古代世界の中心地 ギリシャ。
そんな古代の繁栄を象徴するアテネ。
そして、アテネと言えばアクロポリスのパンテオン神殿を想像する人も多いと思います。
そんな世界遺産アテネのアクロポリスを中心にその周辺の遺跡をご紹介します。
1987年にユネスコ文化遺産に登録
アテネの市街地にそびえる丘、アクロポリスは、「高い丘の上の都市」を意味し、古代ギリシャの栄光の象徴である。
紀元前15世紀、アテネの都市建設とともに砦として築かれ、紀元前5世紀頃に第二次ペルシア戦争の勝利を機に丘全体が
町の守護女神アテナの聖域として整備されました。
古代遺産 | 営業時間 | 休日 | 入場料 | 共通券 |
アクロポリス | 8:00~:00 | 無休 | 20€(夏期) 10€(冬期) |
30€(5日間有効、冬期は、15€) |
古代アゴラ | 8:00~20:00 | 無休 | 8€(夏期) 4€(冬期) |
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ローマの時代のアゴラ | 8:00~20:00 | 無休 | 6€(夏期) 3€(冬期) |
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ハドリアヌスの図書館 | 8:00~20:00 | 無休 | 4€ | |
オリンピエイオン | 8:00~20:00 | 無休 | 6€(夏期) 3€(冬期) |
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ケラミコス | 8:00~20:00 | 冬期の月曜 | 8€(夏期) 4€(冬期) |
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リケイオン | 8:00~20:00 | 無休 | 4€(夏期) 2€(冬期) |
*もし、チケットを買うなら共通券を買うのが絶対お得なのでこちらをお勧めします。
下が共通券です。入場時にバーコードを読んで入ります。
チケット販売所の前には、下の案内版があります。
アテネのアクロポリスのチケット販売所です。
いつもかなり混んでいます。
*共通券を買うならアクロポリスは混んでいるので他の6ヵ所どこで購入しても値段は、
変わらないので他で買うことをお勧めします。
アクロポリスは、「上の都市」を意味しており高さ70m、全周約800mの石灰岩の丘の上に
建っており、西側が唯一の参道となっているギリシャの聖域となっています。
住所:Athens 105 58 ギリシャ
紀元161年にアテネの政治家で大富豪のヘロド・アッティコスが
建設し、市民に寄贈した音楽堂です。
斜面にある32段の階段が客席になり、500人近くが座れたそうです。
現在でも、フェスティバル等に利用されています。
紀元前6世紀に建造されたギリシャ最古の劇場跡です。
酒と演劇の神ディオニソスにちなんで名づけられました。
前4世紀に木造から大理石に改築され、1万7000人収容できたそうです。
紀元前5世紀に建築家ムネスクレスによって設計され中央楼を挟んで左に北翼、右に南翼の建物が組み合わさっており、
門の柱には、ドリス式、内部には、イオニア式の柱が並んでいます。
民主政治を築いた名将ペリクレスのもと、カリクラスが設計し、フェイディアスが総指揮をとり、
15年の歳月を費やして紀元前432年に完成した。
内部は、神室には、金と象牙を用いた高さ12mのアテネ像が設置されていた。
外側には、46本の柱で囲まれ、破風と呼ばれる正面と裏面の屋根の三角部分には、大きな彫刻像が置かれていたそうです。
なお、彫刻像の一部は、新アクロポリス博物館や大英博物館に保存されています。
東側が正面で、前室、神室、乙女の間、後室があったそうです。
現在は、内部は立ち入り禁止です。
紀元前408年に完成。
北側にはイオニア式円柱、南側には、カリアディデスと呼ばれる6人の少女像を柱とした柱廊が張り出している。
この6人の少女像はの実物は、アクロポリス博物館と大英博物館に保存されている。
伝説上の王エレクテウスの館とされ、複数の祭神を合祀した。
紀元前86年、ローマの独裁者スッラにより焼かれたが再建されたそうです。
少女像のうち5体が、アクロポリス博物館で、1体が、大英博物館に保存されています。
紀元前6世紀のアルカイック期に建設されたが、紀元前480年にペルシア軍によって破壊された。
当時、社殿内にあった、トリトンと戦うヘラクレスなどの破風彫刻像は、現在アクロポリス博物館に展示されています。
