インドには 2026年現在、
文化遺産34件・自然遺産7件・複合遺産1件、合計42件 のユネスコ世界遺産が登録されています。
広大な国土と、数千年に及ぶ歴史を背景に、
古代文明・仏教・ヒンドゥー教・イスラム王朝・植民地時代まで――
あらゆる時代の遺産が、同じ国の中に重なり合うように存在している。
それが、インドという国の最大の特徴です。
北インド・デリー周辺だけを見ても、
▶︎ ラール・キラー(赤い城)
https://weekend-abroad-travelers.com/asia-oceania/india/delhi-sightseeing/lal-qila/
▶︎ クトゥブ・ミーナール
https://weekend-abroad-travelers.com/asia-oceania/india/delhi-sightseeing/qutb-minar/
といった、
イスラム王朝期を代表する世界遺産 が集中しています。
これらが、
王朝の権力や宗教を象徴する
「建築物単体」として登録された世界遺産 であるのに対し、
今回紹介するジャイプールは、少し性格が異なります。
今回はその中から、
「世界遺産の街」そのものが登録対象となった都市
ラージャスターン州の ジャイプール市街 をご紹介します。
城壁に囲まれた旧市街、
碁盤の目状に整備された都市構造、
そして淡いピンク色で統一された街並み――。
王都として築かれ、
今も人々の生活が息づくジャイプールは、
「遺跡を訪れる」のではなく、
歴史の中を歩く感覚 を味わえる、数少ない世界遺産都市です。
ラージャスターン州のジャイプール市街 (Jaipur City, Rajasthan)
2019年 ユネスコ文化遺産に登録
ジャイプールは、18世紀に
サワーイー・ジャイ・スィン2世 によって築かれた計画都市です。
都市名の「ジャイ」は王の名に由来し、
「プル(Pur)」は 城壁に囲まれた町 を意味します。
現在も旧市街は城壁に囲まれ、
碁盤の目状に整備された通りと、
淡いピンク色で統一された街並みが残っています。
この特徴的な景観から、
ジャイプールは 「ピンク・シティ」 とも呼ばれています。
街の中心には、
現マハラジャの居住地でもある シティ・パレス があり、
その一部は博物館として一般公開されています。
シティ・パレス (City Palace)
住所:Tulsi Marg, Gangori Bazaar, J.D.A. Market, Pink City, Jaipur, Rajasthan 302002 インド
基本情報
| 入場時間 | 9:30~17:00 |
| 定休日 | 無休*ホーリ祭りの日は、休業 |
| 入場料金 | 大人:400ルピー 子供:200ルピー 5歳以下無料 |
*100ルピー=145円程度
ムバラク・マハル(迎賓館)(Mubarak Mahal)
英国人建築家 サミュエル・ジェイコブ によって設計された白亜の迎賓館。
かつてはマハラジャを訪れた賓客が宿泊していました。
現在は、
歴代マハラジャが使用していた衣服や楽器などが展示されています。


ラジェンドラ門

ディワーネ・カース(貴賓謁見の間)(Diwan-i-Khas)
マハラジャが外国使節や要人を謁見した空間。


銀の壺
1902年、
エドワード7世の戴冠式出席のためイギリスを訪れた際、
マハラジャは ガンガー河の水を入れた巨大な銀の壺 を携行したと伝えられています。
この銀の壺は、
世界最大の銀製品 としてギネス世界記録に登録されています。

チャンドラ・マハル(月の宮殿)(Chandra Mahal)
白亜の 7階建て宮殿。
現在もマハラジャが居住しているため、内部の多くは非公開です。
4つの装飾門のうち、
孔雀をモチーフにした扉 が特に有名とされています。

風の宮殿 (Hawa Mahal)
住所:Hawa Mahal Rd, Badi Choupad, J.D.A. Market, Pink City, Jaipur, Rajasthan 302002 インド
基本情報
| 営業時間 | 9:00~17:30 |
| 定休日 | 無休 |
| 入場料金 | 50ルピー (7歳以下無料) |
*100ルピー=145円程度
宮廷女性が、
外から姿を見せることなく
街の様子や祭礼を眺めるために建てられた宮殿。
正面から見ると巨大に見えますが、
建物の奥行きは非常に浅く、
無数の小窓が風を通す構造になっています。
その外観は、
ヒンドゥー教の神クリシュナの王冠 を模したものとされています。

ジャイプール旧市街の主要観光スポットは、
比較的 コンパクトな範囲 に集まっています。
強烈な暑さのインドにおいて、
徒歩で無理なく巡れるこの街は、
世界遺産観光の拠点としても非常に歩きやすい場所でした。
ジャイプールは、
「遺跡を見る街」ではなく、
王都の記憶が今も続く街そのもの を歩く場所。
北インド世界遺産巡りの中で、
印象に強く残る都市のひとつです。



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