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世界遺産「フィリピンのバロック様式聖堂」のサン・オウガスチン教会(パオアイ)を散策してみた。

ラオワグ市内から車の30分程度にある田舎町パオアイ。
普通のフィリピンの観光ではなかなか訪問しないエリアですが、そんな田舎町に
世界遺産に登録されている教会があります。

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フィリピンのバロック様式聖堂(Baroque Churches of the Philippines)

1993年 ユネスコ文化遺産に登録

1519年、スペイン王の命を受け、5船に280人の乗組員という探検隊が、東洋の香料を求めて出航しました。
指揮をとっていたのは、ポルトガル人の航海家マゼランです。
1521年、フィリピンのセブ島に上陸したマゼランは、島の首長と友好関係を結び、キリスト教を布教しました。
しかし、近在の他の首長たちの抵抗にあい、セブ島近くのマクタン島で戦死してしまいます。
この後、次第にフィリピンは、スペインの支配化に入っていきます。
植民地化が進むと同時に、スペインからは、多くの宣教師が送り込まれ、各地に聖堂が建てられました。
聖堂は、地震や台風などを考慮した強固な石造りで、他のヨーロッパ列強に対する防備の拠点となるように、
要塞として機能を兼ね備えていました。
現在する最古のものは、マニラのサン・アグスティン聖堂で、1571年に基礎がつくられ、1587年の着工から
完成までにおよそ20年の歳月が費やされました。
数多くの地震、第二次世界大戦を耐え抜いたこの聖堂は、「地震のバロック」ともよばれている。
このほか、パオアイのサン・オウグスティン聖堂、サンタ・マリアのアスシオン聖堂、ミアガオのサント・トマス・デ・ヴィリャヌエバ
聖堂などがる。

セント・オーガスチン・パオアイ教会(Saint Augustine Church)

住所:Marcos Ave, Paoay, Ilocos Norte, フィリピン

時間 日の出~日没
定休日 無休
料金 無料

1694年に建設が始まり、1710年に完成したバロック様式の教会で1774年に、建てられた教会で、加工サンゴとレンガで
造られており、耐震構造と独特なデザインをした外観が特徴で、「地震のバロック」とも呼ばれています。

世界遺産の証であるモニュメントが、教会の前に設置されています。

この教会は、二度の震災で壁などがダメージを受けたものの、マルコス夫人の主導の下、修復されました。

観光客用の写真撮影スポットがあり、ここでみんな撮影をしていました。

この教会は、両側面と背面に多数のバットレスがあり、その特徴的な外観で有名な建築物でもあります。

パットレスとは、控え壁のことで、建築構造の一つであり、建物本体を構成する主壁に対して直角方向に突き出した
補助的な壁を作ることで、適切な支柱を持たない屋根の重量によって主壁に生じる横荷重を受け止めて、
主壁を支持・補強する役割を果たしています。

この教会のバットレスは計24本で、それぞれ幅1.67mとなっており、教会を地震から守っています。

パットレスがいいパオアイ教会の重厚感を醸し出しています。

教会の横にあるベルタワーは、教会からおよそ100年後に造られたそうです。
第二次世界大戦中は、フィリピンのゲリラによって日本軍を見張るための拠点として使われた歴史もあります。

教会内部は、白を基調とした、シンプルな内装で、マニラにあるサン・アグスティン教会とは別の趣があります。

毎週土曜日には教会の脇で、織物製品の手芸品等のマーケットが開催されており、観光客を中心に地元の人々が多く集まっています。

パオアイ教会は、フィリピン旅行では、なかなか行きづらい場所ですが、人も少なくゆっくり観光できるお勧めの教会です。


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