丘の東端にある展望台は、国旗掲揚台になっています。
展望台の眺めは格別です。
アテネで一番高い丘のリカヴィトスの丘もよく見えます。
紀元前2世紀、ベルガモン王の馬車像を設置する台座として造られ、その後は、
アウグストゥス帝の婿アグリッパの像が置かれていたそうです。
紀元前424年に完成した、別名「翼なき勝利(ニケ)の女神」と呼ばれるイオニア式の柱が美しい神殿です。
上部の彫刻装飾は、東側がオリンポスの神々他の3面がペルシア戦争の様子を表している。
アゴラとは「人が集まる所」という意味で、古代ギリシャでは市場や集会場などの
公共の場を意味し、政治・宗教・文化的施設が集中していたそうです。
古代アゴラのチケット販売所です。
ギリシャ国内で最も原型を残している神殿で、建築時期は、パルテノオン神殿とほぼ同時期の
紀元前450~440年頃のものと言われている。
最近の調査により、火と鍛冶を司るへファイストスを祀った神殿ということがわかったそうです。
長さ約120m、幅約15mの柱廊で市場があった場所です。
紀元前15世紀頃、ローマの将軍アグリッパが建造した2階建ての音楽堂。
当時は、1000人もの収容できたが、ゲルマン民族の侵入により267年に焼失してしまった。
現在では、巨人とトリトン像の一部が見られます。
かつては、ニンフの神殿があった場所に、紀元1000年頃に創建されたビザンチン様式のキリスト教会。
中央ドームには、イエスを描いた17世紀のフレスコ画が見られます。
遺跡の中で、ただひとつ完全に復元された建造物。
長さは、約115m、幅20mの2階建てで、建築様式は典型的なギリシャの柱廊で、
1階の外側には45本のドリア式列柱が並び、中間には、22本のイオニア式列柱が並んでいる。
2階は、外側にイオニア式、中間には、エジプト式棕櫚柱頭の列柱が配置されている。
1953年に再建され、現在は、古代アゴラ博物館として利用されています。
ローマ時代初期(紀元前1世紀~紀元後2世紀)のアゴラで古代アゴラの約100m東に
カエサルとアウグストゥスの寄贈により新設されたもの。
東西112m、南北96mの敷地の中には、大理石でできた八角形の風の神の塔が見られる。
風の神の塔には、八方向に風神のレリーフが刻まれています。
紀元132年、ローマ皇帝ハドリアヌスにより建造された図書館。
全長122m、幅82mの大規模な施設で、池を配した中庭を中心に柱廊が四方を囲み、
東側に図書室や読書室があったらしい。
オリンポスの最高神ゼウスに捧げられた神殿。
紀元前6世紀後半に僭主ペイシストラトスにより着工されたが、僭主政崩壊により中断された。
およそ650年跡にハドリアヌスにより完成された。
建設当時は、計104本ものコリントス式の柱が並んでいたが、現在では、15本しか残っていない。
下の写真は、チケット販売所です。
現在は、16本中、15本が建っていて1本が倒れています。
アテネの復興に尽力したハドリアヌス帝を称えて建てられた門で、高さ約18m、幅13.5m。
紀元前12世紀頃~紀元前1世紀頃までのアテネ人の古代墓地だった場所で、このあたりには、
当時多くの陶工が住んでいてケラミコスがセラミック(陶器)の語源になったそうです。
敷地内にあるケラミコス博物館には、墓石や陶器など墓地から発掘された品々が展示されています。
ケラミコスの入口です。
ケラミコス博物館は、見事な彫刻が、展示されていて見ごたえあります。
アテネの東郊外に所在したアポロン・リュケイオス神殿が、あった神域であり、
アカデメイア、キュノサルゲスと並ぶ、代表的な体育場の所在地であった。
ソクラテスは、アリストテレスがここで教えたところから、彼の哲学学校の名にも
使われるようになり、のちには多くの国で学校を指す語として用いられたそうです。
入口は、こんな感じです。
結構わかりづらいので注意してください。
今回は、共通券で廻ることができる7カ所を紹介してきました。
この共通券は、5日有効ですので、時間のある方は、見ごたえ十分ですので
夏場は非常に暑いのでゆっくり見ることをお勧めします。
さて、ギリシャを旅するとギリシャ神々の話がいろいろな形で登場してきます。
そのため、事前にギリシャ神話を学んでから旅行すると非常に遺跡や博物館が楽しめます。
ただ、ギリシャ神話は非常にわかりづらく本を読んでも理解できない部分があります。
そこでご紹介するのは、里中満智子さんの漫画で全8巻ある「マンガ・ギリシャ神話」です。
漫画なので非常にわかりやすく体系的になっているのでお勧めです。