ロンドンの中心部にあるセント・ポール大聖堂。
この大聖堂は、ルネッサンス期の荘厳がおもむきが残る建築物で、カトリック教会と
思われがちですが、英国国教会の教会になります。
そして、聖堂建築としてはバチカンのサン・ピエトロ大聖堂に次ぎ世界第二の規模をもつ聖堂です。
住所:St. Paul’s Churchyard, London EC4M 8AD イギリス
時間 | 月~土曜日:9:30~16:15(最終入場:16:00) |
定休日 | 日曜日(ミサのみ入場可能) |
料金 | 20£(17£)(約3080円) *事前オンライン予約の場合は、()の割引あり |
*1£(ポンド)=154円相当
ケント王国のエセルバート王によってロンドン最初の木造のセント・ポール大聖堂は607年頃建設されました。
その後、何度か焼失と建設を繰り返してきましたが、666年のロンドン大火によって、旧セント・ポール大聖堂は
完全に焼失してしまった。
その後、国王チャールズ2世の勅命により、1675年から35年の歳月をかけて建築されたのが現大聖堂である。
設計はクリストファー・レンで、大ドーム及び西側正面にある2つの塔の特徴を持ち、
寸法は長さ157m、幅74m、高さ111mで、バロック様式の傑作といわれています。
中央ドームの 「ささやき回廊」と呼ばれるドーム回廊のフレスコ画はジェームズ・ソーンヒル (James Thornhill)が描いたもの。
内陣の装飾や木造彫刻はグリンリング・ギボンズの作品です。
正面にはコリント式の双柱群が上下2層に配列され、イタリア・バロック様式の流れをくむ双塔の間には柱廊が張り出して、
その上にペジメント(三角形の切妻屋根)が架せられています。
クーポラ(円蓋(えんがい))は、2層をなすドラム、半球体および頂塔からなり、地上からの高さは110メートルに及びます。
双塔のうちの右側の通称「時計塔」には、1881年に鋳造された重量17トンの釣鐘が組み込まれている。
三廊式の堂内(173×38メートル)には、四囲にあけられた大窓およびクーポラから採光がなされ、身廊や翼廊を装う
大理石彫刻や木彫が際だてられる。
地下礼拝堂には、提督ネルソン、この聖堂の設計者レン、画家ファン・ダイク、科学者フレミングらの墓所が置かれています。
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1930年代に、歴史的ランドマークであるセント・ポール大聖堂の視覚的独立性を保持するために、
シティ内での建物の高さを制限する「セント・ポール・ハイト」と呼ばれる建築基準が定められ、
その後に新造される建築物は、高さのみならず建築意匠もセント・ポール大聖堂の景観を配慮しなければ
ならなくなったそうです。
おかげで今でもロンドンのシンボルとしていられるんですね。
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