産ビガン歴史都市は、
・スペイン植民地都市の街並み
・中国とフィリピン文化の融合
・石畳の歴史地区
・馬車が走る古い町並み
が残る、東南アジアでも非常に珍しい都市です。
昼の街並みはもちろん、
夜のライトアップや噴水ショーなど
昼と夜でまったく違う表情を見せてくれます。
フィリピンの歴史を感じるなら、
ぜひゆっくり1日滞在して街歩きを楽しんでみてください。
▶ アジア・オセアニアの世界遺産一覧はこちら

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