ブハラ旧市街から北へ約4km(車で約10〜15分)。
市街地の喧騒を離れた郊外に、ブハラ・ハン国最後の栄華を今に伝える夏の離宮
スィトライ・マヒ・ホサ宮殿 があります。
「月と星の宮殿」という美しい意味を持つこの宮殿は、
20世紀初頭、中央アジアとロシア、そして東西文化が交錯した時代の空気を色濃く残す、
ブハラでも特に印象深い建築遺産のひとつです。
スィトライ・マヒ・ホサ宮殿(Sitori-i-Mokhi Khosa palace)
住所:Buxoro shahri, Moxi Xosa daxasi, shifokorlar ko’chasi 1-uy, Bukhara, Bukhara Region, ウズベキスタン
| 時間 | 10:00~18:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 料金 | 40,000スム |
下記がチケットです。

アクセス|ヤンデックスGO利用が便利
スィトライ・マヒ・ホサ宮殿のように、
ブハラ旧市街から少し離れた郊外スポット を訪れる場合、
最も便利なのが配車アプリ Yandex Go(ヤンデックスGO) です。
ウズベキスタンではタクシーの料金交渉が不要で、
- 行き先指定が簡単
- 料金が事前確定
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と、旅行者にとって非常に使い勝手が良いのが特徴。
ブハラでは旧市街内の移動だけでなく、
スィトライ・マヒ・ホサ宮殿のような郊外観光でも大活躍します。
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歴史|ブハラ・ハン国最後のハンが築いた離宮
この宮殿を建設したのは、
ブハラ・ハン国最後の君主 アリム・ハン。
ロシアで教育を受けた彼は、西洋文化にも深く親しんでおり、
その影響を受けて、
- ロシア人建築家
- 地元ブハラの熟練職人
が共同で建設に参加。
宮殿は 1911年に完成 しました。
外観は西洋風、
内装は東洋風を基調とした、
東西様式が混在する独特の宮殿 となっています。
チケット売り場
入口近くにあるチケット売り場は、
木目調で整えられた、落ち着いた雰囲気。
観光地化されすぎていないため、
並ぶことはほとんどなく、スムーズに入場できます。

宮殿の入口|白い宮殿へ
敷地に足を踏み入れると、まず目に入るのが
テラス付き中庭に面して建てられた「白の間」。
白い外壁が印象的なこの建物が、
ハンが実際に居住していた 主宮殿 です。

白の間|中央アジア初の発電機
白の間の内部には、
豪華なシャンデリアが吊るされています。
このシャンデリアを灯すため、
中央アジアで初めて発電機が設置された と言われており、
当時のブハラにおける最先端技術の象徴でもありました。


宮殿内部|東西文化が融合した装飾美
宮殿内の応接間や謁見の間は、
当時最高とされた 30名の建築職人 によって装飾されています。
- 精緻な漆喰彫刻
- 天井を埋め尽くす幾何学模様
- 繊細な色彩装飾
どの部屋も非常に豪華で、
ブハラ・ハン国末期の権力と美意識を感じさせます。
内部には、
- ハンが使用していた西洋式家具
- 中国や日本の磁器
なども展示され、
国際的な交易ネットワークの広がりも垣間見えます。




日本から寄贈された鏡
内部展示の中には、
日本から寄贈された鏡 もあり、
思いがけない形で日本とのつながりを感じられるのも印象的です。

ハーレムとスザニ博物館
広大な敷地内には、プール・ハーレムなどの施設も残されています。
現在、ハーレム部分は
ウズベク刺繍「スザニ」の博物館 として公開されており、
色鮮やかで力強い伝統刺繍を間近で見ることができます。
スザニ博物館



庭園|孔雀が歩く静かな空間
庭園内には木々が生い茂り、
季節ごとに色とりどりの花が咲きます。
また、
ハンの時代に飼育されていた孔雀の子孫 が
現在も敷地内で飼育されており、
静かな庭園を歩く姿を見ることができます。

スィトライ・マヒ・ホサ宮殿は、
ブハラ旧市街に残る中世イスラム建築群とは異なり、
王国の終焉期に生まれた、もうひとつのブハラの姿を伝えてくれる場所です。
西洋建築の影響を受けた外観と、
東洋的な美意識が凝縮された室内装飾。
そこには、近代化の波と伝統の狭間で揺れ動いた
ブハラ・ハン国最後の時代の空気が静かに残されています。
旧市街から少し距離はありますが、
その分、観光客も少なく、落ち着いて見学できるのも魅力のひとつ。
豪華な白の間や精緻な装飾を前にすると、
この宮殿が単なる離宮ではなく、
ひとつの時代の到達点であったことが実感できるはずです。
ブハラの歴史をより立体的に理解したい方、
旧市街観光にもう一歩深みを加えたい方には、
ぜひ、時間を確保して訪れてほしい一軒です。


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