バイヨンから北に向かう道に沿って、東西600m、南北約300mの周壁に囲まれた位置に
アンコール時代の王宮があったとされ、その周辺には、多くの遺跡があります。
今回は、王宮を中心としたその周りの遺跡群を中心に紹介していきます。
アンコール・トムの周りの遺跡も世界遺産に登録されています。
1992年/2004年 ユネスコ文化遺産に登録
カンボジアの北西部、トンレサップ湖北岸のシェムリアップの北側に位置するクメール王朝時代の遺跡群である。
1992年ユネスコの世界危機遺産に登録され、遺跡を中心とし修復に努めてきたが、第二段階として
2004年世界文化遺産に登録されました。
アンコール遺跡の対象となるものは下記になります。
【メインエリア】
【東部エリア】
【北東部エリア】
【北東部郊外エリア】
【北部エリア】
【西部エリア】
【南部郊外エリア】
【南東部郊外エリア】
住所:Angkor Archaelogical Park, Krong Siem Reap, カンボジア
*遺跡観光には、アンコール・パス(共通チケット)の携帯が必須になります。
詳しくは、下記を参照してみてください。
パープオンとは、「隠し子」という意味をもち、3層からなるピラミッド型の寺院でした。
高さは、バイヨンよりも高い、およそ50mもあったと言われています。
そして、この寺院へつなぐ空中参道は、アンコールワット建築的試作のひとつだったと言われており、
長さは、約200m、円柱の高さは、約2mもあり、この参道は、地上と天界をつなぐ虹の架け橋という意味もあるそうです。
11世紀初頭に創建された寺院で、「天上の宮殿」・「空中楼閣」という意味があります。
建物の構成は、ラテライトの基壇を3層に積み上げ、小さな祠堂を上に乗せています。
建設当時は、一部の王族の儀式の場でもあり、一般の人は簡単に近づくことができませんでした。
また、この造形は、須弥山を象徴しており、神の住む須弥山が王宮内に持ち込まれました。
寺院の頂上部分にも幅1mと高さ2mの疑似回廊があります。
王宮の周壁を囲むように建設されたテラスは、12世紀に建設され、高さは、3~4m、長さ350mにもなります。
もともと、このテラスは、戦いから戻り凱旋する軍が王に謁見した場所であり、近隣各国の王を出迎える場所でした。
テラスの外壁には、ガルダ―とガジャシンハが交互に並んでテラスを支えています。
そして、象のテラスの由来となった象のレリーフ
3つの頭をもつゾウの下にあるのは、蓮の花です。
三島由紀夫の戯曲「癩王のテラス」で有名になったライ王のテラス。
戯曲の内容は、病魔に襲われたジャヤヴァルマン7世が、アンコール・トムを造営し、バイヨンを建設していく
までの壮大な物語です。
下の写真は、ライ王像は、ライ病にかかった王という説と髭と牙があることから閻魔大王とする説もあります。
ちなみに、この像は、レプリカで、本物のブノンペンの国立博物館にあります。
テラスの高さは、6m、1辺は、25mもあり、内壁と外壁の間には、通路があり、
その中の壁画には、神々と阿修羅が一緒に描かれています。
王宮のあった場所は、現在何もないのですが、男池と女池があり、男池には、レリーフがありません。
周辺には、陶器の破片や瓦などが散らばっていますが、持ち帰り厳禁なので注意してください。
下は、女池で、当時は、王族の沐浴などに使われていたそうです。
王宮周辺エリアは、バイヨンのすぐ側なので、バイヨンを見終えた後、寄るのが一般的ですね。
全体としては、主要どころは、東西南北で1㎞もないので、わりと観光はしやすいかなと思います。