ルンビニ僧院地区の回り方|丹下健三マスタープランで巡る世界の寺院

ルンビニの観光
スポンサーリンク

ネパール南部、インド国境近くの平野に広がる静かな聖域。

しかしここは——
2500年以上前、ひとりの王子が誕生した場所。

その王子は、後に仏陀となりました。

▶ ルンビニ聖園の基本解説はこちら
https://weekend-abroad-travelers.com/asia-oceania/nepal/lumbini/

スポンサーリンク

丹下健三によるルンビニ・マスタープランとは

1978年に採用された日本人建築家・丹下健三氏の都市設計構想は、

・聖園(Sacred Garden)
・僧院地区(Monastic Zone)
・新市街地

を南北一直線の軸で結ぶ壮大なプランでした。

中心軸は約3km以上。

北端にブッダ誕生地「マーヤー聖堂」、
南端に日本山妙法寺平和塔が配置されています。

直線の水路と緑地帯が貫く設計は、
まるで精神世界を象徴する回廊のよう。

地図で見ると遠い場所。
しかし歩き始めると、思想が空間として具現化されていることに気づきます。

ちなみに、聖園を上空から見ると、
この一直線の軸線がはっきりと確認できます。

僧院地区(Monastic Zone)を巡る

世界各国が建立した寺院が集まる区域。

北半分が大乗仏教圏、
南半分が上座部仏教圏に分かれています。

南北約3km。

徒歩でも可能ですが、現実的には三輪タクシー「テンプー(Tempo)」のチャーターがおすすめです。

・所要:約2時間
・相場:Rs.1000前後

一本道を進むだけで、
世界の仏教建築様式を横断する体験ができます。

カルマ サムテンリン僧院(karma Samteling monastery)|ネパール

1953年建立。
ルンビニ再発見後、最初期に建てられた寺院のひとつ。

チベット仏教カギュ派系の影響を受けた様式です。

内部にはブッダ誕生場面を描いた大理石レリーフの複製があります。

無憂樹に手をかけるマーヤー妃。
その右脇から誕生する王子。
祝福するブラフマー神とインドラ神。

神話と歴史が交差する象徴的空間です。

マナン寺(Manang Samaj Stupa)|ネパール(マナン出身仏教徒)

