タジキスタン西部ソグド州のザラフシャン川沿いにあり、ウズベキスタンの国境の町であるパンジャケントは
サマルカンドからも60㎞程度と近く、日帰りでも十分に訪れることができる町です。
ソクド州は、ウズベキスタンのサマルカンド、ブハラとともに、古代国家ソグディアナの一部でもありました。
そして、今回紹介する世界遺産「サラムズ」は、ウズベキスタンの国境から10分程度で到着できる世界遺産です。
2010年にユネスコ無形文化遺産に登録
サラズムは1976年、地元の農家アシュラリ・タイロノフが考古遺跡の付近から突き出ている銅の短剣を
見つけたことで発見された遺跡で、アブドゥロ・イサコフにより発掘調査が行われ、フランスの考古学者に
よる調査隊が1977年に調査を行いました。
それによるとサラズムの歴史は、約5000年前から中央アジアで金属を生産、加工する中心都市として発展したと考えられています。
紀元前4000年から3000年頃に中央アジアの人々がこの地に暮らしていたことが分かり、
さらに都市が造られていく過程も知ることができるようになりました。
遊牧民が家畜を放牧する高原や、農作物を耕すのに適した土地などから交易も栄え、その範囲は
トルクメニスタンからイラン高原、さらにインダス川の流域とインド洋までと考えられています。
こうしたことからサラズムの遺跡は、中央アジアで最も古い都市遺跡の一つと言われています。
また、サラズムの遺跡からは装飾品や宝石、皮製品なども発掘され、サラズムの王妃と名付けられた遺骨も発見されました。
この遺骨は見事な装飾品で飾られ、丁寧に埋葬されていたことからかなり高貴な人物だったと考えられています。
住所:GF56+44F, Panjakent, タジキスタン
時間 |
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定休日 | 無休 |
料金 | 10ソモニ(外国人価格) |
下記が、入場チケットです。
博物館の価格表は、細かく分かれています。
入口から入ると世界遺産の看板がありました。
遺跡は、下記のルートでまわるのがいいようです。
王妃とされる女性の墓は、ここで発見され、身長が2m近い女性の遺骨とともに多くのビーズ、黄金製品、青銅制の鏡が
納められていました。
遺跡で、発見された品々は、トゥシャンベの古代博物館に展示されていますが、このサラムズの博物館にも
一部展示されています。
サラムズの女王にレプリカが1Fに展示されています。
ひと際大きい遺骨は、2mも近くあったのがよくわかります。
まわりに装飾品があるのがこの図からもわかりますね。
遺跡全体のジオラマです。
イメージがつきやすいですね。
博物館の前には、有料の当時の様子が復元された建物があります。
タジキスタンは、なかなか行くことができないエリアですが、サマルカンドからも日帰りで行くことができるので
世界遺産好きには、是非立ち寄ってほしい場所です。