ガンジス川の支流であり、聖なる川とみなされるバグマティ川の河岸にあり、ネパール最大の
ヒンドゥー教寺院であるパシュパティナートは、インドにある4大シヴァ寺院のひとつでもあります。
1979年 ユネスコ文化遺産に登録
ヒマラヤの首都、カトマンズ、パタン、バドガオンは、標高1350mのカトマンズ盆地(谷)の
中心に位置する地域で、13世紀にこの一帯を支配したマッラ王朝は、15世紀に3人の王子が
カトマンズ、パタン、バドガオンに王国をつくり三王国時代に入った。
この時代に3国は、競って美しい彫刻のある王宮や寺院を建立し、それぞれがヒンドゥー教
や仏教を信仰する街として繁栄した。
現在も木とレンガで造られた家並みの間に、寺院、ストゥーパ(仏舎利塔)、沐浴場、仏像など
多数を見ることができる。
カトマンズの北東には、5世紀頃の創建と言われるボダナート寺院があります。
この寺院の見どころは、、世界最大級のストゥーパで、直径27mのドーム型の覆鉢の上には
四方に向かって、仏陀の巨大な目が描かれている。
なお、ボダナート寺院には、仏教徒ばかりでなくヒンドゥー教徒など、宗派の違いを超えて人々が訪れています。
ネパールでは仏教とヒンドゥー教が対立することなく共存し、独自の文化をつくりあげています。
住所:Pashupati Nath Road, Kathmandu 44600 ネパール
時間 | 4:00~21:00頃 |
定休日 | 無休 |
料金 | Rs.1000 |
こちらが入場チケットです。
駐車場からパシュパティナートへがまっすぐ歩いていきます。
チケット販売所は、火葬ガードの手前にあります。
ここで、ガイドしますよ!!なんて声を掛けれますので注意を。
パシュパティナートは、獣の王という意味で、ヒンドゥー教の三大神のひとりであるシヴァ神は、破壊神で、バイラブ・ルドゥラ・
マハーデヴともに、シヴァ神の化身のひとりです。
シヴァ神は、この森をこよなく愛し、金の角を持つ鹿、パシュパティとなってこの地で遊んだと言われています。
そのため、この地域では、今までも鹿の棲み処という意味のムルガスタリと呼ばれています。
カーリーは、血と殺戮を好む戦いの女神。シヴァの妻の一柱であり、カーリー・マー(黒い母)とも呼ばれておりシヴァの
神妃デーヴィー(マハーデーヴィー)の狂暴な相のひとつとされています。
そのため昔は人間が、生贄として今はヤギなどの動物が、この中で殺されていたそうです。
橋のたもとには火葬場があり、橋を挟んで上流と下流に火葬台がある。
一番上流の石台はかつて王族専用でした。
下の写真は、火葬ガードの入口です。
ここからは、ヒンドゥー教徒しか入れません。
バグマティ川の水で身体を清めた後、組み上げた薪の上に遺体を寝かせ、藁で覆った後、火をつけます。
そして数時間で遺体は燃え尽きて灰になり、その灰はバグマティ川に流されます。
輪廻転生を信じて墓を造らないヒンドゥー教徒にとって、それは理想的な死の形とされています。
11の塔には、シヴァ神の象徴であるリンガが祀られています。
森を散策すると、猿や修行中のサドゥ(ヒンドゥー教の行者)に出会うこともあります。
シヴァ神を祀る寺院で、ハタ ヨガを発明した 11 世紀のヨギに捧げられており、白い屋根とオレンジの建物でインパクトがあります。
ここは、撮影禁止エリアです。
パシュパティナートの起源は、キラテシュワール寺院に残るネパール最古のシヴァリンガから少なくとも
紀元前3世紀には、最初の寺院が建てられたのではと言われています。
その後、リッチャヴィ王朝時代にパシュパティは、国の守護神ラストラデヴとなり、マッラ王朝、そして
シャハ王朝に受け継がれています。
ネパールの死生観を感じることができるパシュパティナートは、見るべき世界遺産です。