トルクメニスタンの世界遺産「クフナ・ウルゲンチ」は、ウズベキスタンの国境から1時間程度の場所にあります。
もともとは、シルクロード時代に繁栄した都市ですが、時代とともに忘れられた都となりました。
クフナ・ウルゲンチ(Kunya-Urgench)
2005年 世界文化遺産に登録
クフナ・ウルゲンチはアムダリヤ川沿岸にあり、シルクロードにおける最大の都市であった。クフナ・ウルゲンチが築かれた
正確な年代は不明だが、Kyrkmollaの要塞は、ハカーマニシュ朝にまで遡ります。
12世紀から13世紀初頭にかけてクフナ・ウルゲンチは最盛期を迎えます。
中央アジアでクフナ・ウルゲンチをしのぐ人口を誇った都市はブハラを除いて他にありませんでした。
しかし、1221年、チンギス・ハンが中央アジアへの進出を開始して、人類史に類を見ない大虐殺を展開しました。
クフナ・ウルゲンチは、チンギスによる虐殺の後に復興を見せることとなりますが、1370年代には、
アムダリヤ川の流れが北に変わったことにより、自然による都市の破壊が始まりました。
1370年代には、クフナ・ウルゲンチは放棄され、北には新ウルゲンチと呼ばれる都市が新たに建設されることとなり、
時代は既にティムール朝の時代へと変わっていきました。
現在のクフナ・ウルゲンチの遺構は、多くが全壊あるいは半壊に近い状況です。
クフナ・ウルゲンチの遺構の中心は、12世紀に建設された3つの小さな廟建築と14世紀に建設されたTurabek-Khanum廟で、
後者は、1990年代に大部分が修復されました。
また、クフナ・ウルゲンチで最も高い建築物は、11世紀に建設されたKutlug-Timur Minaretと呼ばれるミナレットは、
煉瓦で建設され、高さは、60メートルに及び、アフガニスタンにあるジャームのミナレットと並んで、
ミナレットの高さでは世界一を争っています。
この円錐状の形をしたミナレットは、クフナ・ウルゲンチにおける廟建築でも著名なものは、
1172年に死亡したホラズム王イル・アルスランの廟です。
クフナ・ウルゲンチ(Kunya-Urgench)
時間 | 不明 |
料金 | 300マナト |
定休日 | 無休 |
チケット販売所です。
世界遺産のマークを見ると嬉しくなります。
トレベクハニム廟(Turabeg Khanym Mausoleum)
住所:846P+FR5, Kunya-Urgench, トルクメニスタン
14世紀に建設され、また、クフナ・ウルゲンチで最も大きな建築物でもあります。
天井には、綺麗なモザイクがあります。
この天井は、暦がわかるようにデザインされており、窓の配置や白い線などで、1年間の日数、月日、時間がわかるようになっています。
墓のようで、地元の人がみんなお参りをしていました。
セイト・アフメット廟(Seyit Ahmet Mausoleum)
住所:845Q+WMF, Kunya-Urgench, トルクメニスタン
クフナ・ウルゲンチの遺跡群にある廟で、トレベク・ハヌム廟から近くに位置あります。
ホラズム王国を滅ぼしたモンゴル軍がこの地を統治し、そのモンゴルのハーンで
イスラム化していたシェイク・セイト・アフメトが1308年に亡くなりこの廟に葬られました。
廟の棺を7回まわると、メッカに行くのと同じ効力があるとされています。
皆さんここで祈りをしています。
クトゥルグ・ティムール・ミナレット(Kutlug-Timur Minaret)
住所:トルクメニスタン クフナ・ウルゲンチ
クフナ・ウルゲンチの遺跡群にそびえ立つクトゥルグ・ティムールのミナレットは、11世紀から12世紀に建設されました。
高さは60メートルあり、中央アジアで最も高いミナレットです。
ちなみに、名前のクトゥルグ・ティムールは、総督だった人の名前だそうです。
スルタン・テケシュ廟(Sultan Tekesh Mausoleum)
住所:844V+WG, Kunya-Urgench, トルクメニスタン
スルタン・テケシュの時代の13世前半頃は、クフナ・ウルゲンチ最盛期だったと言われています。
現在も修復中です。
イル・アルスラン廟(Il Arslan Mausoleum)
住所:843W+Q7J, Kunya-Urgench, トルクメニスタン
イル・アルスランは1156-1172年、第4代の王としてホラズム王国の当主でした。
内部には入ることは出来ません。
キャラバンサライの門(Caravanserai Gate)
住所:842W+Q6P Kyrkmolla, Köneürgench, トルクメニスタン
シルクロード時代の繁栄を物語る遺構ですね。
なかなか訪問することのハードルが高い遺跡だと思います。
地獄の門ツアーに参加される方以外は、ほぼ立ち寄ることがないと思います。
歴史好きの方は、昔のシルクロード時代の面影はほぼないですが、それでも立ち寄る価値は十分あると思います。
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