ヒマラヤ山岳地帯マナン出身の仏教徒による建立。

白い仏舎利塔の内部中央には黄金仏像が安置され、
周囲の壁面は鮮やかな壁画で彩られています。

素朴でありながら信仰の厚みを感じる寺院で、
観光地というより「祈りの場」という印象が強い場所です。

オーストリア僧院(Austria Monastery)|オーストリア

ヨーロッパの仏教コミュニティによる建立。

派手さはありませんが、
瞑想を中心とした静かな設計。

ルンビニの中でも落ち着いた空間のひとつです。

韓国寺(Korea Temple)|韓国

韓国伝統木造建築様式で建てられた寺院。

天井には丹青(タンチョン)と呼ばれる極彩色装飾。
規律ある直線構造と鮮やかな色彩が共存しています。

内部は静寂に包まれ、
厳格な韓国仏教の空気が感じられます。

中国寺(China Temple)|中国

中国仏教協会による建立。

塔型構造と朱色の柱、広い中庭。
全体構成は中国宮廷建築を思わせる壮麗さがあります。

内部は整然としており、
威厳と静謐が同時に漂う空間です。

玄奘三蔵法師像・本焕像

中国仏教界を代表する僧侶を象徴する像。
インドと中国を結ぶ仏教伝播の歴史を思い起こさせます。

ベトナム寺(Chùa Việt Nam tại Lumbini)|ベトナム

曲線を描く屋根と繊細な装飾が特徴。

柔らかな雰囲気があり、
庭園と建物が調和しています。

大乗仏教圏らしい穏やかな空気が流れ、
巡礼者がゆっくりと時間を過ごしています。

Lumbini Peace garden

水辺に咲く蓮の花。

整備された池と緑地は、
巡礼地でありながら静かな公園のような雰囲気も持っています。

ルンビニピースガーデンの周りの池にはたくさんの蓮の花が咲いていました。

ジンガポール寺(Urgen Dorjee Choling Buddhist Centre)|シンガポール

チベット仏教系寺院。

比較的新しい建築で、色彩は華やか。
都市国家シンガポールらしい整然さと現代的印象があります。

内部は瞑想実践の場としても機能しています。

日本山妙法寺 平和塔|日本

日蓮宗系仏教団体による建立。

日本平和仏塔は、21世紀初頭の記念碑であり、平和の象徴であり、ルンビニの有名な観光名所です。
伝統的な塔スタイルの建築が施された素晴らしい仏舎利塔で、日本の仏教徒が1万米ドルの費用で建設されました。

中央にはドームがあり、そこに通じる2つの階段であがることができます。

最上部のドームには、黄金の仏像が設置されています。

この仏塔からの眺めはとても綺麗です。

ドイツ寺院(Great Drigung Kagyu Lotus Stupa)|ドイツ

チベット仏教ドリクン・カギュ派系。

内部壁面には多数の仏教画が描かれ、
宗教美術の密度が非常に高い寺院です。

ヨーロッパに広がったチベット仏教の広がりを象徴しています。

Lama Yuru Meditation Center(瞑想センター)

瞑想実践を中心とした施設。
観光よりも修行色が強い空間です。

リンソン寺院・フランス寺(Linh Son Monastery|フランス

フランス仏教団体によって建立された寺院。
ヨーロッパに広がる大乗仏教コミュニティの巡礼拠点のひとつです。

外観は東南アジア寺院のような装飾性よりも、
比較的簡素で落ち着いた設計。

華美な塔や金色装飾は控えめで、
瞑想と内面的実践を重視した空間構成になっています。

World Center for Peace and Unity – Lumbini Udyana Mahachaitya

巨大な仏塔型建築。
国際的な平和理念を象徴する施設です。

ミャンマー寺(Myanmar Golden Temple)|ミャンマー

ビルマ様式の金色寺院。

シュエダゴン・パゴダを想起させる塔形構造で、
上座部仏教圏らしい荘厳さがあります。

黄金色の外観は青空に映え、
遠くからでも存在感を放っています。

カンボジア寺(Cambodia Lumbini Buddhist Temple)|カンボジア

アンコール建築を意識した設計。

ナーガ(蛇神)装飾が手すりに施され、
クメール様式の特徴が随所に見られます。

東南アジアの石造建築文化をここで体験できます。

タイ寺(Thai Monastery)|タイ

白大理石造りの上座部仏教寺院。

純白の外観と青い屋根の瞑想センターが美しい対比を見せます。

壁面装飾は精緻で、
タイ王国寺院建築の優雅さが表現されています。

韓国の彩色建築。
中国の塔様式。
タイの純白寺院。
ミャンマーの金色塔。
日本の平和塔。
ヨーロッパの静かな瞑想空間。

それぞれの国が、自国の仏教文化を携えて、
ブッダ生誕の地に祈りを捧げています。

南北約3kmの直線軸。
その一本道を進むだけで、
世界の仏教建築と思想を横断することができます。

国境も、言語も、文化も違う。
けれど、ここではすべてが同じ方向を向いている。

マーヤー聖堂から日本山妙法寺まで続く一本の軸は、
単なる都市計画ではありません。

それは、
「世界の祈りが交差する線」です。

地図で見ると遠いネパール南部。
しかし実際に歩いてみると、
世界は思ったよりも近いと気づきます。

ルンビニは、
そのことを静かに教えてくれる場所です。

【じゃらん】国内25,000軒の宿をネットで予約OK!2%ポイント還元!

コメント

PAGE TOP