エジプト初の女王ハトシェプスは、夫のトトメス2世の死後、まだ幼かったトトメス3世
の摂政であったが、後に自らファラオとなった。
軍事以上に芸術を擁護した女王ハトシェプスは、彼に父王トトメス1世と自分用の
葬祭殿をハトル女神の神殿のあったこの谷に造築するように命じ、このハトシェプス女王葬祭殿が造られました。
住所:Kings Valley Rd, قسم الواحات الخارجة، New Valley Governorate, エジプト
時間 | 6:00~17:00 |
定休日 | 無休 |
料金 | 140EGP(約950円) |
*100EGP(エジプトポンド)=680円程度
神殿建物の背後に巨大な扇形の岩山を利用した斬新で方法で建造されています。
神殿は、東向きで、祭壇に上がって行く坂道が、途中で幾度もテラスを横切る形をとっています。
ちなみに、建物は、3階建てで、3つのテラスで構成されています。
スフィンクスとオベリスクの並んだ広いテラスの奥には、柱廊があり、そこからまた、次のテラスへ
向かう坂道が延びています。
ハトシェプスト女王葬祭殿の3階テラスには、最初のミイラといわれる再生と復活の神・オシリスのポーズをとる
ハトシェプスト女王の立像が並んでいます。
神殿の壁の一部には、浅い浮彫りがみられ、女王の誕生や幼年時代、中央アフリカの伝説の国プント(ソマリア)
への遠征の様子がキリンやサル、黒豹の皮、象牙などとともに、描かれています。
この入口は、岩窟至聖所です。
実は、ハトシェプスト王女の存在は、1829年に初めて発見されるまで歴史から消されていました。
ファラオと同一視される「ホルス神」が男神であることから、当時のエジプトの王位継承は、男性と決まっており
彼女は、男性として自ら王位に就いたからです。
歴史から抹消されてしまったファラオ。
そんな歴史を感じながら散策してみてください。